2018年01月12日

『飼い猫になって百合カップルのイチャラブ生活を見守るお話』

みかみてれん さんがコミックマーケット93にて頒布した同人誌。百合もの大好き社畜OLが
仔猫となって飼い主の少女が大人になるまで見守り続ける甘くほろ苦い百合ラブ小説です。
(イラスト:ゆぞうに さん)

http://unnamed.main.jp/teretania/


“たま子”から“タマ”になり、近くに越してきた“深優”の飼い猫となる所から物語は
始まります。前作『観葉植物〜』とは異なり、言語での意思疎通ができないもどかしさを
残す状況で繰り広げられる百合展開は、いわゆる尊さを感じさせてくれる良さを魅せます。

小学生編にて、気が強くて活発な“燐火”と、大人しいようでふてぶてしい“ひな乃”と
出会い雑誌の「友ちゅーのススメ」を契機に百合の片鱗に触れる“深優”。中学生編では
同じ部活で様々な人間関係に触れ、それぞれの意外性を垣間見せてこれまた百合百合しい。

高校生編では、各々のやりたいことが見えてきて3人が一緒にいる機会も減っていく中で
胸に抱くドキドキの意味を自問していきます。これがほろ苦い。“深優”の幸せのために
“タマ”に何が出来るか、3人はどんな結末を迎えるか、読んで確かめるに足る作品です。

posted by 秋野ソラ at 01:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 同人誌

2017年08月16日

『観葉植物になって百合カップルのイチャラブ生活を見守るお話』

みかみてれん さんのサークル「てれたにあ」がコミックマーケット92に送り出す新作は
百合もの大好き女子高生が観葉植物となって妹らの成長を見守る百合ラブストーリーです。
(イラスト:ゆぞうに さん)

http://unnamed.main.jp/teretania/
http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/55/25/040030552504.html


不慮の死を遂げた“華”は気づくと何故か小学5年生の妹“葵”の部屋にある観葉植物に。
憧れの姉を失い気落ちする“葵”を、幼なじみの“千晴”が「元気が出るおまじない」で
慰める瞬間を目にした“華”は百合ップルの誕生を特等席で見守ることを決意した──。

小学生編、中学生編、高校生編と成長していく“葵”を見守る“華”の前向きさに苦笑い。
“千晴”との百合描写に注力するかと思えば二人の仲に思うところある級友の“泉美”が
急接近したりと“葵”の無垢な心は揺り動く。みかみ さんのやりたいことがてんこ盛り。

生活環境の変化にも対応できる“華”の仕掛けに驚嘆しつつ、自分のことを想ってくれる
“千晴”と“泉美”に対して“葵”はどんな選択をするのか。結末も含めてこれでもかと
詰め込まれた百合要素に大満足。挿絵の柔らかい雰囲気も作品に合致していてステキです。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 同人誌

2015年09月06日

『東京定年』

『異世界居酒屋「のぶ」』でコミカライズも果たし勢いを見せる 蝉川夏哉 さんのふとした
思いつきをもとに、糸畑要 さんが企画・編集して「コミックマーケット88」にて頒布した
アンソロジー。他に 谷津矢車 さん、DJあかい さんを迎えて44ページに渡る短編集です。

http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/33/75/040030337551.html


東京への人口集中、そして高齢化する状況を問題視し成立した、いわゆる「東京定年法」
により東京に住む65歳以上の高齢者には高額の税金や医療費等の負担割合増加が課せられ
東京から出ることを余儀なくされる──。そんな未来を想定して生まれた短編の数々です。


一作目は原案の発案者である 蝉川夏哉 さんによる「東京ゴールデン街の夜」。浜松に移り
5年が経過した“忠雄”が久々に東京、新宿へ足を運び「東京定年」を迎えた高齢者の哀愁
に触れながら、「ゴールデン街」の雑多な雰囲気が取り持つ奇妙な縁を描くエピソード。

冒頭でも述べた通り、「異世界グルメもの」での活躍がめざましい 蝉川 さんらしい飲食の
描写を踏まえつつ、高齢者だけでなく若者も視点に加えることでありえそうな未来や考え方
をより現実的なものとして感じさせる小編でした。最後に僅かな救いがあるのが良いです。


二作目は 蝉川 さんの原案にのって企画・編集を務めた 糸細要 さんによる「第4の人生」。
もうじき65歳、「東京定年」を迎える専業主夫の“昭雄”がまだまだ働き盛りの妻“凪子”
との関係を見つめ直し学校、会社、夫婦とは違う新しい生き方を模索する顛末を描く小編。

「高齢者適正居住推進センター」、通称「姥捨機関」という東京の外へ移住する候補地を
その人の資産状況や家族構成などを元に機械的に選び出すこの機関の衝撃的な描写たるや。
娘の“佐久良”が“昭雄”のことを考えてくれる良い子であるところに希望を感じました。


三作目は、ゲストとして迎えられた DJあかい さんによる「ドキュメント・東京定年」。
彼女から結婚を迫られ、いざその親に会ってみると「仕事が不安定な奴に娘はやれん」と
否定される始末。30歳直前ということもあり人生設計を見直す“僕”の機微を描きます。

「独立行政法人 人口適正化機構」いわゆる「東京定年機構」に転職した“僕”が高齢者
と応対する回数を重ねていく中で、東京の問題を地方に押し付ける施策への疑問を示唆する
短いながらも考えさせられる小編。最後に親が「落とし前」をつけてくるのが潔いです。


四作目、アンソロジーの最後を飾るのは 谷津矢車 さんの「そう、それは灰色の未来」。
「東京定年法」の施行から10年が経過した日本で同じ嗜好をもつ老人たちが新しい組織体
「インテレシャフト(興味社会)」を形成されていると記事を書く“潮見”に関する話。

「東京定年」に更なる可能性を加え新たなテーマとして投げかけ直す、約20ページに渡る
小編はトリを務めるだけあって実に読み応えがあります。谷津 さんの体験? を活かした
ちょっとした遊び心も加えられていて思わずニヤリとさせられる場面も。実に秀作でした。


2015年の1月3日、Twitter 上での 蝉川 さんと 糸細 さんのやりとりを拝見して興味を
抱いた企画がこうして1冊の本にまとまる、そして読めるという現実を目の当たりにして
「同人誌」の可能性と言いますか、凄いものだと実感いたしました。オススメの一冊です。



#(参考)

##東京定年 まとめ
#【 http://togetter.com/li/765729

#谷津さん、「東京定年」寄稿作について語る - 谷津矢車観察日記
#【 http://blogs.yahoo.co.jp/yatsuyaguruma_sousaku/13541325.html


posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 同人誌

2015年09月05日

『小学生なのに恋をしたら死ぬとか、つらたんです』&『劇場版 アイリッシュスナイパー 〜恋をしたら死ぬとか、つらたんです〜』

みかみてれん さんの自著『恋をしたら死ぬとか、つらたんです』の非公式書き下ろし長編。
「コミックマーケット88」で頒布された、恋を知らない“ヒナ”の幼少期を描く一冊です。
(イラスト:荒川 さん)

みかみてれん さん、藤村由紀(古宮九時)さんの合同サークルへ委託した 鰤/牙 さんの
『劇場版 アイリッシュスナイパー 〜恋をしたら死ぬとか、つらたんです〜』も拝読です。
(イラスト:そばや さん)

http://unnamed.main.jp/turatania/
http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/32/39/040030323970.html
http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/32/49/040030324938.html


何はともあれお祭り企画。「小学生〜」は、今ではクレイジーサイコビッチとして名高い
“ヒナ”が見せる幼少期の好奇心旺盛っぷりにまず驚かされます。そして彼女にまだ知らぬ
恋を教えようとする“あいり”と、それを見届ける“美卯”とのやりとりが面白いです。

「小学生〜」で登場するこの三人が「アイスナ」でも登場。しかも、それぞれに「恋」を
知った上で。“ヒナ”が引き起こす「突発性胸キュン死」の顛末がこれぞクロスオーバー
という逸話の数々でこれまた面白い。それにしても そばや さんの絵、ステキすぎです。

“シュルツ”の苦労性な面も久々に見れて一安心したところで「別冊活動報告その2」の
『みかみてれんは誰だ!』ですが「なろう」にも明るくない身には全問正解など夢また夢。
いきなり「プロレスのお話」に持っていくのは笑いました。読んで損はない本ばかりです。

posted by 秋野ソラ at 00:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 同人誌

2015年04月12日

『よし×けい』

ライトノベル作家が同業者を美少女化した挙句、百合カップルに仕立て上げる事案が発生
ということで 弘前龍 さんのライトノベル作家ペアリング小説第二弾を拝読であります。
(イラスト:ふゆまる さん 曲・動画:ほのづき さん コミック:すざき さん)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm25850399
http://www.pixiv.net/member_illust.php?illust_id=49421269&mode=medium
http://www.nicovideo.jp/watch/sm24167772
http://shop.comiczin.jp/products/detail.php?product_id=21686


今回の主役は“折口ヨシノ”と“十階堂ケイ”。拾い上げ作家は同業の知り合いが少ない
と感じる“ヨシノ”が同じような境遇にある(と思われる)作家と集まる会を設けた事が
きっかけで、“ケイ”という珍獣(?)と顔を合わせたところから物語は動き始めます。

予備動作なしで拳を入れたりとドSっぷりを見せる“ヨシノ”とそれでもへこたれず奇行
に走るドMっぽさを感じさせる“ケイ”がどうして朝チュンしてしまう展開になだれ込む
のか、その衝撃的な顛末に注目です。大事な場面で噛んでしまう“ヨシノ”が可愛いです。

本編中にも登場した“ナツキ”と“ミサキ”のその後を描く『なつ×みさアフター』では
しっかりしていても抜けている“ナツキ”とちゃらんぽらんながらもキメる所はキメる
“ミサキ”のいつも通りな感じが堪能できます。次はどのカップリングですかね(苦笑)。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 同人誌