2019年03月05日

『ジャナ研の憂鬱な事件簿5』

酒井田寛太郎 先生が贈る日常系ミステリー。第5巻は“真冬”との距離を感じながら迫る
卒業を前に彼女との距離感、そして自身の特技である「推理」と“啓介”が向き合います。
(イラスト:白身魚 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094517743


「ロシアン・ウイスキー・ホーリーナイト」にてシスターが持つ亡き夫の手帳に綴られた
はずの情景を探る“啓介”。あの日、何があったかはすぐ思い至りますが小説という体裁
をもって夫が何を言いたかったのか。真実を知った彼がとった行動に成長を感じられます。

「消えた恋人」では突如、学校を中退して結婚すると告げた“良太郎”の決意を受け止め
祝福するも、その相手が失踪する事態に“啓介”が直面。消えた彼女の謎に気付いた彼が
真実を告げるか悩む顛末からは推理を通じて相手を救える希望を感じており実に感慨深い。

そして「ジャナ研の憂鬱な事件簿」では、海新高校に進学したい女の子を巡る事件を通じ
“真冬”と“啓介”が将来を見据え時に語り合い、時に語らず通じ合う関係になっている
やり取りは何とも微笑ましい。2人の将来に幸あらんことを願いつつ完結を祝う次第です。

posted by 秋野ソラ at 01:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2019年03月04日

『女同士とかありえないでしょと言い張る女の子を、百日間で徹底的に落とす百合のお話2』

みかみてれん さんのサークル「てれたにあ」が贈る百合小説「百日百合」に続編が登場。
“絢”との関係を受け入れた“鞠佳”。誘い受けな彼女に想いを抱く女の子が現れます。
(イラスト:雪子 さん)

http://unnamed.main.jp/teretania/


イチャイチャするのもいいけど友達づくりもね、と“絢”にクラスメイトとの人間関係を
築いてもらおうと手を打つ“鞠佳”。その思惑をあっさり躱していく辺りは“絢”らしい。
“知沙希”と“悠愛”も瞬時に受け入れて肩透かしをくらう“鞠佳”もらしさを感じます。

アルバイトに精を出す“鞠佳”に対し突如“アスタ”が告げる女難の相。女の子が好きだ
と見抜いたアルバイト先の“冴”から思いがけず告白される“鞠佳”が悩んだ末に選んだ
相談相手“可憐”から“絢”の意外な一面が語られる場面はギャップが感じられて印象的。

“冴”の真意を目の当たりにした“鞠佳”が露にした感情。受け入れたからこそ、そして
見続けてきたからこそ、“絢”に対する想いの強さを示すことができたと推察するに難く
ありません。もちろん屈服百合としての絡みも前作に増して見どころ満載でオススメです。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 同人誌

2019年03月01日

『魔法科高校の劣等生 司波達也暗殺計画(2)』

佐島勤 先生が贈る大人気シリーズのスピンオフ作品。第2巻は“有希”の下に預けられた
暗殺者見習いの“奈穂”と共に“達也”の命を狙う謎の教団に潜入する顛末を描きます。
(イラスト:石田可奈 先生)

https://dengekibunko.jp/product/mahouka/321809000026.html


魔法師を排斥する人間主義を掲げ活動を続ける任意団体の代表を務める“小西”が“周”
からの後押しもあって、一介の高校生と判断した“達也”を暗殺のターゲットに定める。
これを嗅ぎつけた“有希”が対応に駆り出される勤労ぶりには再び同情の念が沸きます。

「小西教団」とも揶揄される団体の構成員が“小西”を妄信し、荒事に手を出すことも
厭わない様子に洗脳を施しているのではないかと疑うもその方法は不明。そこで団体に
潜入を試みた“有希”が容易く手玉に取られるその詰めの甘さがまた彼女らしくて良い。

油断したとはいえ再び命の危険に自らを晒すことになる“有希”に挽回の余地はあるか。
“小西”とその団体を巡る思いがけないドラマ、それに直面した彼女がどう振舞うのか。
“達也”を前にしては命あっての物種であることを再認識させられる結末でありました。

posted by 秋野ソラ at 01:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2019年02月28日

『可愛い女の子に攻略されるのは好きですか?4』

天乃聖樹 先生が贈る、惚れたら破滅の甘々恋愛ゲーム。第4巻は“凛花”と2人きりで
プレハネムーンに臨む“帝”と、それを追いかける“姫沙”たちの揺れる想いを描きます。
(イラスト:kakao 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4815600129.html


始まる前から前のめりな“凛花”もアレですが、出かける前の“帝”に「秘儀」を薦める
当主も相当です。彼の周囲には本当にまともな人物がいなくてお気の毒ですが見ている分
には楽しいです。もちろん、2人が接近する機会を“姫沙”が黙って見ているワケがなく。

さりげなく“木影”も“帝”を狙う立ち位置にあり、あたふたする場面に遭遇する様子が
今のところお気に入りだったり。トラブルメーカーの“美月”も参戦して、相変わらずの
ドタバタぶりを繰り広げる中でそれが面白くない“姫沙”が強硬策に出る展開が今回の山。

水着姿や下着姿、様々なシチュエーションで“帝”に迫る“凛花”に彼は抗いきれるのか。
あくまで誰にも邪魔されず2人きりの「恋愛ゲーム」にこだわる“姫沙”に打ち勝てるか。
そんなことを言ってる場合じゃないエピローグの引きは続きが気になって待ちきれません。

posted by 秋野ソラ at 01:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2019年02月27日

『はじらいサキュバスがドヤ顔かわいい。(3) 〜あの、私も本気になっちゃいますからね……?』

旭蓑雄 先生が贈る恋に悶えるサキュバスラブコメ。第3巻は“夜美”たちの世界で指折りの
力を持つ「色欲五覇星」から査定を受ける、ということで“康史”が温泉旅行へ出かけます。
(イラスト:なたーしゃ 先生)

https://dengekibunko.jp/product/hajirai/321811000371.html


“夜美”の友人でギャル系なサキュバス“グリム”からの提案もあり、五覇星候補になる
ための査定として“康史”と恋仲であることを示す温泉旅行に繰り出す2人。“夜美”に
対する感情が揺れ動いている彼だけに旅行中の出来事で動揺しまくりな様子が微笑ましい。

そんな恋仲ぶる2人の雰囲気をぶち壊すかのように現れるのが“グリム”の姉“オトギ”。
姉の口から告げられる真相に“康史”も驚きを隠せない中“グリム”が狙う意中の彼との
関係を崩そうと協力されられる展開がまたダメなサキュバスたちを印象づけてきて面白い。

諸々の事情を考慮し立案した“康史”の「デス・キューピッド作戦」がどんな結末を招き
入れるのか、そのドタバタぶりも含めご注目いただきたい。様々な意味でサキュバスたち
から注目を集める“康史”もいよいよ追い詰められてきた感があって、続きが楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 00:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2019年02月26日

『りゅうおうのおしごと!10』

小冊子付き限定版が同時発売となる、白鳥士郎 先生が贈る熱血将棋コメディ。第10巻は
JS研が挑む「なにわ王将戦」でそれぞれの想いが、そして“あい”の才能が開花します。
(イラスト:しらび 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4815601010.html


人生を賭けた「三段リーグ」での激戦、連戦の過程で不安が拭えない“銀子”。彼女の
心境に気付いた“桂香”の願い、その重さを認識しきれないまま、アマチュア小学生の
将棋大会に挑むJS研を後押しする“八一”ですが、JS研崩壊の危機に突如見舞われます。

そのきっかけとなる“あい”もまた序盤に弱いと周囲に見抜かれ焦りを抱く身。彼女が
対戦する“翼”の深海魚を思わせる棋風を前に“八一”が彼女に持たせた秘策は、彼の
驚異的な先見の明を指し示すもので、その顛末は必見。“天衣”のいじらしさもご注目。

歩夢の妹“馬莉愛”が立ちはだかる「なにわ王将戦」では“シャル”や“綾乃”そして
“澪”がそれぞれ強くなった姿を見せつけてくれました。思わず胸が熱くなる思いです。
輝かしい彼女らの影で姉弟子が陥る最大の窮地を“八一”が救ってくれると信じてます。

posted by 秋野ソラ at 01:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2019年02月25日

『リベリオ・マキナ ―《白檀式》水無月の再起動―』

ミサキナギ先生の「第25回電撃小説大賞・銀賞」受賞作。吸血鬼の支配に抗うため作られた
あるゼンマイ仕掛けの機械人形を巡り心を砕く少女の機微を描くバトル・ファンタジーです。
(イラスト:れい亜 先生)

https://dengekibunko.jp/product/machina/321810000107.html


天才技師に作られた5体のオートマタ「白檀式」の暴走による大量虐殺の悲劇を救ったのは
奇しくも人間を支配下に置こうとした吸血鬼たち。講和した両者が共生する世界で6体目の
白檀式“水無月”を人間らしく過ごせるよう色々教える“カノン”にはある想いがあり──。

白檀式を狂わせたとされる部品「波動歯車」で新たなオートマタを作り、白檀式は悪くない
ことを示したい“カノン”。その想いを知らずオートマタとして振る舞い続ける“水無月”。
そんな彼の尋常ではない強さに人間として惚れ込んだ“リタ”。三者三葉の振舞いが面白い。

そんな中で巻き起こる、再び人間を支配しようと画策する吸血鬼たちの暴走、明らかになる
大量虐殺の悲劇に秘められた真実。人間、吸血鬼、そしてオートマタそれぞれの立場でどう
真実を受け止めるのか、その描写が興味深くて素直にその後の顛末が見たいと思う作品です。

posted by 秋野ソラ at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル