2017年02月22日

『おめでとう、俺は美少女に進化した。』

和久井透夏 先生の第1回カクヨムWeb小説コンテスト(恋愛・ラブコメ部門)特別賞作品。
女装趣味が高じて有名女性コスプレイヤーとなった男性大学生の秘密多き人生を描きます。
(イラスト:みわべさくら 先生)

http://kadokawabooks.jp/product/120/
http://ncode.syosetu.com/n2452df/
https://kakuyomu.jp/works/4852201425154910711


詐欺写真のつもりで上げた女装写真が思いのほか好評で女性コスプレイヤーとして活動を
始めた“将晴”。両親の再婚で出来た双子の妹弟にも内緒で続ける女装姿を見せつけた
友人の“稲葉”から彼女のふりをしてくれ、と懇願される所から物語は動き始めた──。

妹“優奈”と弟“優司”との繋がりが、“将晴”の場合と女装姿“朝倉すばる”としての
場合で異なることに“将晴”が苦悩する・・・どころの騒ぎじゃないくらい振り回されていく
彼というか彼女というか、の人生に思わず合掌。ですが、身から出た錆なので仕方がない。

“将晴”に関わっていく人たちの性的嗜好が幅広いところも本作のポイント。男女問わず
言い寄られ、やっかみを受ける彼はどこへ向かうのか。引き際を失うほどに高まっていく
“すばる”としての有名度と共に深刻化するバレた際の危険度と合わせて注目したいです。

posted by 秋野ソラ at 00:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年02月21日

『蜘蛛ですが、なにか? 5』

馬場翁 先生が「小説家になろう」で公開していた迷宮サバイバル・ストーリーの書籍版。
第5巻は地上で過ごす“蜘蛛子”が人や転生者との関わり合いで世界に影響を及ぼします。
(イラスト:輝竜司 先生)

http://kadokawabooks.jp/product/125/
http://ncode.syosetu.com/n7975cr/
http://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_KS11000007010000_68/


“蜘蛛子”が助けた赤子が“ソフィア”こと“根岸彰子”、すなわち自分と同じ転生者で
あり、しかも吸血鬼だということで羨みつつも守護する形に。それも街ごと。やがて神と
崇められ国同士の戦争にも介入する始末。故に魔王“アリエル”にも目を付けられる訳で。

一方、勇者サイドもエルフの里を部隊に因縁の対決が勃発。エルフや“岡”先生に対する
不信感もその根幹がようやく見えてきました。“ユーゴー”も強烈な強さで圧倒するかと
思えば上には上がいることも分かりました。管理者側も同様。混迷としてまいりました。

魂すら消滅させる深淵魔法にも対抗策を見せた“蜘蛛子”の何でもアリ感に驚かされつつ
ついに彼女の本名と級友たちとの関係も判明。いよいよ物語が交差してきて物語が動く先
もさらに読みきれない所から彼女の並列意志が想定外の行動に。引き続き目が離せません。

posted by 秋野ソラ at 00:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年02月20日

『86―エイティシックス―』

安里アサト 先生の「第23回電撃小説大賞・大賞」受賞作。帝国の無人兵器に苦しめられる
共和国が対抗策として開発した同型兵器に隠された偽りに翻弄される少年少女を描きます。
(イラスト/しらび 先生 メカニックデザイン/I-IV 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892666-9/


高性能無人機を戦場へ送り出すことで戦死者ゼロの国防を実現した、と喧伝する共和国。
実状は銀髪銀瞳の先住民が暮らす85ある行政区の外に追いやられ劣等生物と侮蔑される
有色種「エイティシックス」と呼ばれる人たちが無人機に乗り兵役に就いていた──。

無人機部隊を指揮する“レーナ”が共和国の「怠慢」を何とかしようと血気盛んになるが
精鋭部隊を率いる“シン”たちとの交流から認識の甘さを痛感させられ、ある契機を元に
仲間になれるかと思えば彼らに課せられた「期待」に絶望する。その過程が壮絶なドラマ。

パーソナルネームの付け方、帝国の無人機「レギオン」との因縁、“シン”たちがたどり
着いた先。見届けるしかなかった“レーナ”にかけられた最後の一言。すべてが繋がった
あの瞬間に圧倒される読了感は皆さんにも体験してほしい。映画化にも耐え得る作品です。

posted by 秋野ソラ at 00:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年02月17日

『追伸 ソラゴトに微笑んだ君へ』

田辺屋敷 先生の「第29回ファンタジア大賞・金賞&特別賞」受賞作。野球部を退部して
無気力な少年だけが知らない少女の登場に戸惑い、振り回されるSF青春ストーリーです。
(イラスト:美和野らぐ 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321610000800


疎遠にしていた祖母からの手紙を受け取った“マサキ”。幼馴染の“ユミ”の言葉もあり
野球を辞めてからの次の目標、彼女を作ることを添えて手紙で返事を書くことに。夏休み
が明けると、クラスに面識のない少女“ハルカ”が級友と仲良くしていて困惑するが──。

“ハルカ”の意外な一面を目の当たりにし、険悪な関係を残しつつ交際する羽目になった
“マサキ”が時折目にする彼女の突然の変化。きっかけへの気づきと彼女の変化の秘密を
思いも寄らぬ局面で知ることになった彼がどういう選択肢を選ぶのか、が最大のポイント。

オカルト趣味の“ユミ”が伝える伝承や、祖母に出した手紙に返信してきた“アキ”なる
人物がここまで絶妙に絡み合って“マサキ”と“ハルカ”を繋ぎ止めたのか、と分かると
あの見開きイラストも印象的に映ります。少し不思議な物語、堪能させていただきました。

posted by 秋野ソラ at 00:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年02月16日

『異端の神言遣い 俺たちはパワーワードで異世界を革命する』

『世界の危機はめくるめく!』や『うさぎロボ』の 佐藤了 先生が贈る久々の新作は異世界
召喚ファンタジー。祈りの言葉で魔法が使える世界で革命を起こす少年少女たちの物語です。
(イラスト:武藤此史 先生)

http://ebcomic.com/clear/fcc/viewer/viewer.html?id=1567


気さくな剣道少女“菜々子”、大人しい読書家“萌絵”、気の強い美少女“清花”。3人
から異性の好みを尋ねられた“駿介”が突然、異世界へと召喚される。そこで異世界の人
よりも強力な神言魔法を使うことが出来ると判明し、恐れと奇異な目に晒されるが──。

文字数の違いで魔法の強さに違いが出る神言魔法を人並みレベルで扱わなければいけない
ということで文字数制限と効果に紐づくワードをいかに上手く盛り込むか考えて使用する
“菜々子”たちの工夫が焦点の一つ。そこから彼女たちの意外な一面が見れるのも同様。

“駿介”と級友たちに意外な縁があることが分かり、絆が深まっていくところで助けて
くれた自由剣士“マリカ”が抱える秘密を知り、窮地に手を貸す所で培われる仲間意識が
とても素敵。彼がひた隠しにしていたアレも最後にちゃんと見せてくれるので注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル