2019年01月10日

『女神の勇者を倒すゲスな方法6 「なんと、我と結婚したいと申すか!?」』

笹木さくま 先生が贈る異世界勇者攻略譚。第6巻は“エレゾニア”を倒し混乱する世を
魔王の力と“リノ”の魅力で治めようとする“真一”は彼女らとどう向き合うか注目です。
(イラスト:遠坂あさぎ 先生)

https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047354295/eb-novel-22


復活できなくなった勇者たちが尻込みして治安が悪化する隙間を狙いにいく施策ですとか
兵器開発、人材育成といった先々を見据えた対策を実践していく“真一”。参謀としての
働きを見せる裏にある「余命の差」まで考えているところにどこか焦りを感じさせる展開。

そんな“真一”の考えを知ってか知らずか直接的に攻めるあたりが青春な“アリアン”、
奥深しい言動を見せて実にこそばゆい“セレス”、そして無垢ながら主張してくる可愛い
“リノ”と個性的なアプローチ方法で魅せてくれます。ここから1人を選ぶのは至難の業。

“アリアン”の母親に関する重要な過去の補足を経て彼女が両親にちゃんと愛された存在
であると分かり、しんみりした所で元の世界との関係も含めて選択を迫られる“真一”が
最後まで彼らしいゲスっぷりを示してくれて実に良かった。完結、おめでとうございます。

posted by 秋野ソラ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2019年01月09日

『察知されない最強職3』

三上康明 先生が贈るファンタジー作品。第3巻はポーンソニア王国の陰謀に巻き込まれた
“ジルアーテ”の護衛任務に就いた“ヒカル”が彼女の種族を巡る因縁に関わっていきます。
(イラスト:八城惺架 先生)

https://herobunko.com/books/hero59/9148/


数々の種族が集まって形成される国「中央連合アインビスト」。その内の一つ、竜人族で
先代盟主の娘である“ジルアーテ”が“ヒカル”に助けられて、彼の善意あふれる言動を
目にして少しずつ心惹かれていく様子には思わずニヨニヨします。実に可愛らしいもので。

“ジルアーテ”が次の盟主を選ぶ「選王武会」に臨む、その意気込みを見て“ヒカル”が
「シルバーフェイス」としてサポートする過程で王国の陰謀、新たな強敵と対峙していく
展開でも魅せます。今巻で相対する“ゲルハルト”の立ち位置が絶妙でまた見どころです。

「ソウルボード」をどうするか悩む、“ヒカル”の心情も分かるという顛末を経て過日、
王国を騒がせた火龍の存在が大きく話を左右する、この布石に注目してほしい。そして
戦いを終えた“ジルアーテ”が選ぶ道の先に新たな希望があることを願って止みません。

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2019年01月08日

『モンスター娘のお医者さん5』

折口良乃 先生が贈るモン娘診察奮闘記。第5巻は妹“翠雨”が出奔してリンド・ヴルムに
向かっていると聞いた“グレン”が、原因不明な眠り病の治療と併せて対応に追われます。
(イラスト:Zトン 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631284-4


“翠雨”を探しに花街へ足を踏み入れた“グレン”を誘惑しちゃう“アルルーナ”に対し
厳しい態度で「治療」に臨む“サーフェ”と“アラーニャ”が心強い。“アラーニャ”は
こそばゆい心変わりを見せつつ、眠り病解決の糸口に繋げる絶妙な立ち位置にありました。

“翠雨”が実家を飛び出した理由、それは罹患した鬼変病のことで家族としての在り方に
悩んだ結果ということで、“グレン”が1つの見解を示すことで彼女も救っていく手腕は
お見事と言うしかなく。そして妹に対してもしっかり「治療」を施すあたりも流石でした。

今巻における一番の見所は眠り病に関する設定、置かれていた布石、張り巡らされた陰謀、
それらが巧妙に合わさって丸く収まっていく話運びと言えましょう。脱帽と言ってもいい。
“翠雨”の真意が明らかとなった際の“グレン”の様子も微笑ましく、続きが見ものです。

posted by 秋野ソラ at 00:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2019年01月07日

『戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉 9』

SOW 先生が贈る街角パン屋繁盛記。第9巻は明かされた“スヴェン”の秘密を“ルート”が
どう受け止めるのか。同じく衝撃の一面を目にして悩む“ジェコブ”と併せて描かれます。
(イラスト/ザザ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/820.html


大事な時に傍にいてくれなかった“ブリッツドナー”にどこか諦めすら感じる“ジェコブ”。
父親としてはめっぽうヘッポコな彼にも事情があったこと、何より“シャロデ”が示す度量
の広さと子を想う深い愛情を前に歩み寄ってくれた“ジェコブ”に心から敬意を表したい。

一方、トッカーブロートに現れた“ダイアン”に散々嫌味、というか“スヴェン”に対する
心構えを問いただされた“ルート”。彼女が隠していた事を知ってもなお、彼女に変わらず
接する彼もいろいろ思う気持ちを抱えていたのが分かる顛末は必見。男を魅せてくれました。

終始、気を揉む形となった“スヴェン”にとって特別な日を迎え、ザザ 先生の挿絵による
演出も映える顛末を見せる中、歴史を裏で動かし続けてきた“聖女”の目論みが遂に牙を
剥く緊迫感の高まりに「驚天動地の九日間」はどう揺れ動いていくのか続きが気になります。

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2019年01月04日

『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦6』

細音啓 先生が贈る王道ファンタジー。第6巻は陰謀渦巻く王宮へ向け“シスベル”の護衛
として同行する“イスカ”たちの前にいよいよ王女姉妹の長女“イリーティア”が現れます。
(イラスト:猫鍋蒼 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321804000871


“燐”がひた隠しにしていた劣等感すら暴き出す“シスベル”の星霊術。クーデター未遂、
その真相を必ず明らかにするであろう彼女の行動を妨げる長女“イリーティア”の怪しさ
たるや。いつみんなにひけらかしてくれるのだろう、という妙な期待感すら覚えるほどで。

“イリーティア”に足止めされた別荘にて嫉妬心を煽られまくる“アリス”の様子はもう
年頃の少女そのもので、“イスカ”とベッドでじゃれ合ったりする寝姿も可愛いのなんの。
微笑ましい一幕の裏側で“イリーティア”の抱える闇が見えてくる緊迫感を煽ってきます。

“イリーティア”が自虐的に語る自身の星霊術。故に見えてきた彼女の思い描くシナリオ。
「天帝国」「ネビュリス皇庁」という二極化した枠組みをも壊しかねない陰謀を前にして
“イスカ”と“アリス”は共闘できるか否か。女王“ネビュリス”の命運と共に注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2019年01月03日

『宝石吐きのおんなのこ(8) 〜微睡みの中の貴方〜』

なみあと 先生が贈るファンタジーノベル。第8巻は“クリュー”が学ぶ体験学校がある地
ヴィーアルトン市を舞台に“スプートニク”たちの眼差しがあの魔法使いへ向けられます。
(イラスト:景 先生)

https://canime.jp/product/PCZP000085153/
http://ncode.syosetu.com/n4843br/


今巻は本当に“イラージャ”がよく頑張った。“ソアラン”を助けたい一心で行動する姿、
そして彼が例のアレも務めていたと知ってもなお自身の想いを伝えた姿に敬意を表したい。
“ファンション”の件も含めていろいろ戸惑い、悩めばいいさと思わずにはいられません。

冒頭で穏やかな日常から始まった、と油断していたところで“クリュー”の心を揺るがす
“クルーロル”のあの発言。彼女の傍にいない“スプートニク”に恨みの一つも言いたく
なるのも分かる場面で、彼もまた戸惑いを隠せない状況下に置かれるのだから始末が悪い。

見慣れた地で疑心暗鬼に陥る“スプートニク”に対して怒る“ナツ”のあの姿は印象深い。
すったもんだを経て彼が辿り着いた結論、それは宝石に愛された少女の話を語ろうとする
「彼女」が示してくれると期待しつつ他にも気になる引きがあって続きが待ち遠しいです。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2019年01月02日

『ミリオタJK妹!3 異世界の戦争に巻き込まれた兄妹は軍事知識チートで無双します』

内田弘樹 先生が贈る異世界軍事ファンタジー。第3巻は長耳種(エルフ)が“宗也”らに
同盟という名の隷属を強いてきたことを機に人類存亡を賭けた戦いに至る顛末を描きます。
(イラスト:野崎つばた 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797398069.html


エルフガルド王国との穏やかな同盟交渉から始まったと思えば矢面に立つ“フロリナ”が
手を染めた「負の感情で威力を高める禁忌の魔法」の真実を知って憤慨する“宗也”たち。
衛星軌道からの攻撃もできる、という最大最悪の敵を前にしても心折れないあたりは流石。

とは言え決め手には欠けるということで敵の敵は味方、竜人種の“ラズ”たちと手を組む
“宗也”の鮮やかな戦略見直しや根回しも絶妙で、彼と彼女との相性も中々。“みぐ”の
悩みの種も増える、というものです。その彼女に目をつけた“フロリナ”の反撃が見所。

“みぐ”が抱える自身の、兄への想いに関する潜在的な悩みにつけこんだ“フロリナ”の
秘策に対して示した、戦争を憎しみながら戦争を愛する「めんどくさいミリオタの心境」
これをぜひ見届けてほしい。今巻で一区切りというのは惜しいですが完結お疲れ様でした。

posted by 秋野ソラ at 00:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル