2018年12月24日

『ソードアート・オンライン21 ユナイタル・リングI』

川原礫 先生が贈る大人気シリーズ。未知の領域へ突入していく完全書き下ろしの第21巻は
これまでの世界観が融合したサバイバルMMOに、“キリト”たちがレベル1から挑戦します。
(イラスト:abec 先生)

https://dengekibunko.jp/product/sao/321808000015.html


意味深長なログの書き出しから始まったと思ったらアインクラッドが、あのログハウスが
突然落下して。更には一部の装備品、スキルを除きステータスや所持品がリセットされる
という未知の世界に落とされる不安感を“キリト”側と“リズ”側の視点で煽ってきます。

とは言いながら、生産系スキルを伸ばしつつのサバイバル生活に勤しむ“キリト”たちの
前向きな姿勢や、“リズ”たちが窮地の中から思いがけないチャンスを見い出すあたりに
少しずつ活路が思い描けるようになってくると色々な可能性も想像できて興味深い展開に。

ログハウス再建を目指してスローライフというワケにはいかないバトルの描写、緊張感も
しっかり織り込みつつ、「SAO」時代とは異なり現実世界とも密接に関係をアピールする
引きの仕込みもバッチリ。新章の滑り出しとして手応え十分、続きも期待できる内容です。

posted by 秋野ソラ at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2018年12月21日

『転生! 竹中半兵衛 マイナー武将に転生した仲間たちと戦国乱世を生き抜く 2』

青山有 先生が贈る戦国ファンタジー。『竹中半兵衛の生存戦略』から続く待望の第2巻は
「茶室」の成果をいよいよ“信長”にぶつけていく“半兵衛”らの大活躍ぶりを描きます。
(イラスト:長浜めぐみ 先生)

https://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-24135-8.html
https://ncode.syosetu.com/n0681de/


言わずと知れた桶狭間の戦いで“織田信長”が“今川義元”を討つ、その史実すら茶室の
8人の未来、そして自分自身の益とするために積極介入していく“竹中半兵衛”の狙い。
それが次々に嵌まって歴史の「もしも」を構築していく展開は思わず熱が入るというもの。

破竹の勢いで進む“竹中半兵衛”の影で“松平元康”の猛攻を受け窮地に陥る“今川氏真”。
その頼りない姿には家臣と同じく落胆を覚えますが、“北条氏規”の思いがけない奇襲を
糧に奮戦していく様子は実に爽快。番外編で捕捉される機微の描写も見所の一つでしょう。

“織田信長”との会談もこなし「今孔明」などと絶賛される“竹中半兵衛”らが茶室にて
次々と打ち出していく内政施策。文明が進みだし、史実とは異なる主君に遣える武将らも
増えてきたことで更に不利な状況に陥る“信長”を追い込みきれるか、続きに注目です。

posted by 秋野ソラ at 01:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2018年12月20日

『十歳の最強魔導師5』

天乃聖樹 先生が贈る、十歳少女と仲間たちの魔法学校ライフ。第5巻は“黒雨の魔女”と
対峙する“フェリス”が、鍵を握る魔道具を巡り新たな出会いと意外な真実を目にします。
(イラスト : フカヒレ 先生)

https://herobunko.com/books/hero45/9072/


友だち思いな、ごく普通の女の子。プロローグから察せられる“黒雨の魔女”本来の姿と
それを証明する魔道具「アルタマキア」の真実に気付けるか。それが魔女を討とうとする
勢力の流れと、何より目的を果たそうとする魔女の策が成功するまでに間に合うかが勝負。

そんな緊張感も知らぬ間、魔道具を求めて訪れた王都でビクビクする“フェリス”の様子
ですとか、彼女が出くわした“エリーゼ”の思わぬぞっこんぶりですとか、見ていて実に
心が和やかにさせてくれます。押し負けちゃう“ミランダ”のあの顔ったらもう最高です。

王都を襲撃する“黒雨の魔女”と向き合う“フェリス”が魔女の悪意を受け止め、本来の
気持ちに昇華することができるか。その期待にしっかり応えてくれるからこそ「女王」に
相応しいと言えましょう。その魔女からの助言が意味する所は何か。続きが気になります。

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2018年12月19日

『継母の連れ子が元カノだった 昔の恋が終わってくれない』

紙城境介 先生の「第3回カクヨムWeb小説コンテスト(ラブコメ部門)・大賞」受賞作。
高校生になり親の再婚から同居することになった元恋人2人が意識し合う様子を描きます。
(イラスト:たかやKi 先生)

https://sneakerbunko.jp/product/motokano/321808000429.html
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883783581


読書という共通項を契機にデートを重ね、キスもした“水斗”と“結女”。そんな2人も
ふとしたことで憎ましく思う間柄になってしまうのが男女の仲の難しさ。それすら上回る
神のいたずらで同じ屋根の下qで暮らすことになる両者の前途は色々と多難なワケで──。

“水斗”と“結女”、それぞれの視点で語られる互いに向けた感情の矛盾がもどかしさと
こそばゆさを「これでもか!」と突きつけてくる展開はまさにラブコメにふさわしいノリ。
案外とポンコツな“結女”がいろいろと油断しちゃう言動の数々が何とも好ましい限りで。

そんなゆるふわ空間を意外な刺客が崩していこうとする、これまた運命的な縁を目の当たり
にした“水斗”と“結女”がどう対応するか。その顛末を含めた「きょうだいルール」の
行方をぜひご堪能いただきたい。たかやKi 先生の挿絵も雰囲気バッチリでオススメです。

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2018年12月18日

『お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。2』

凪木エコ 先生が贈る青春ラブコメ。第2巻はボッチライフを邪魔される“春一”が今度は
“夢乃”のアルバイトに掛ける想いを知り、またさりげなく手を差し伸べることになります。
(イラスト:あゆま紗由 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321803001774


おひとり様ライフを過ごしつつもプールイベントで“英玲奈”たち女性陣の水着姿を堪能
したりと羨ましさ炸裂の“春一”。巻き込まれエピソードなどで「らしさ」を見せる彼が
ふと目にした“夢乃”の子供好きな一面と人間関係に悩む姿が話に新たな波風を立てます。

夢を追う姿勢を“春一”の言葉で後押しされた“夢乃”だからこそ、友人である“比奈”
からの何気ない一言に強く反応せざるを得ないのも分かるというもので。けれどそれだけ
では辿り着けない「ソロ充」の妙な凄さに納得できるのもまた得心がいく。それが面白い。

今巻もなんだかんだ言って“夢乃”のピンチを思いがけない形で救ってしまう“春一”が
格好良いのなんの。それでいて“花梨”や“瑠璃”からのアプローチもあしらうあたりも
ブレがなくてまた良し。その彼を爆弾発言で戸惑わせる「彼女」の存在が気になります。

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2018年12月17日

『救世主だった僕が三千年後の世界で土を掘る理由2』

有丈ほえる 先生が贈る考古学ファンタジー。第2巻は千年前の古戦場に消えた将軍の足跡
を追う“ニナ”たちが辿り着いた発掘村で彼の秘密、そして更なる陰謀の影を目にします。
(イラスト:ちょこ庵 先生)

http://lanove.kodansha.co.jp/books/2018/12/#bk9784065143391


突如現れた敵勢力と対峙し、共に消えた“サイトバル”将軍はアルデヒトを救った英雄。
彼が消息を絶ったハバラキ古戦場が発掘の舞台。“ニナ”をライバル視する“アカホヤ”の
登場で俄然、彼女の過去が気になりはじめた“リュト”の葛藤する様子が話の焦点の一つ。

発掘村に辿り着いた“ニナ”たちは目にするアカデミーや考古学研究の暗部も何のそので
目的とする遺跡を探し出す、という展開は胸がすくもの。“アカホヤ”がいることで演出
としても際立つものがあります。しかしながら真の敵は別にいる、という展開が実に熱い。

遺跡発掘を巡る陰謀に牙を剥けられた“ニナ”たちが肝をつぶす中で知った思いがけない
歴史の真実。更にその裏で“リュト”が直面する「あの人」の手のひら返しぶりには二度
ビックリと言わざるを得ません。過去の出来事がどこまで根強く絡んでいるのか注目です。

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2018年12月14日

『裏世界ピクニック3 ヤマノケハイ』

宮澤伊織 先生が贈る女子ふたり怪異探検サバイバル・ストーリー。第3巻は呪いの影響も
なく裏世界での探検を再開する“空魚”と“鳥子”の2人に“冴月”の影がちらつきます。
(イラスト:shirakaba 先生)

http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014069/shurui_3/page1/order/
http://www.ganganonline.com/contents/urasekai/


「ヤマノケハイ」では“小桜”の心配を他所に裏世界の安全ルート構築に乗り出す“空魚”
と“鳥子”の様子が久々に穏やか。“鳥子”の生まれ育ちに布石を感じたり、そんな話を
聞いた“空魚”が干渉してくる“冴月”の件を隠しながら色々と頭を悩ませるのが印象的。

「サンヌキさんとカラテカさん」において“茜理”の友人“夏妃”が巻き込まれた怪異の
対応に乗り出す2人を他所に、さりげなく百合な展開を見せてくれる設定がなかなかの妙。
能力使用に迷いのない“鳥子”に注目しつつ、“ウルミルナ”の予兆で緊張感が増します。

「ささやきボイスは自己責任」、秀逸な章題が指し示すテーマの象徴“潤巳ルナ”の動画
と“冴月”との関係、そして今の彼女と相対する“鳥子”の様子、最悪の事態に直面した
“空魚”がさらけ出す激情。コンビ2人が結論づける顛末は百合ポイント高めで素敵です。

posted by 秋野ソラ at 01:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル