2017年10月13日

『女神の勇者を倒すゲスな方法3 「ボク、悪い邪神じゃないよ」』

笹木さくま 先生が贈る異世界勇者攻略譚。第3巻はキリがない勇者の侵攻を食い止める為
女神教の大神殿に攻勢を仕掛ける“真一”たちが思いも寄らぬ展開と一大決戦を迎えます。
(イラスト:遠坂あさぎ 先生)

http://ebten.jp/eb-store/p/9784047347816/


女神教の屋台骨を崩すべく4人の枢機卿に目をつけた“真一”。“サンクティーヌ”から
手がかりを掴んだ彼が“セレス”と共にある人物に狙いを定めて、見抜いた絶好の秘策が
またゲスい。というか枢機卿の各人も違った意味でゲスの極みでどうしようもない感が。

今回も“真一”のゲスな一手で解決か、と思いきやプロローグで挟んだ場面が思わぬ形で
物語に割り込んでくる、しかも枢機卿たちも信じられない方法で一万人の勇者を量産する
という絶望的な局面を連れて。これには流石の彼が悩むのも無理はないというところで。

“セレス”が今巻、要所要所で“真一”を支えることになる振舞いの数々が実に好感触。
叱ったりけなしたりもするけど、ちゃんと好きな想いは隠さず伝えるあたりとかまさに。
最後は完結しちゃうのか、という流れを匂わせつつしっかり続くようなので楽しみです。

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2017年10月12日

-インフィニット・デンドログラム- 5.可能性を繋ぐ者達』

BOOK☆WALKER「新作ラノベ総選挙2017」で第一位を獲得した、海道左近 先生の大人気VRMMO
ファンタジー。第5巻はあの方の大活躍と共にフランクリン編、第一部の完結を迎えます。
(イラスト/タイキ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/748.html
http://hobbyjapan.co.jp/comic/series/dendro/
http://ncode.syosetu.com/n5455cx/


“レイ”の逆転勝利に沸く王国中の雰囲気を更にどん底へ叩き落す“フランクリン”の秘策。
彼の頑張りを踏みにじる大教授の悪辣ぶりに腹立たしさを覚えつつ、この絶望あふれる場は
切り崩せないのか、というところで颯爽と現れたのが前巻の予告通り“シュウ”なワケです。

これがもう気持ちいいくらいに圧倒的な強さで、“フランクリン”の狡猾な思惑を何度も
上回っていく展開は実に爽快で、その姿、言動は格好良いとしか言いようがありません。
そして“レイ”も兄に任せっきりにはしない覚悟を見せつけてくれて、とても素敵でした。

“フランクリン”が繰り出すあの手この手を裏で潰して回る方々の陰ながらの活躍にもぜひ
目を向けていただきたい。そして今巻も残したページを使って日常編などを盛り込んできた
特殊な構成となりましたが、あの挿絵はもう何かある予感しかなくて続きが気になります。

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2017年10月11日

『オール・ジョブ・ザ・ワールド』

アニメ制作に携わる 百瀬祐一郎 先生が「ファンタジア文庫」からラノベ作家として贈る
作品は、転職が強さに繋がる世界で転職できない職業になった少年の数奇な運命を描きます。
(イラスト:ヤスダスズヒト 先生)

http://ncode.syosetu.com/n8741ce/


100%就職を実現した「ルードワールド」。人は職業のために生き、衝突し、成長していく。
国から職業を与えられる「受職の儀」を前に有望視される少年“ホールデン”は転職不可な
「遊び人」に選ばれてしまう。更に国王の娘“メグ”に対し「あること」をやらかして──。

言い寄られていた“ティア”にもすげなくされ、危ぶまれた就職も何とかなるのかと思えば
そんな甘い話はなく、妹のために必要な金も稼ぐことなく、遊び人として一生管を巻くしか
道はないのか“ホールデン”・・・という逆境をどう崩してくるのか。その道のりがまず見所。

やらかしてしまった“メグ”とも何とか環境改善が出来てきたか、という所で今度は彼女が
国を揺るがす事件に巻き込まれ、しかも意外な首謀者と対峙することになる“ホールデン”。
締まるようで締まらない彼の活躍が二度おいしい今巻。出足も上々なシリーズの登場です。

posted by 秋野ソラ at 00:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年10月10日

『ワキヤくんの主役理論』

涼暮皐 先生の「カクヨム」投稿作が書籍化。青春を謳歌するため「主役理論」を実践する
少年が真逆の「脇役哲学」を掲げる少女と出会い意見と想いをぶつける学園ラブコメです。
(イラスト:すし* 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1576
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882526026


「世界をひとつの物語だとするのなら俺はその主役として生きたい」と語る“未那”に対し
「世界をひとつの物語だとするのならわたしはその脇役として生きたいんだよ」と主張する
ワケありな同級生“叶”。相反する思想を持つ二人が出会う所から物語は動き始める──。

何かと縁のある“叶”を見てお友達からゆくゆくは彼女に、などと考えていた“未那”の
思いはことごとく覆される。でも互いの理論、哲学以外は相性がすこぶる良い。彼氏彼女
とならないのがおかしいくらいの奇妙な関係とやりとりの数々が読んでいてとても面白い。

それぞれが思い描く青春を実現するために一人暮らしを始めた“未那”と“叶”。どちらが
折れるのか否か、という点に加えて「そもそもなぜそんな理論、哲学を抱くようになったか」
という理由への言及も物語の鍵となるので注目して読んでほしい。お薦めのラブコメです。

posted by 秋野ソラ at 00:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年10月09日

『妻を殺してもバレない確率』

「第五回ネット大賞グランプリ」を受賞した、桜川ヒロ 先生の「小説家になろう」投稿作
が書籍化。未来の様々な確率を知ることで紡がれる縁の数々をオムニバス形式で綴ります。
(イラスト:uki 先生)

http://tkj.jp/book/?cd=72775001
http://ncode.syosetu.com/n4094di/


社長令嬢の“由梨”の目に留まり、政略結婚することとなった“昌弘”。真面目一辺倒の
彼は「愛せなくてもいいなら」と承諾する。そんな彼の朝の日課は「未来予測システム」
を使って「妻を殺してもバレない確率」を確認するところから始まる。その真意とは──。

表題の短編から始まり、計7つの小編を収録する本作。「確率」を通して出会いや別れを
描くだけでなく、期待や不安など登場する人々が見せる機微の変化を表していたり、奇跡や
偶然の演出に使われていたり、と一つ一つの小編でその絶妙さを魅せてくれた感じがします。

「出会い」の部分も単純に恋愛要素だけではなく、思いがけない人物との遭遇、親心子心
といった変化をつけてきているのもオムニバスとして飽きさせない工夫が凝らしてあると
思いました。最初のフリを最終的にしっかり回収してきた所も素晴らしい。オススメです。

posted by 秋野ソラ at 00:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル