2018年01月17日

『レイズ・オン・ファンタジー ギャンブラーは異世界を謳歌する』

実写ドラマ化を果たした『賭ケグルイ』の漫画原作者 河本ほむら 先生のラノベデビュー作。
賭け事に命を懸ける少年が賭け事によって全てが決まる異世界で真剣勝負の連戦に挑みます。
(イラスト:マニャ子 先生 協力:武野光 先生)

http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321708000282


ヤクザの代打ちで命を落とした少年“鵜印”は更生の女神にも見放されるほどの賭け狂い。
異世界でも賭けに勝ち続ける彼に目をつけた“リリーナ”は王位継承戦というギャンブルの
代打ちを依頼する。渋々受けた彼の、第二のギャンブル人生が思わぬ形で幕を開ける──。

志は立派な“リリーナ”の腹立たしいほどのポンコツぶりによく付き合えるな、と思って
しまう“鵜印”が僅かな手がかりを活かして魔法込み、イカサマ上等なギャンブルの数々で
ピンチをチャンスに変えていく場面が熱い。彼女の破廉恥行為が中々に突然で焦りましたが。

“鵜印”に掛けられた呪いを解く鍵を握るかも知れない“ハナコ”の存在も今後の話を左右
する感じで気になります。魔法が使えない、なんて意味深長すぎますから。意外にバランス
が取れている感じの3人が今後どんな賭け事に臨み、高みを目指すのか楽しみな物語です。

posted by 秋野ソラ at 00:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2018年01月16日

『ロード・オブ・リライト ‐最強スキル《魔眼》で始める反英雄譚‐』

『金色の文字使い』の 十本スイ 先生が贈る新作は、異世界転生ファンタジーにして反逆の
英雄譚。選民思想を持つ帝国に虐げられる人々を守るため立ち上がる少年の成長を描きます。
(イラスト:柴乃櫂人 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321709000012
http://ncode.syosetu.com/n6663eg/


世界の中心にそびえる巨大な神樹の力に支えられる世界「ロゴス」。その片隅にある村に
拾われた“アクス”は村人たちに育てられすくすくと成長していく。そんな平穏な日々を
ある日、帝国軍に蹂躙された時、彼は初めて村の秘密を、世界の不条理を知ることに──。

死が溢れる非日常を目の当たりにして“アクス”の協力な潜在能力が覚醒したり、その力を
持て余して暴走させたりと熱い展開で中盤まで魅せてくれます。暗くなりがちなテーマの中、
彼の育ての親を務める“アルティア”の性格が明るいところに都度救われる思いがしました。

革命軍のアジトに拠点を移してからは、村人たちの遺志を継ぐため修行に励む“アクス”。
そのリーダーである“チェリツ”に認めてもらうため挑む冒険でその成果が問われていく
後半の流れも面白い。“セイガ”との因縁も気になりますし今後に期待が持てる作品です。

posted by 秋野ソラ at 01:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2018年01月15日

『あまのじゃくな氷室さん 好感度100%から始める毒舌女子の落としかた』

広ノ祥人 先生の「第13回MF文庫Jライトノベル新人賞・審査員特別賞」受賞作。想い人の
心の声が聞こえるようになった少年が、裏腹な彼女へのアプローチに挑む顛末を描きます。
(イラスト:うなさか 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1613


「大好きな田島君に、素直な気持ちを届けられるようになりますように」──“氷室”の
願いを聞き入れた恋愛成就の神社におわす神“ナンナ”は彼女の本音を彼が聞けるように
するという暴挙に。当の本人は困惑するものの、想い人へ告白するチャンスなワケで──。

とは言うものの“氷室”がものすごく面倒くさい性格で、“田島”が告白しようものなら
あっさり断られるし。でも心の声は好き好きオーラ全開で。攻めあぐねる彼に思わず同情
せざるを得ない展開を見せます。“ナンナ”も適当というか投げっぱなしなのが追い打ち。

“田島”を「オタ島」と言いながら勉強に付き合わせるギャル“砂城”が、少しずつ彼の
悩みを受け止め、理解者となり、やがて・・・という中で、彼は“氷室”と恋仲になるのが
正しいのかを問われる、その拗れた行く末を見届けてみて下さい。お薦めのラブコメです。

posted by 秋野ソラ at 00:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2018年01月12日

『飼い猫になって百合カップルのイチャラブ生活を見守るお話』

みかみてれん さんがコミックマーケット93にて頒布した同人誌。百合もの大好き社畜OLが
仔猫となって飼い主の少女が大人になるまで見守り続ける甘くほろ苦い百合ラブ小説です。
(イラスト:ゆぞうに さん)

http://unnamed.main.jp/teretania/


“たま子”から“タマ”になり、近くに越してきた“深優”の飼い猫となる所から物語は
始まります。前作『観葉植物〜』とは異なり、言語での意思疎通ができないもどかしさを
残す状況で繰り広げられる百合展開は、いわゆる尊さを感じさせてくれる良さを魅せます。

小学生編にて、気が強くて活発な“燐火”と、大人しいようでふてぶてしい“ひな乃”と
出会い雑誌の「友ちゅーのススメ」を契機に百合の片鱗に触れる“深優”。中学生編では
同じ部活で様々な人間関係に触れ、それぞれの意外性を垣間見せてこれまた百合百合しい。

高校生編では、各々のやりたいことが見えてきて3人が一緒にいる機会も減っていく中で
胸に抱くドキドキの意味を自問していきます。これがほろ苦い。“深優”の幸せのために
“タマ”に何が出来るか、3人はどんな結末を迎えるか、読んで確かめるに足る作品です。

posted by 秋野ソラ at 01:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 同人誌

2018年01月11日

『ワキヤくんの主役理論 2』

涼暮皐 先生が贈る、主役男と脇役女のおかしな青春勝負。第2巻は“未那”と同居状態と
知ってしまう“叶”の弟“望”との顛末や、“さなか”が抱える複雑な胸の内を描きます。
(イラスト:すし* 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1616
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882526026


主役理論に基づいて駅近くにある屋台にフラッと立ち寄れる“未那”の思考に圧倒される
出だしに加えて、その屋台を営む“此香”の境遇、さらにはあっさりと仲良くなるあたり
驚きの連続です。そして“望”の登場とあの言動ですからすでにお腹いっぱいという所で。

“さなか”と偶然いっしょに居る所を“望”に見られた“未那”が、恋人のように振舞う
イベントなどを経て彼女の涙を目の当たりにして持論を展開する場面が印象深く映ります。
屋台が物語の軸を担う意外な設定もさることながら“叶”との掛け合いが面白いのなんの。

話の結末として反省会的な場を設ける“未那”と“叶”。彼女の指摘が一々的確で、彼の
受け返しが興味深い。結果として彼が気づいた「ある疑問点」について、問いかけられた
“望”のはぐらし方ですとか、接続章で見せた引き具合が続巻への期待を高めてくれます。

posted by 秋野ソラ at 01:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル