2017年02月15日

『女神の勇者を倒すゲスな方法 「おお勇者よ! 死なないとは鬱陶しい」』

『戴天高校勝利部』でデビューし『あやかしマニアックス!』等を上梓した 夏希のたね 先生
が 笹木さくま 先生と改名して「第18回えんため大賞・特別賞」を受賞した作品の登場です。
(イラスト:遠坂あさぎ 先生)

http://ebcomic.com/clear/fcc/viewer/viewer.html?id=1566


人界の料理がおいしいと知り、魔界の料理に辟易した“リノ”。娘の想いに応えるべく人の
いない人界の僻地に居を構えた“蒼の魔王”だが何度倒しても復活する勇者に手を焼く始末。
そこへ召喚された“真一”に助けを求めた訳だが、彼が選んだ策略がまた容赦なくて──。

RPGで言うところの主人公を倒せないならどうするか。では心を折るしかない、という感じで
次々とゲスな策を実行していく“真一”をひたすら蔑む“セレス”とのやりとりが面白い。
負けじと司教“ヒューブ”が送り出す切り札“アリアン”の登場でその流れが変化します。

勇者という存在につけこんだ司教の野望に、そして“アリアン”の秘密に気づいた“真一”
が色仕掛けで彼女を落とす方針を少し変える、ゲスですが優しいところに魅せられました。
総じて 遠坂 先生のキャッチーな絵とコミカルな展開で楽しく読みやすい話だと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:20 | Comment(1) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年02月14日

『ようこそ実力至上主義の教室へ 5』

衣笠彰梧 先生が贈る新たな学園黙示録。第5巻は夏休み明けに行われる体育祭に向けて
Aクラスと協力、B・Cクラスと勝負することになったDクラスの紆余曲折を描きます。
(イラスト:トモセシュンサク 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1499


無人島や船上の特別試験とは違い、あくまで「体育祭」だと位置付ける“綾小路”の真意
を図りかねる“堀北”は苛立ちを隠せず、また体力自慢の“須藤”がクラス勝利に向けて
乗り出す動きに辟易するわ、で次第にDクラスの中で浮き始めます。いつもの話ですが。

一方“綾小路”は、いよいよ頭角を見せてきた“龍園”や“葛城”を抑えAクラスで台頭
する“坂柳”の存在に注目しつつ、来たるべき“堀北”の失敗に備えて最低限のフォロー
をします。これがまた的確で小憎らしいですが、今回は度が過ぎたようでそこが面白い。

今回は個人の力にしか頼らない“堀北”を徹底的に貶めて改心させるお話、ということで
裏切り者の件も含めて彼女の様子はみていてつらいですが、“須藤”と境遇を重ねて遂に
折れる場面には将来性を感じました。後は“綾小路”がピンチな感じなのが気になります。

posted by 秋野ソラ at 00:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年02月13日

『魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 1』

数々のレーベルで作品を上梓してきた 手島史詞 先生が「HJ文庫」に初参戦。悪の存在と
畏怖される若き魔術師が、髪も肌も白い美少女エルフと出会ったことから始まる物語です。
(イラスト/COMTA 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/709.html


魔術を極めた者の証「魔王」を目指す魔術師“ザガン”は魔術の研究に勤しむ日々を送る。
ある日、闇オークションで見初めて自分のものとした奴隷エルフ“ネフィ”を城に招くも
「自分はどう殺されるのか?」と聞かれる始末。異性との付き合い方など知らぬ彼は──。

魔術バカの“ザガン”が誤解されているだけで実は助けられている人たちが少なからずいる
と気づいてから見せる“ネフィ”の所作がいじらしい。キレると怖いところとか彼への厚意
に応えようとするあたりでニヨニヨしていたら突然、彼から解放されるという想定外の流れ。

魔術師による連続少女誘拐事件の犯人として“ザガン”を仕立て上げた人物が明らかになる
と共に見せつけられる彼の力とその秘密がまさに見どころ。“シャスティル”の葛藤とか
“マニュエラ”の気軽さも物語に上手く絡んできて実に読みやすく、楽しめるシリーズです。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年02月10日

『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』

森田季節 先生の「小説家になろう」投稿作が書籍化。過労死した女性会社員が慈悲により
異世界で不老不死の魔女としてスローライフな日々を送るはず・・・だった物語が綴られます。
(イラスト:紅緒 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797390445.html
http://ncode.syosetu.com/n4483dj/


高原の空き家を運良く入手、村の往来でスでイムを倒して入手した魔法石をギルドで換金、
作成した薬草を安価で村人に譲渡・・・といつしか高原の魔女様と呼ばれ敬われる“アズサ”。
300年が経過したある日、ギルドでレベルを測定したことから彼女の思惑が崩れ始めて──。

あくまで悠々自適の生活を望む“アズサ”が力試しに来る訪問者をあしらう過程で想定外の
人間(?)関係を築いていく過程が面白い。転生後も社畜精神を持ち合わせていることから
時折、胸を打つ言動が見受けられるところも印象的です。こんな生活を送ってみたいもので。

過去、森田 先生の著作をいくつか拝読している中で、話運びや 紅緒 先生によるイラスト
など様々な要素からして群を抜いてキャッチーな作品に仕上がっているかと。百合な要素も
活かしておりますし、最速重版もうなずけます。次巻以降にも期待が持てるシリーズです。

posted by 秋野ソラ at 00:15 | Comment(1) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年02月09日

『逆転召喚3 〜裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて〜』

三河ごーすと 先生が贈る、異世界召喚がもたらす人生逆転物語。第3巻は“栞里”の兄
“伊織”に従う生徒会の面々が彼女に目を付けたことで情勢がさらに動くこととなります。
(イラスト:シロタカ 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631168-7
http://ncode.syosetu.com/n8321cz/


“伊織”との会話から“栞里”を試すと飛び出した“阿南”、それを追いかける“琴葉”。
そこへ悪魔の国の守護神“黒死龍”が外に出ていた“麻梨果”と対峙して泣きっ面に蜂か、
と思ったら想像していたものとは違う話運びを見せてくれて、これが今巻のまず面白い点。

“阿南”と“琴葉”の力の差を見せつけられたことで“ララノア”の力を借りての強化を
図った“湊”たち。各々が新たに得た力の使い方で魅せてくれるのですが、中でも“エマ”
のアレがいぶし銀のように上手いな、と感じました。“麻梨果”の無双ぶりも圧巻です。

思わぬところから見えてきた「彩東」という家、血筋の業の深さ。それゆえに暗い過去を
背負ってきた“栞里”がついにその弱さをさらけ出し“湊”がそれを受け止めたからこそ
築かれた絆が見所、というか彼のラッキースケベ遭遇率が高くてうらやまけしからんです。

posted by 秋野ソラ at 00:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル