2020年03月18日

『このあと滅茶苦茶ラブコメした2 私とラブコメしたいんですか? ふふ、お断りしますね』

仙道八 先生によるコミック連載も始まった、春日部タケル 先生が贈る学園ラブコメディ。
第2巻は“君影”のラブコメ魔法で“大我”が彼女の一番知られたくない秘密を探ります。
(イラスト:悠理なゆた 先生)

https://sneakerbunko.jp/product/konoato_lovecome/321906000149.html


“シフォン”に対して抱いた感情に気付かない、という“大我”の致命的な設定。これこそ
何かしら認識阻害の魔法が掛かっていてもおかしくない言動。自分から想いを伝えたい、と
仄かに決意表明するも道険し、という感じで“ピュアリィ”が呆れるのも致し方ない所かと。

そんな中、“大我”たちのクラスに赴任してきた“凜堂”が格好良い女性の鑑と言える傑物
にも拘わらず誤ったキュートさを目指す、どこか滑稽で少々扱いに困る人物。ありのままの
自分でいることが一番と諫める彼に心動かされた彼女に禁断の恋は芽生えるか注視したい所。

ありのままの、と言えば前巻で下ネタ連発の裏側に抱く淡い想いを魅せてくれた“君影”が
何度試みてもそれを言葉にできないもどかしさを今巻では“雪村”が代弁してくれています。
というか下ネタ連発の理由が鮮烈で、エピローグもまた印象深い。次巻の標的が楽しみです。

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2020年03月17日

『ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか?5 〜いくつになってもお姫様〜』

望公太 先生が贈る年の差純愛・甘々ラブコメディ。第5巻は父の再婚相手から“姫”との
交際を認められない“薫”がそれでも2人の絆が如何に強いかを確かめる過程を描きます。
(イラスト:ななせめるち 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4815604677.html


恋を知り、変わりゆく自分に周囲が気付き始めた“姫”が気を引き締める局面で鳴る電話。
“妃”に嘘がバレ、喧嘩をして家出、という落差の激しい生き様を見せる“姫”の苦悩は
深まるばかり。結婚と離婚を経験したからこその姉の発言は現実を重く突きつけてきます。

一方、宣告を受けた“薫”が自身が抱く想いについて相談した“楓”には叱咤激励を受け、
“遥”には呆れられ、と決意を新たにしたところは男気があって、そして大人びていて。
愛の逃避行を敢行したその果てでも、2人なりの一段落を迎えられたあたりは評価が高い。

父“茂”が言った言葉を反芻し「運命の相手」とは何かを問いかける“薫”。彼の言葉に
耳を貸す“妃”が出した結論は女性の一見解としてこれまた印象深い。最愛の人から貰う
誕生日プレゼントの「重さ」を実感する年齢を無事迎えられることをただ願うばかりです。

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2020年03月16日

『薬屋のひとりごと9』

日向夏 先生が贈るシリーズ累計600万部の大人気ミステリー。ドラマCD付き限定特装版が
同時発売となる第9巻は“壬氏”の治療を目的に“猫猫”が医術の教えを求めていきます。
(イラスト : しのとうこ 先生)

https://herobunko.com/books/hero14/11196/


“壬氏”自ら負った火傷の意味を知ってしまった“猫猫”の後に引けない感が極まる局面。
薬屋としての内科処置に限界を認める彼女が外科処置の知識を“羅門”に求めるのは自然。
彼が彼女に覚悟を試したのも、そもそも薬屋になれとを勧めたのも至極納得のいく価値観。

あらぬ思惑にて西都へ赴くことになった“壬氏”。道連れの人選もままならず、不足する
医官の候補に“猫猫”へ白羽の矢を立てた職権乱用ぶりがお茶目。“劉”医官が昔も今も
面倒に巻き込まれながら仕事をこなす姿が職人気質で格好良い。気苦労は絶えないですが。

同道する“羅漢”や“雀”の自由奔放ぶりに“猫猫”が頭を悩ませる様子も見どころな上、
辿り着いた亜南の国で“やぶ医者”が巻き込まれた騒動を経て彼女が“壬氏”に露にした
感情、彼に対する想い、そしてあの挿絵には思わず顔がニヨニヨ。続きが実に楽しみです。

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2020年03月13日

『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!10』

海空りく 先生が贈る異世界革命譚。第10巻は“桂音”の裏切りを利用して理想の国を築く
“リンドヴルム”に対し過ちを正すため“司”が最後の一手を仕掛ける最終巻となります。
(イラスト:さくらねこ 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4815605346.html


「君のしている事は必ず失敗する」。過去に負った心の傷の深さゆえに人が持つ「欲」を
疾患と捉え根絶に務める“桂音”にそう断言する“司”。施術された“勝人”や“林檎”
が“司”の正しさを証明する中、特に彼女を止める“クマウサ”の姿は目頭にきました。

“桂音”以上に“リンドヴルム”へ物申したい“司”が「万国博覧会」を開くその狙い。
超人王が訝しむのも無理はない中、「欲」のくびきからまだ逃れられない人の業を突く
施策の数々は考えさせられるものがあります。こちらも約束された「失敗」と言えます。

そんな失敗を目にした“司”が自分の持つ「欲」に気付かせてくれた“リルル”へその
想いを告げる場面は「ようやくこの時が来たか」と胸をなでおろす瞬間でもありました。
大切なもののため忠実に異世界を駆け抜けた超人高校生たちに幸あれ、な幕引きでした。

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2020年03月12日

『俺、ツインテールになります。19』

水沢夢 先生が贈るツインテール愛あふれるシリーズ。第19巻はアルティメギル“首領”の
総攻撃で窮地に陥る“総二”たちがツインテールへの熱い愛を貫き通す最終巻となります。
(イラスト:春日歩 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094518290


“総二”が「テイルレッド」である、という最大の秘密を世界に晒す“首領”の容赦なさ。
世界からツインテール愛が失われ、変身もできず心挫けかけたその時、世界を救い続けた
彼の想いに応える人たちの挙げる声の数々が含む熱さ。変人揃いですね、と思わず苦笑い。

「俺、ツインテールになります!!」世界に向けて高らかにその愛を告げ直す“総二”たち。
春日歩 先生が描く見開き挿絵の演出がこれまた心躍る構成で、素晴らしいと言う他なく。
“首領”が彼に問いかける「ツインテールとは何か」に対するが突拍子も無くて実に深い。

“総二”以外にもツインテイルズの面々が死闘の果てにそれぞれの決着をつけるのも見所。
ツインテイルズにも、アルティメギルにとっても未来を予感させるエピローグもまた見事。
“トゥアール”と“愛香”の百合展開と共に、完全完結へ向けた一手を待望する次第です。

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2020年03月11日

『俺の女友達が最高に可愛い。』

『我が驍勇にふるえよ天地 -アレクシス帝国興隆記-』の あわむら赤光 先生が贈る新作は
恋人ではなく唯一無二の親友となった高校生の男女が繰り広げる日常を描くラブコメです。
(イラスト:mmu 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4815604691.html


授業中でなければゲーム機で遊ぶのもOKな私立校に入学した“カイ”。彼の隣席に座った
美少女“ジュン”が鞄から取り出したのはまさかの携帯ゲーム機。話してみると気さくで
趣味嗜好も合致。更にある秘密すら共有して2人は家でゲーム三昧も当たり前の仲に──。

イチャイチャする2人を描くだけではなく、そこに「性別を超えた友情は成立するのか」
というテーマを乗せて恋愛未満の絶妙な繋がりを魅せていく内容にまず好感が持てます。
ふとしたきっかけで発生するスキンシップに2人がドギマギする様子は思わずニヨニヨ。

“ジュン”の友だちである“怜奈”に「関係が気に食わない」と目をつけられた“カイ”。
彼女と親友として一緒に居ることを強くアピールする彼の気概には本当に惚れ惚れします。
“王子”先生がいい味出してるのも先々に可能性を感じて、続きが楽しみなシリーズです。

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2020年03月10日

『石垣島であやかしカフェに転職しました』

小椋正雪 先生が「LINE文庫」から贈る新作は、ブラック企業に勤めていた新人OLが倒産の
憂き目に遭い、旅行先の石垣島にて不思議な出来事や様々な縁に巡り合う顛末を描きます。
(イラスト:飴村 先生)

https://amzn.to/2vrHevf


石垣港離島ターミナルで衝撃の連絡を受けた“葉月”は、スーツケースが動かない怪異に
遭遇する。そこで出会った男性“俊郎”に教えられたまじないで突如現れた婦人“ナホ”
に助けられる。彼女は彼の代わりに“葉月”へある仕事を依頼したいと言うのだが──。

島で「みえるひと」と称されるあやかしが認識できる人物として“俊郎”が営むカフェで
養われることになった“葉月”。彼女が社畜として培ったタフさや意外な能力を駆使して
あやかしと「もちつもたれつ」の関係を築きつつ、生き方が報われていく展開が好感触。

文章の端々に現地の雰囲気を感じさせる作風は、8年ほど前に『八丈島と、魔女の夏』を
拝読した頃を思い出します。“俊郎”が背負う宿命を前に“葉月”があやかしとの縁を
頼って驚きの結末を導く展開は、彼女の未来に幸あれと願いたくなる気持ちが溢れます。

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