2017年06月26日

『エロマンガ先生(9) 紗霧の新婚生活』

伏見つかさ 先生が贈る新たなる兄妹ラブコメディ。第9巻は想いを通わせた“マサムネ”と
“紗霧”に対して対抗意識を新たにする者たち、そして秘密を明かす者の機微を描きます。
(イラスト/かんざきひろ 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892950-9/


冒頭のやりとりを見て「ようやくここまで来たか」と感慨深いものが。新婚さんみたいな
ことをしたいとか初々しくてこそばゆい。“エルフ”や“ムラマサ”との関係を清算する
と意気込んだはいいものの色々と返り討ちに遭う“紗霧”は前途多難な感じがしました。

小学生の“綾”を前に“草薙”が正座させられるあの場面。LINEのメッセージを誤射する
証拠画像のデザインとか、彼女の繊細な心の機微をライトノベルで表現したやりとりとか
遊び心満載で面白い試みでした。とりあえず彼が責任を取ってくれたので何よりでした。

二人の仲を認められない、という“京香”の複雑な思い。その裏にある感情は“マサムネ”
や“紗霧”も同様に抱いていたもの。彼女が態度で、彼が言葉にしてそれを示したことで
より絆が深まったと感じられる印象深い場面で、エピローグで胸のつかえも取れました。

posted by 秋野ソラ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年06月23日

『宝石吐きのおんなのこ(6) 〜旅立ちを告げる手紙〜』

なみあと 先生が贈るファンタジーノベル。第6巻は“イラージャ”の失恋について悩みを
重ねる“クリュー”が、宝石学校の体験入学に単身臨むことでその答えを掴もうとします。
(イラスト:景 先生)

https://www.amazon.co.jp/dp/4865292640
http://ncode.syosetu.com/n4843br/


“イラージャ”の失意を知って空回る努力を見せる“ソアラン”はさておき、彼女の気持ち
や“スプートニク”の反応を見て理解も納得も出来ない“クリュー”の一途な想いが深い。
お世話になる“マリア”に言われた通り、学校でどう学んで大人になるのか興味津々です。

一方、そっけない態度で“クリュー”を送り出した“スプートニク”。彼女がいなくて清々
していたのかと思えば予想以上に依存していたことを端々で示しており、ついついニヨニヨ。
気になって様子を見に来た“ユキ”の鋭すぎる指摘を、彼が真に理解する時はくるのか否か。

見た目は恐い“クルーロル”が隠れ好々爺ぶりを見せてくれて微笑ましく思ったりなど油断
していたら、あのタイミングで“ソアラン”の仕掛けが発動。“スプートニク”の絞り出す
願いが一人でベッドに潜る“クリュー”には届くわけもなく、新たな騒動を予感させます。

posted by 秋野ソラ at 00:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年06月22日

『十歳の最強魔導師2』

天乃聖樹 先生が描く、十歳少女と仲間たちの魔法学校ライフ。第2巻は“ジャネット”と
“アリシア”の仲を取り持とうとする“フェリス”の周囲で、ある誘拐事件が起こります。
(イラスト:フカヒレ 先生)

http://herobunko.com/books/hero45/6753/
http://ncode.syosetu.com/n6583dj/


妙に達観した“アリシア”の自分に対する素直さ。頑なな“ジャネット”の素直じゃなさ。
対称的で印象深い二人が“フェリス”のひたむきさ、優しさに触れていくことで少しずつ
違った視点を、新しい自分を見つけていく展開に心温まるものを感じました。微笑ましい。

魔術師候補生を狙う誘拐事件の調査に動き出した“ダニエラ”が早速遭遇した不審者の姿。
かの悪意に巻き込まれた“ジャネット”が抱える心の隙間も話を進めていく上で軸となる
展開を見せます。予想以上に吹っ切れた彼女の言動に父か困惑する様子はとても面白い。

ほんわかした日常が見せるコミカルさと「探究者たち」が突きつける非日常のシリアスさ。
いろいろな対比が見どころとなった今巻、“フェリス”の圧倒的な強さと精神的な幼さに
救われたチームメンバーたちが一緒になってどんなお休みを過ごすのか楽しみであります。

posted by 秋野ソラ at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年06月21日

『北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし』

書籍化した 江本マシメサ 先生の「小説家になろう」投稿作品が文庫サイズで再リリース。
貧乏貴族青年と元軍人女性が一年間の契約結婚を機に始める辺境スローライフを描きます。
(イラスト:防人 先生)

http://tkj.jp/book/?cd=72721101
http://ncode.syosetu.com/n7855ck/


男装の麗人として羨望される“ジーク”と、辺境の国の雪男と蔑まされる“リツハルド”。
共に婚期を逃した身として舞踏会で出会った二人。いきなり結婚を申し出た彼を別室に迎え
その真意を問いただした彼女が「一年間、仮の夫婦でいてほしい」という、その理由は──。

思わぬ形で結婚生活をスタートさせた“リツハルド”の視点で描かれる雪国の狩り暮らし
生活で徐々に心の距離を縮めていく“ジーク”が微笑ましくて実に良い。巻末にある短編
「ジークリンデの雪国日記」で語られるその胸の内がまたその様子を印象付けてくれます。

人の好さに定評のある“リツハルド”も“ジーク”に思慕の情を抱いていた“エメリヒ”の
来訪に内心穏やかではなかったご様子。こちらも「仮」の字を取るべく気持ちを培っている
雰囲気が窺えて何より。引き続きどんなスローラブライフを二人が過ごすのか興味津々です。

posted by 秋野ソラ at 01:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年06月20日

『エクスタス・オンライン 03.アダルトモードと課金の狭間でポエムを叫ぶ魔王』

久慈マサムネ 先生が贈るエクスタシーVRMMOファンタジー。鬼八頭かかし 先生による漫画
連載を控える中で刊行される第3巻は絶体絶命を窮地を迎える“堂巡”の逆転劇を描きます。
(イラスト:平つくね 先生)

http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321610000482


“サタン”により国も城も奪われ、圧倒的な力も見せつけられ、その上“朝霧”には呪いを
仕掛けられてしまう“堂巡”。“ヘルシャフト”として彼女と逃避行を続けるしかない彼の
焦りと、彼女が抱えるゆっくりと確実に迫る死に対する不安が未曽有の窮状を演出します。

“堂巡”として出来ることも少なく、クラス内でどう動くかも今回は特に重要なポイント。
とか言いながらエロい場面は見逃さないのが彼。“有栖川”はいったいどうなったのやら。
“哀川”の出番は今回少なめですが、あのシーンは中々に興味深い。先々どうなることか。

選択肢は限られている、一縷の望みに託すしかない。その状況下で“堂巡”が選んだ最善の
道とは。魔王対魔王の激突の行方は。熱い展開とポエムが今巻も目白押しです。“朝霧”と
培った関係も満更では・・・といった場面で受けた衝撃告白は物語をどう動かすのか注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル