2018年03月15日

『薬屋のひとりごと7』

花街育ちの少女が毒見役として宮廷内で難事件を解決していく様子を描く、日向夏 先生の
シリーズ第7巻。官女試験を受け、今度は医局勤めとなった“猫猫”の新生活を描きます。
(イラスト:しのとうこ 先生)

https://herobunko.com/books/hero14/7903/


半ば強制的に宮廷へ戻ってきたことで改めて色々な方の目に留まる“猫猫”。承知の上で
しれっと振舞う彼女の胆力には相変わらず恐れ入る所。しかし、“水連”の妙な後押しを
受けた“壬氏”にスイッチを入れてしまったアレは失態でした。読み手にはご褒美ですが。

変人軍師に盛られた毒の正体をあっさり見抜くなどする“猫猫”らに“愛凛”が仕掛けた
謎かけ。それが示す意味はやがて異国の少女との接触、そして巫女の食事に仕込まれた毒
という形で表面化します。ここで引っ掛かりを覚えるあたりが流石としか言いようがなく。

人の命にかかわる仕事、ということを改めて“猫猫”に植え付けた今回の顛末を“姚”の
「ひとりごと」として振り返る「終話」に哀愁を感じます。倉田三ノ路 先生のコミックも
掴みは十分で、ねこクラゲ 先生の2巻も好感触で。更なる躍進を期待するシリーズです。

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2018年03月14日

『六畳間の侵略者!? 28』

健速 先生が贈る人気シリーズ。通算30冊目はフォルトーゼが日本との国交樹立に乗り出し
“孝太郎”と六畳間の面々が新たな局面を迎える中、物語は最終章へと導かれていきます。
(イラスト/ポコ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/770.html


“真希”の手作り弁当に対する感謝の伝え方。“静香”についても同様ですが“孝太郎”に
対する信頼を超えた絆の証であり、彼が彼女らをいかに大切に思っているかの証左でもある
ということが窺えて心が温まる思いです。まさに奇跡の関係と言っても過言ではないかと。

技術力の格差など、フォルトーゼとの国交樹立に潜む暗部を伝えるサンレンジャーの面々。
彼らの想いを汲み取った“孝太郎”が“クラン”らの助力を得て陰から支えるあたりにも
背負ってきたものの重みや、取捨選択の苦しさなどが改めて浮き彫りとなる点も印象深い。

そんな“クラン”が見せる機微の変化を微笑ましく眺める最中に、“早苗”が感じ取った
謎のメッセージが遂にある現象として目に見えたとき“孝太郎”には一体何が出来るのか。
謎の女性が望む「奇跡」とは。そして最後の試練とは何を意味するのか。次巻に注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2018年03月13日

『覇剣の皇姫アルティーナXIII』

むらさきゆきや 先生が贈る覇道戦記ファンタジー。第13巻は元帥として南方へ派兵された
“アルティーナ”が“レジス”と共に現在の立ち位置を、更に帝国の現状を噛みしめます。
(イラスト:himesuz 先生)

http://ebten.jp/p/9784047350069/


エルトリア教国からあっさりと戦線を引き下げた第六軍と第八軍を“ラトレイユ”は問題視
している。その“レジス”の読みがことごとく当たってしまう両軍の不甲斐なさには思わず
憤慨してしまいます。この結果を第四軍にとって将来に繋げられるか、という点に要注目。

更に「ヒスパーニア」へと進軍するよう指示されることに対し“レジス”が“ギルベルト”
から問いかけられる場面や、“エリーゼ”や“エレアノール”との会話から窺える、望む
未来へ辿り着くための過程が綺麗ごとだけで済まされないと認識している覚悟が印象深い。

“エレアノール”からの勧誘や“クラリス”の衝撃発言に慌てふためく“アルティーナ”を
見ているのは相変わらず楽しい。今巻では“エリック”に新たな活躍が望めると分かった
点も収穫と言えましょう。そして今後の鍵を握る「銃」を活かせるか、続きが気になります。

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2018年03月12日

『絶対彼女作らせるガール! 2』

まほろ勇太 先生が贈る超弩級正統派青春ラブコメ。第2巻はミス・ミスターコンテストに
望む“大地”を合宿で強化する“みりあ”の負けられない強い想いを深掘りしていきます。
(イラスト:あやみ 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1628


練習彼女として“絵馬”が“大地”と接触する場面を何度も見て気が気でない“みりあ”。
コンテストに出る後輩の“愛梨”が自信なさげにする様子に憤慨する辺りは面倒見がいい
というか苦労性な所が見受けられます。トレーニングとか今回もためになる話が満載です。

“大地”を弟のように扱う“杏南”の言動や“愛梨”の潜在能力に気付いた頃から微妙に
ズレ始めた歯車が大きく軋んだ所で微笑ましい展開も一変。“みりあ”にはつらい局面を
迎える流れが読み手にも、そして“大地”にも乗り越える試練として重くのしかかります。

“愛梨”の境遇を通じて“みりあ”が、そして“大地”が大事なことを再認識する場面が
心に響く中、迎えるコンテストでどんな結果を導き出すか。彼ら彼女らの強みを活かした
顛末にご注目。“杏南”の立ち位置が今後気になる所でもあります。“愛梨”も同じく。

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2018年03月09日

『妹さえいればいい。9』

平坂読 先生が贈る大人気青春ラブコメ。第9巻は作家デビューに纏わる話、アニメ化の
トラブルあれこれ、就職戦線、ライバル登場と、各々に転機をもたらす話でいっぱいです。
(イラスト:カントク 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094517194


『妹のすべて』のアニメ制作過程、という形で描かれる現場のヤバさに驚きが隠せない。
その傍らで出版業界の暗部も“京”の就職活動を通じて伝わってくる訳ですが、彼女が
いつしか培ってきた編集者としての熱意に心救われる思いです。その先に注目したい所。

物書きとしての自信をへし折られた“青葉”や、同業である“木曽”の孫“撫子”から
妹のように振舞われる“伊月”。そのデレデレした姿をみて一人不機嫌になる“千尋”の
報われなさが切ない。妹を持つ“春人”を妬んでしまう姿がその思いに拍車を掛けます。

そして迎えた「クロニカクロニクル最終章」。今回、ちょっぴり恥ずかしい場面を見せた
“アシュリー”を加えて闇堕ちした“デスマスク”に立ち向かう大事な局面。副題が示す
「爆発」が発露した時、それぞれが何を思い、どう対処するのか。次巻も目が離せません。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル