2017年04月04日

『ぼくたちのリメイク 十年前に戻ってクリエイターになろう!』

木緒なち 先生が贈る新作は青春リメイクストーリー。ダメ社長に振り回され嫌気がさした
ゲームディレクターが蹴ったはずの芸大に通う学生となって、仲間と共同生活を始めます。
(イラスト:えれっと 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1520


有名クリエイターを輩出した「プラチナ世代」。彼らの活躍と今の自分との格差に落胆し
実家へ帰る“恭也”。行かなかった「大芸大」の合格通知を掘り出し、悔し涙を流す彼。
あの頃に戻りたい、と願う彼が気づけば2006年、かの大学へ通う学生となっていて──。

突如はじまった学生生活。知り合った仲間は「あの人」たちを匂わせる。未来を裏打ち
する仲間たちの個性を前に“恭也”がどう振舞うか、あるいは振舞うべきかが問われる
展開に色々と考えさせられるものがあります。楽しさも厳しさも併せ持つ、それが人生。

いわゆる総合職と専門職、モノづくりの上でも共に欠けてはならない両者の違いが実に
よく分かる内容でもあるかと思います。そういえば10年前はあの作品が流行ってたなぁ
とか懐古しながら楽しませてもらいました。過去は変わるのか否か、続きにも期待です。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年04月03日

『七星のスバル5』

田尾典丈 先生が贈る革新的青春オンライン・ストーリー。第5巻は“貴法”が“希”の
気持ちに真っ直ぐ向き合いながら、「スバル」「グノーシス」との直接対決に臨みます。
(イラスト:ぶーた 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516630


負の感情につけこまれた“希”の悪堕ちぶりがたまらない。その原因を作った“貴法”が
言われるまで全く気がついてない、というダメっぷりがもうね。“咲月”がいなかったら
このチームは人間関係で回らなくなるわ、と改めて思い知らされました。頑張れ、女性陣。

“希”をけしかけてくる「グノーシス」の罠が物語の合間に挟まれる「間章」という形で
じわじわと効いてくる構成にご注目。“旭姫”の未来視に従わない“陽翔”。彼の真意に
気付いたとき、彼女を思いやる想いが一層強く感じられます。愛されてるな、という感じ。

能力的にも、気持ちの上でも強さを得た「スバル」の面々。名実ともに復活か、と思った
その瞬間、無情にも最悪の強さを持つ敵から告げられる口絵の一言が重くのしかかります。
音を立てて崩れていく大事な約束は本当に果たせないのか、次巻の展開も目が離せません。

posted by 秋野ソラ at 00:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年03月31日

『私、能力は平均値でって言ったよね!(4)』

ねこみんと 先生のコミック1巻と同時刊行となる、FUNA 先生の異世界転生ファンタジー。
第4巻は仲間を傷つけた世界最強の存在にキレた“マイル”が、本気の力を見せつけます。
(イラスト:亜方逸樹 先生)

http://www.es-novel.jp/booktitle/24heikinchi4.php
http://comic-earthstar.jp/detail/noukin/
http://ncode.syosetu.com/n6475db/


魔物の様子がおかしい地域を調査するメンバーを送り出したギルドマスター。その中に娘が
含まれていると知った「赤き誓い」が俄然やる気を出して捜索に出たら、思わぬ利害関係に
ぶつかったり、と今回もややこしい現場に直面しております。はた迷惑ですがそれが面白い。

何の因果か古竜と戦うことになった“マイル”が、その強さに一度は心折れかけるという
過去にない展開からナノマシンの報告から気づいたある点を最大限に活かして全力全開で
挑むバトルが圧巻でした。それ故に古竜が求めていた「何か」が気になるワケですが──。

ねこみんと 先生のコミックも併せて拝読しまして、原作にある軽妙な話の進め方ですとか
“マイル”の明朗快活にして「うっかり」なところとかを活かした仕上がりになっている
内容に好感が持てました。早速に重版も決まったそうで原作共々盛り上がってほしいです。

posted by 秋野ソラ at 00:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年03月30日

『エスケープ・シープ・ランド』

『蜘蛛ですが、なにか?』の 馬場翁 先生が、同じく 輝竜司 先生とコンビを組んで贈る
新作は、突然7日間生き抜く謎のデスゲームに参加することになる人々の顛末を描きます。
(イラスト:輝竜司 先生)

http://kadokawabooks.jp/product/132/


外面だけは良い母親から虐待され育ってきた“大吾”。窮状を訴えても信じてもらえない
彼は人間不信となり、今また見ず知らずの女の子とペアを組まされ武器を持った狼たちに
追われる始末。仕組んだ母親を恨む前にまず2人で生き残らなくてはならないのだが──。

ルールに改良を加えて過去に何回か行われてきたデスゲーム。生き残って再参加する者も
いれば羊として逃げ回る人たちを殺し続けてきた伝説の狼を倒さんとする者もいたり、と
“大吾”以外にも様々な思惑が入り乱れる、サスペンスが加わる群像劇に惹き込まれます。

羊の皮を被った狼もいれば、その逆もある。周りが信用できないながらも、パートナーの
“優”と共に狼を倒したりして何とか生き延びる“大吾”。点と点が線で繋がっていく中
意外すぎる事実に直面した彼と彼女の決断と結末は見所。物語の異常性に目が離せません。

posted by 秋野ソラ at 00:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年03月29日

『滅びゆく世界を救うために必要な俺以外の主人公の数を求めよ2』

みかみてれん 先生が贈る救世主ヒーローバトル。第2巻は時間軸をループしていることに
気がついた“ジン”が、新たなエンディングトリガーをもたらす少年の運命に抗います。
(イラスト:森倉円 先生)

http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321608000496
https://kakuyomu.jp/works/1177354054880205800


「──では、我が宿命を果たそう」理由も分からぬまま刃を向けられ、殺される“ジン”。
テスケーラの街での過ごし方を変えようが、街にいることすら拒絶しようが、ループする
日々の中で何度も命を落とすジェノサイド感。本当に救いはあるのかと疑いたくなります。

街の非合法地域「第四区」。それを守る自治組織「針猫団」を率いる“ウォード”たち。
更にそこへ攻め込むという「騎士団」の存在。そして「黒衣の男」。解決の糸口が見えぬ
モヤモヤを“クライ”とのを出会いが徐々に払拭し、点と点を結んでいく展開が見所の一つ。

やがて遭遇する今回倒すべき敵に対して、今回だからこその趣向を活かして臨むバトルも
熱いものがあります。蚊帳の外っぽかった“リルネ”や“スターシア”も街の人たちと
意外な繋がりが見えて、今後にどう影響するのか気になります。あと今巻も表紙力が高い!

posted by 秋野ソラ at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル