2018年05月02日

『乃木坂明日夏の秘密』

『乃木坂春香の秘密』シリーズ完結から約6年。“春香”の娘“明日夏”たちを軸にした
次世代シークレット・ラブコメを再び しゃあ 先生と組んで 五十嵐雄策 先生が綴ります。
(イラスト/しゃあ 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893798-6/


私立白城学園のAMW(アニメ・マンガ・ウォッチング)研究会に所属する“善人”は幼馴染
である“冬姫”のガチさには劣る、ライトなアキバ系男子。同じ会に所属する乃木坂家の
令嬢“明日夏”のある秘密を偶然知ったことで日常生活を共に過ごす機会が増えるが──。

“春香”の時とは真逆で「アキバ系ではないこと」をひた隠しにする“明日夏”の苦悩は
真剣であるが故に、つい微笑ましく映ってしまいます。血が為せる業なのかも知れません。
窮地を度々救ってくれる“善人”に秘密を知る度、彼女が思慕の念を抱くのも自然な流れ。

やがて乃木坂家のホームパーティに招かれ家族の覚えもよくなった所で、最大級の秘密を
“明日夏”自身から打ち明けられた“善人”の決意が、この時ばかりは格好良く見えます。
46個すべての秘密を知って彼はどう立ち居振舞うのか。想像するだけでも楽しいものです。

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2018年05月01日

『ぼくたちのリメイク4 「いってらっしゃい」』

木緒なち 先生が贈る青春リメイクストーリー。第4巻は思わぬ決別から11年の時が過ぎ、
元の年齢に戻った“恭也”が“亜貴”と幸せな人生を作り直したところから始まります。
(イラスト:えれっと 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/bokutachi-remake/321712001027.html


気がつけば娘がいて。その娘は“亜貴”と結婚してできた子供で。けど彼女は、いや彼女
だけでなく“奈々子”も“貫之”も夢を諦めていて。これが幸せな結末かと自問自答する
“恭也”の姿が何とも痛ましい。それを受け止める“亜貴”が吐露した心情も、また然り。

ソーシャルゲームの開発会社で以前と同様にゲームディレクターを務める“恭也”。彼が
目にする上司となった“河瀬川”に対する理不尽な仕打ちに何もできないと不甲斐なさを
滲ませる様子はまさに悲愴。仕方ない、で本当に済ませてしまうのかハラハラするばかり。

飛行機で飛び立つ“河瀬川”を見送った“恭也”が出会う「あの人物」が全てを物語る訳
ではありませんが、仮初めのハッピーエンドに終止符を打つ彼の決意を揺るぎないものと
するのは納得の展開。とは言え“貫之”の問題をどう解決するのか、そこが残課題です。

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2018年04月30日

『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦4』

okama 先生によるコミカライズと、書き下ろしシナリオでのオーディオドラマ化が決定した
細音啓 先生が贈る王道ファンタジー。第4巻は“イスカ”と“シスベル”の再会が軸です。
(イラスト:猫鍋蒼 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321707001015


突如もたらされた強制休暇を利用しオアシスで長く羽を伸ばすことになる“イスカ”たち。
ただ“ミスミス”が魔女だとバレないように策を図る時間は限られており焦りは募ります。
そんな事を知る由もない“アリス”が女王補佐の仕事に追われる姿は対照的で微笑ましい。

“イスカ”が呆れるほどの因果でもって再会を果たす“シスベル”。彼女だけが知る怪物
への対抗策として彼を味方に求める願望と、それを知ってもなお1年前と何ら変わらない
決意で彼女を突き放す“イスカ”の理想。“アリス”とはまた違う縁の結び方が絶妙です。

その2人に割って入る皇庁内の暗い野望の牙。“イスカ”もとことんツキがなくて苦笑い。
“ミスミス”も思わぬ形で目をつけられますし、“アリス”にもライバル登場で見所満載。
“シスベル”が、そして“イリーティア”がどう手持ちのカードを切るか実に楽しみです。

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2018年04月27日

『信長の妹が俺の嫁 5 戦国時代の裏に在るもの』

井の中の井守 先生が贈る歴史ファンタジー。第5巻は「魔物」と「座敷童」のことを理解
しようと苦心する“長政”が思いがけない人物との邂逅と異世界の真相に迫っていきます。
(イラスト:山田の性活が第一 先生)

http://nox-novels.jp/bibliography/20180226-2/


帯の煽りに迫る前に、今巻は“長政”を目の仇にする“久政”、更にその想いを利用する
朝倉家の野心に翻弄される“政之”の悲哀にご注目。不毛な戦いを経て味わう彼の孤独感、
その暗い淵から救い上げてくれた“唯姫”が流す涙に運命の物悲しさを強く感じる所です。

“政之”の行軍に同行する“長繁”がこれまた曲者で、彼の立ち位置からも魔物や座敷童
の立場の複雑さが見て取れます。その“長繁”がなぜか“帝釈月毛”に執心する様子には
唖然とするばかり。その“帝釈月毛”の秘密については口絵や帯に書いてある通りです。

異常な性欲に対して葛藤する“長政”をある場所へと導く“帝釈月毛”。その先に存在する
何かが示す世界の片鱗に“長政”が驚くのも同感というもので。“治姫”負傷の際に見せた
彼の残忍さが示す意味を踏まえ、どちらの“長政”として生きるか。彼の真意に注目です。

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2018年04月26日

『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』

2018年10月からTVアニメの放送が決まった 鴨志田一 先生が贈る青春ストーリー。第8巻は
中学三年の三学期、進学の時期を迎える“花楓”の大切な選択と繊細な胸の内を描きます。
(イラスト/溝口ケージ 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893585-2/


県立高校、しかも“咲太”たちが通う峰ヶ原高校へ進学したいと思いを告げる“花楓”に
カウンセラーの“美和子”が厳しい言葉を投げかけるのも無理はなく。彼女の想いを尊重
しつつもその先を見据えて人知れず動く兄の妹思いぶりには頭が下がる、と言う他になく。

外へ出るのも人一倍の勇気が必要な“花楓”が進学しようと決めたその思いに影を落とす
“かえで”の存在。どうしても今の自分と比較してしまう“花楓”に対して、“咲太”が
考えている気持ちをどう伝えるか。ここでも彼だからこそできる説得術が冴え渡ります。

それにしても「ア・テスト」とは懐かしい。神奈川県が舞台という「ならでは」な話題で。
今巻では思春期症候群が息をひそめる展開ではございましたが、“翔子”が指摘するある
事実と“咲太”が見たあの夢を契機に首をもたげてきます。どうなるか続きが楽しみです。

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