2017年02月06日

『リンドウにさよならを』

三田千恵 先生の「第18回えんため大賞・優秀賞」受賞作。好きな女の子の飛び降り自殺を
食い止められず地縛霊として目覚めた少年といじめられっ子との奇妙な繋がりを描きます。
(イラスト:DANGMILL 先生)

http://ebcomic.com/clear/fcc/viewer/viewer.html?id=1565


級友から陰湿な嫌がらせを受けている女の子、“穂積”。その様子を霊としてもどかしく
眺めていた“神田”はある日、彼女から声を掛けられる。何故ここにいるのか。好きな娘に
境遇が似ている彼女を何とかしようとすることで自身の存在意義を見出そうとするが──。

“神田”の助言を得て少しずつ変わろうとする“穂積”の努力。それを認めない“松下”の
グループ。かばってくれる“高木”や彼の後輩“結城”の存在が突破口となって、少しずつ
明るい表情を取り戻す“穂積”の成長が話の主軸か、と思っていると物語は思わぬ方向へ。

地縛霊となった“神田”を取り巻く人間関係が明らかとなったとき、「リンドウ」の花に
込められた想いが、そしてタイトルの意味が分かった瞬間の感動は言葉で表すのが難しい。
ファミ通文庫が素晴らしい学園青春ストーリーを提供できるレーベルだと再確認できました。

posted by 秋野ソラ at 00:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年02月03日

『世界の終わりの世界録<アンコール>9 絶望の始祖』

細音啓 先生が贈る王道ファンタジー。第9巻は“レン”一行が残る“フィア”との合流を
目指すため砂漠地帯にある監獄へ、そして精霊の女王解放に向けて神性都市を目指します。
(イラスト:ふゆの春秋 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1504


“フィア”と合流するまでの流れは平穏というか、どこかコミカルな感じ。強くてそして
抜け目のない彼女の存在もまた大きいと改めて実感させてくれます。“ナスターシャ”が
いつも通りポンコツで使えないのがもどかしい。“レン”もあきらめてる感はありますが。

旅を続けるうちに“レン”の胸中に浮かんだ「世界録が創られた本当の目的」という疑問が
“エリエス”と“シオン”が言及する精霊の怯えに、そして終焉の島へと結びついたとき、
世界の厳しい現状がより鮮明になります。絶望的な状況でも彼らの心は折れないのが凄い。

暗躍を続ける沈黙機関。忍び寄る“ゼルブライト”の影。それらに考えを巡らせる余裕を
与えない絶望の化身、“レン”が自身の唯一を信じて対峙する勇ましさ、偽英勇としての
矜持が熱い展開を呼びます。終焉に抗う力を見せつけてくれると期待し、次巻を待ちます。

posted by 秋野ソラ at 00:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年02月02日

『ワールドエネミー 不死者の少女と不死殺しの王』

『世界の終わりの世界録』の 細音啓 先生、ふゆの春秋 先生のコンビがノベルゼロから
贈る新作。史上最凶の吸血鬼と史上最強の怪異ハンターが世界の敵に立ち向かう物語です。
(イラスト:ふゆの春秋 先生)

http://novel-zero.com/special/world_enemy/


五百年前に突如現れた怪異たちの脅威に晒される世界。代行者(ハンター)たちによって
何とか抗い続ける中で史上最強と認められた“ノア”が、教会に身を置く“シルヴィ”の
元を訪れ、問いかける。街一つ滅ぼすのも容易い大敵(アークエネミー)の存在を──。

自身も大敵である“エルザ”がなぜ大敵を滅ぼす“ノア”と同道するか。“シルヴィ”に
降りかかる惨事を経て二人の因果関係を早々に明らかとすることで世界観に惹き込ませる
あたりは流石と言うしかありません。所々で隙を見せる“エルザ”の言動が一々可愛い。

大敵の一体“ゼルネッツァA”の足取りを掴んだ“ノア”。“エルザ”に鍛え上げられた
彼の強さと大敵の狡猾なしたたかさ。どちらが上を行くのかを描く顛末と激戦はまさに
見所と言っていいでしょう。“シルヴィ”を通じて語られる二人の行く末に注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年02月01日

『リトルアーモリー だから、少女は撃鉄を起こす』

未知の敵「XX=イクシス」が各地で出現し平和が脅かされる世界。「指定防衛高等学校」に
通い脅威と戦う力を養う少女たちの青春と活躍を描く物語を おかざき登 先生が綴ります。
(イラスト:ふゆの春秋 先生 原作:株式会社トミーテック)

http://www.j-n.co.jp/books/?goods_code=978-4-408-41451-5
http://www.littlearmory.jp/


私立古流学校。そこは武器や弾薬を身に着け演習を、時には平和を守るための実戦に臨む
ことも要求される学生が通う指定防衛校。その一人“未世”も敵や銃器の対応方法を学ぶ
が、彼女は過去に遭遇した仔犬型の敵が見せた様子からある違和感を拭えずにいた──。

勉強、部活と学生生活を謳歌する少女たちが武装するその姿を時に可愛く、時に格好良く
描く ふゆの 先生のイラスト。彼女たちが学生として、兵士としてどんな日々を過ごして
いるのか、兵装の知識が無くても魅せてくれる おかざき 先生の文章に惹き込まれます。

共同演習を通じて他校との生徒とも交流を深め、一時は悔しさを味わいつつも“未世”が
抱える違和感を捨てず頑張る姿が印象的。特に“六花”たちとやりあう場面は情景が頭に
浮かぶかのようでした。その陰で進行する謎の計画とその思惑、続きが気になる所です。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月31日

『やがて恋するヴィヴィ・レイン 2』

犬村小六 先生が贈る、恋と会戦の物語。第2巻は“ファニア”のもとを追われた“ルカ”
が旧友“ジェミニ”との再開を果たし、運命のいたずらに翻弄されていく顛末を描きます。
(イラスト:岩崎美奈子 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516579


“ミズキ”と名残惜しい別れをした“ルカ”が“アステル”の思わぬ特技で路銀をしのぐ
ことができた・・・と思いきや、それが元である貴族に目を付けられる、というついて無さ。
匿ってくれた街で目の当たりにする貴族と民衆の軋轢が、切なすぎる宿命を予感させます。

若旦那こと“ジェミニ”、彼こそ“ルカ”に知識を養う機会を与えた人物であり“ルカ”に
ある夢を与えられた未来の英雄の一人という運命のいたずらぶり。その逸話に心踊らされる
のと対称的に、“ファニア”の置かれる厳しい立場には心痛い思いを感じざるを得ません。

担ぎ上げられた“ルカ”と対峙せざるを得ない“ファニア”。心が通じる二人だからこそ
導き出せた結論、そして次代を見据えて決めた覚悟。もうこの展開には期待しかないです。
“アステル”が見せる想いの変化や残された時間も気になりますし次巻も待ち遠しい限り。

posted by 秋野ソラ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月30日

『弱キャラ友崎くん Lv.3』

屋久ユウキ 先生が贈る人生攻略ラブコメ。第3巻は夏休みを迎えても課題の提示に余念の
ない“日南”に食らいつく“友崎”に“菊池”との交際という大きな目標が課せられます。
(イラスト:フライ 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516555


“優鈴”と“中村”をカップルにするための合宿に誘い込む傍ら、“菊池”への連絡先を
提供したり、資金と経験値稼ぎに“水沢”のいるバイト先をそれとなく紹介したり、と
“友崎”の成長を促すことに隙が無い“日南”に、相変わらず敬意と驚きが隠せません。

課題を通じて更なる成長を見せる“友崎”に、“菊池”も予想以上の好印象を持っていた
ことでこれは彼女にできるのも時間の問題か、と思いきや彼女が感じたある違和感の正体
「本当にやりたかったこと」に気付き選んだ彼のルートがもったいなさを感じさせます。

合宿の中で見えた“水沢”の本気、見えなかった“日南”の本音。「人生」というゲーム
についていま一度、“友崎”なりの見解を示したことで彼女が「nanashi」と「NO NAME」
の関係を現実でも築く第一歩となった場面と見開きの挿絵が印象的で、次巻にも期待です。

posted by 秋野ソラ at 00:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月27日

『信長の妹が俺の嫁 2 戦国時代に架ける心と明日』

発売前に重版するという異例の人気ぶりを見せる 井の中の井守 先生の歴史ファンタジー。
第2巻は富国強兵の策を巡らせる“長政”が“竹中半兵衛”獲得に向けて意欲を見せます。
(イラスト:山田の性活が第一 先生)

http://nox-novels.jp/bibliography/20161125-2/
http://novel18.syosetu.com/n4165cv/


前巻からのまとめ読み、ということで試験勉強以上に歴史を勉強した“長政”が召喚された
戦国時代で優位を・・・と思いきや史実とは異なる時間軸。手探りながら知識や経験を総動員
して、やがては覚悟と言動でもって大名としての器を示していくのが興味深く面白い物語。

そして話を一つ一つ進めていく間に開拓を広げる絶世の美女“市姫”との絡みがまた実に
羨ましい場面の数々。自分好みに躾けていくつもりが、いつの間にか依存症めいた状態に
まで陥る“長政”に「どんだけやらかしてんだ」と声を大にして突っ込んであげたい次第。

2巻では命を賭した“彦兵衛”の妹を救い情に厚い所を覗かせ、“半兵衛”が抱える悲壮さ
の理由を垣間見る場面が印象的。“半兵衛”の身も心も救えるのか、そして謀略に嵌まる
浅井家を守ることが出来るのか。あの方の登場と共に盛り上がりを見せる引きに注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月26日

『タイムカプセル浪漫紀行』

松山剛 先生が「メディアワークス文庫」から贈る新作は、考古学者としての夢をあきらめ
かける青年に、死んだはずの幼馴染の少女が一筋の希望をもたらす感動ストーリーです。
(イラスト/ 肋兵器 先生)

http://mwbunko.com/978-4-04-892614-0/


考古学者になる夢を後押ししてくれた“明日香”は幼い頃に他界し、目標として追い続けた
父は遺跡ねつ造事件の容疑を晴らす間もなく人生の幕を下ろし、生きる熱量すら失いかけた
“英一”の前にあの頃のままの少女が現れ、こう告げる。「久しぶりだね、英ちゃん」──。

あの日の約束、タイムカプセル探しをするために長らく離れていた地元の街に“明日香”と
帰ることになった“英一”が、親の件もあり引け目を感じていた親友たちにも受け入れられ
救われる思いを感じる中、彼らに違和感なく迎えられる彼女の存在に益々、謎が深まります。

探し物を続ける中で思い出していく記憶、そしてタイムカプセル探しに込められた想いに
気付かされたときの切なさたるや。肋兵器 先生のイラストも“明日香”の願いをしっかり
反映していて流石でした。再び夢を追う力を得た“英一”の未来をぜひ、見届けて下さい。

posted by 秋野ソラ at 00:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月25日

『勇者のセガレ』

『はたらく魔王さま!』の作者 和ヶ原聡司 先生とイラストの 029 先生、2人コンビで
新たに贈る庶民派ファンタジー。父親が勇者だと突然知らされた息子の苦悩を描きます。
(イラスト/029 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892615-7/


合唱が好きで入った高校の合唱部が部員不足を理由に休部。部長就任後に迎える厳しい現実
を前に気持ちを持て余す“康雄”は帰宅部として日々を過ごす。その彼にある日、父は覚悟
を決めた顔でこう告げた。「父さんな、異世界に行って、勇者になろうと思うんだ」──。

異世界からやってきた“ディアナ”が、再び救国の勇者“ヒデオ”を召喚したいと申し出て
から次々と明らかになる両親の秘密、そして現実世界でも「敵」となる存在に“康雄”や妹
“和香”も含め命を脅かされる事態に思わず怒りをぶつける息子としての立場に思わず同情。

やがて、警護してくれる“ディアナ”でも敵わない強敵が現れたその時、“康雄”はどんな
選択肢を選ぶのか。悩みぬいた結論が興味深い。“和香”の反応、というか“ディアナ”に
対する宣言が意外でした。勇者のセガレとして責務を全うできるのか、頑張りに注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月24日

『エロマンガ先生(8) 和泉マサムネの休日』

2017年4月よりTVアニメ放送を控える、伏見つかさ 先生が贈る新たなる兄妹ラブコメディ。
第8巻は自作のアニメ化で多忙な“マサムネ”に強制休暇を取らせた、その後に触れます。
(イラスト/かんざきひろ 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892597-6/


“エルフ”や“ムラマサ”とも同居生活を続けていて事案が発生しないわけがない。その上
あの人まで加わって相変わらず騒々しい“マサムネ”周辺。“真希奈”が満足するのも実に
よく分かるというもの。そんな慌ただしい中でもたらされた休息の合間に昔話が語られます。

これまで関わりを持ってきた女の子たちとの思い出を振り返る挿話の数々がまた面白くて。
それぞれが培ってきた距離感がそこかしこに見られるのが楽しい。色々分かってる“智恵”
との雰囲気が印象的でした。どこまでも仕事人間だな、という感じの“マサムネ”ですが。

そして父“虎徹”と母“初代・エロマンガ先生”の興味深い関係を掴みとした、“紗霧”が
絵を描くきっかけについて触れたエピソードが今だからこそできる物語だ、と感心させられ
ます。羨ましい関係に微笑む余韻を味わう間もなく見せたあの引き。続きが待ち遠しいです。

posted by 秋野ソラ at 00:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月23日

『なれる!SE15 疾風怒濤?社内競合』

夏海公司 先生が萌えるSE残酷物語。第15巻はスルガシステム上場を機に総務部への誘いを
受けた“工兵”が何の因果か“立華”と仕事で対峙することになる数奇な顛末を描きます。
(イラスト/Ixy 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892610-2/


相変わらずその場にいたら怒りで張り倒したくなる社長の采配により、社内で大規模案件
を取り合うという異常事態に見舞われる“工兵”。引き抜きの件もありてんてこ舞いな彼
には同情を禁じ得ませんが、“立華”に太刀打ちできるのかという一戦には興味津々です。

何の因果か“縁”とタッグを組むことになった“工兵”が自社の弱点を敢えて突いていく
スタイルも中々えげつないですが、そんなことはお見通しとカウンターを見せる“立華”
には流石と言わざるを得ません。黙ってやられたままではいない彼の努力もまた買える所。

ただ、予想の更に上を行くのか“立華”というもの。あれは規格外すぎます。脱帽どころ
の騒ぎじゃないです。“縁”も今回かなりの異常性を見せてますのでぜひ合わせて読んで
確認いただきたい。そして打ちひしがれた“工兵”を更に突き落とすあの引きについても。

posted by 秋野ソラ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月20日

『いつかの空、君との魔法II』

藤宮カズキ 先生が贈る、空翔る青春ファンタジー。第2巻は街の救世主として名が先走る
“カリム”に対し青空を祝う祭を前に揺れ動く“レイシャ”と“揺月”の恋心を描きます。
(イラスト:フライ 先生)

http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321604000318


あのグラオベーゼンで一躍有名になり、周囲から羨望の的になるのが鬱陶しい“カリム”。
彼への想いを募らせつつも、その想いの向き先を知るが故に悩みが尽きない“レイシャ”。
その彼女が彼のことを好いている、という事実に対する自身の気持ちを持て余す“揺月”。

待望の青空を祝い行われる「ブルースカイ・フェスティバル」。“カリム”と出掛けたい
“レイシャ”と“揺月”。そこへ宿り木なく彷徨う精霊がもたらす可能性のある永久眠り。
微笑ましくも穏やかな日常の裏で直面する恐れていた事態への話運びが実にスムーズです。

敵わない、そして叶わないと諦観していまう“レイシャ”を“カリム”以上に“揺月”が
奮い起こさせる展開がこそばゆい。「好き」という想いの進化の過程を読み取り、ご堪能
いただきたいです。悪役を担うミラー・ツリーの存在の変わりようにもご注目ください。

posted by 秋野ソラ at 00:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月19日

『エクスタス・オンライン 02.Santa-Xを待ちきれない』

久慈マサムネ 先生が贈るエクスタシーVRMMOファンタジー。第2巻は聖夜に適用される
という修正プログラムを前に魔王殺しのアイテム入手クエストが2Aクラスに与えられます。
(イラスト:平つくね 先生)

http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321605000168


前回の戦いでやらかした“洸”はリーダーシップを発揮できず、立て直そうとする“朝霧”
も上手く立ち回れず浮足立つ2Aクラス。距離を保とうとする“駆流”も相変わらず深入り
する場面を見せたりと“愁子”をやきもきさせます。もちろんいやらしい目にも遭います。

そんな中、船を入手して新大陸への進出を決める2Aクラス。エルフの国とダークエルフの国
の確執を目にした彼らの選択、それを裏から操作しようと図る“駆流”との周囲に見えない
駆け引きで楽しませてくれます。ヘルランディアをまとめるためのポエムの数々も同様に。

今回、話の軸を担うダークエルフ“サタナキア”が背負う重い過去、そして振舞いにご注目。
一方、地下霊園で見つかった、今は存在しない当初の魔王としての存在である“サタン”が
思わぬ形で牙をむく展開に「Santa-X」は何をしでかしたのか、続刊が気になる今日この頃。

posted by 秋野ソラ at 00:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月18日

『ダンジョン娘とハーレムしたい! 〜レベル1冒険者ゼロの英雄譚〜 1』

三河ごーすと 先生が「小説家になろう」で発表していた作品が書籍化。ダンジョンを作る
女性体の精霊に人と同じ愛情を抱ける少年が彼女たち「ダンジョン娘」を助ける物語です。
(イラスト:フジシマ 先生)

http://www.es-novel.jp/booktitle/34dungeonmusume.php
http://ncode.syosetu.com/n6975dn/


性行為なしで子供を作ることができるダンジョン娘。もたらされる資源やアイテムに目を
付けた人々はやがて彼女らを異性として認識しなくなった世界で駆け出しの冒険者“ゼロ”
はダンジョン娘ハーレム計画に巻き込まれる。公然とハーレムを目指すその目的とは──。

生徒会長“イザベル”に共感し、彼女に紹介された“メイ”と“アルミナ”でパーティを
組んで計画実行に乗り出す“ゼロ”。そこへ思いもよらず彼らの前に立ちはだかることに
なる幼なじみの“マギサ”。その背景にはダンジョン娘にも色々な者がいるという事実が。

“ゼロ”がレベル1のまま、という理由がやがて迎える窮地も含めてターニングポイント
になること、そして回避方法の一ひねり具合が熱く、見どころと言えます。“マギサ”が
後半で見せる可愛い仕草がツボです。彼の積年の夢は叶うのか、続きが楽しみな物語です。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月17日

『猫と竜と冒険王子とぐうたら少女』

アマラ 先生が贈る竜と猫、そして人間が紡ぐファンタジー作品に続刊が登場。火吹き竜に
育てられた猫たちが巣立ち、出会った人たちと送る活き活きした日々の様子を描きます。
(イラスト:大熊まい 先生)

http://tkj.jp/book/?cd=02656401
http://ncode.syosetu.com/s5614b/


「猫と竜」「黒猫と王子」「白猫と少女」「母猫と少女」とプロローグで前巻の登場人物
を振り返ってくれる気配りが実にありがたい。すんなりと各短編へ入り込んでいくことが
できます。個性豊かなキャラクターたちを思い出すだけで微笑ましい感情が想起されます。

王子の世間知らずぶり、ぐうたら少女のゆるやかな成長ぶり、新米教師のヘタレぶり、と
連れ添う猫たちとのやりとりが楽しい各々の物語。それらが「魔法学園」キーワードで
繋がりそうな雰囲気に続刊への期待が高まる次第。宝島社さん、よろしくどうぞなのです。

もちろん、振り返った以外の猫たちも登場します。“ヤジュウロウ”の風来坊ぶりが好み。
そして母猫がついに動き出す。アークデーモンと「羽のおじちゃん」のリアクションが
同じなのに思わず笑みが。威厳もへったくりもない。母は強し、ですがこちらも如何に。

posted by 秋野ソラ at 00:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月16日

『転生太閤記〜現代知識で戦国の世を無双する〜』

津田彷徨 先生の「カクヨム」連載作品が満を持しての書籍化。大学受験を前に事故死した
不運な少年が気がつけば戦国時代の農民となって生まれ変わり、成り上がりを目指します。
(イラスト:獅子猿 先生)

http://kadokawabooks.jp/product/114/
https://kakuyomu.jp/works/4852201425154961853


「クソ、謀ったな目薬屋!」喧嘩を売ってきた山脇の三男坊“重信”に捨て台詞を言わせ
たやすく退ける少年“萬吉”。彼こそ後の“黒田官兵衛”として名を馳せる男、その傍ら
には天文二十四年、播州の地に転生し、彼と共に切磋琢磨する“秀一”の姿があった──。

奇しくも同じ名前の少年に生まれ変わった“秀一”が知識量豊富だからこそ人並み外れる
ことを嫌って慎重にその手札を切ろうとする言動が興味深い。故に時の傑物たちに興味を
持たれることになるワケで。話の折に挟まれる歴史の人物たちの紹介が何気に助かります。

そして、数々の日本刀に魅せられた先生のこだわりぶりが物語のそこかしこに出てくる点
にも、それを時に華麗に、時に荒々しく振るう男たちの活躍にも注目。幼き日に交わした
“萬吉”との約束を果たすべく「あの男」のもとに辿り着いた“秀一”の今後に期待です。

posted by 秋野ソラ at 00:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月13日

『僕の妹はバケモノです』

鹿角フェフ 先生の「第1回カクヨムWeb小説コンテスト・ホラー部門大賞」受賞作。既刊
『これが異世界のお約束です!』とは打って変わって、畳みかける恐怖が読者を襲います。
(イラスト:ヤタ 先生)

http://kadokawabooks.jp/product/109/
https://kakuyomu.jp/works/4852201425154929290


寝坊助な高校生の“暁人”を起こしてくれるのは妹の“夢衣”。だが違和感が付きまとう。
なぜなら彼女は一年前に交通事故で死んだはずだからだ。恐る恐る仏壇にある妹の写真を
彼が確かめたその時、仏壇の扉を勢いよく閉める無機質な妹の顔を目の当たりにする──。

死んだはずの妹が高校へ通うことに何ら違和感を抱かない周囲もさることながら、学校周辺
で1年前から奇妙な死体を生み出し続ける殺人鬼の存在に全く覚えのない“暁人”も異常。
何が起こっているのか、何が正しいのか、分からないまま進む物語に恐怖感を煽られます。

そして“暁人”へ突き付けられる信じたくない現実と選ばなくてはいけない選択肢に悲壮感
を滲ませる彼の機微に注目。妹という存在の喪失感を味わった彼だからこそたどり着いて
しまった結末はぜひ読んでご確認いただきたい。お薦めです。アンコールがまた怖いコレ。

posted by 秋野ソラ at 00:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月12日

『横浜駅SF』

柞刈湯葉 先生の「第1回カクヨムWeb小説コンテスト・SF部門大賞」受賞作。Twitterにて
「イスカリオテの湯葉」名義で呟かれた物語が満を持して書籍化され、発売を迎えました。
(イラスト:田中達之 先生)

http://kadokawabooks.jp/product/111/
https://web-ace.jp/youngaceup/contents/1000031/
https://kakuyomu.jp/works/4852201425154905871


人類を横浜駅の支配から解放するべく活動する「キセル同盟」に所属する“東山”は横浜駅
への反逆行為により追放された男。彼に「リーダーを救出してくれ」と18きっぷを渡された
“ヒロト”は九十九段下にあるエスカレーターから1415番口よりエキナカへと旅立つ──。

自己増殖を続ける横浜駅、という言葉だけで注目せざるを得ないこの物語。退廃した世界観、
エキナカという空間にはびこる独自のルール、活動し続ける機械のオーバーテクノロジー感、
横浜駅と戦うJR各社が見せる対応の違い等々、綴られていくドラマに惹き込まれていきます。

そしてドラマの主役は“ヒロト”だけではありません。思いがけない人々の繋がり、思惑が
今も増殖を続ける横浜駅の秘密に迫っていきます。彼は18きっぷの有効期限5日間の中で
何を為すのか、ぜひ読んで確かめてほしいです。外伝を収録する次巻の刊行にも期待です。


#◆横浜駅 SF - Togetterまとめ
#【 https://togetter.com/li/766019

#◆【横浜駅SFポスター企画】「エキナカ民の声を集めてポスターを作ろう」キャンペーン
#  ── 「yokohamaekisf」タグツイートまとめ - Togetterまとめ
#【 https://togetter.com/li/1050102

posted by 秋野ソラ at 00:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月11日

『戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉6』

SOW 先生が贈る街角パン屋繁盛記。第6巻はとあるお願いを胸に聖誕祭へ臨む“ルート”、
士官学校へ再編入された“ヒルダ”、謎の一端を垣間見せる“ダイアン”の話を綴ります。
(イラスト/ザザ 先生)

http://www.hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/699.html


ザザ 先生の告知漫画が指し示す、「聖女が現れたオーガンベルツ」に何が起こったのか。
切り取ったコマの一つ一つは嘘偽りないので相変わらず見せ方が上手いな、と思いつつ
街の人との関わり方が見えて良い挿話でした。波乱を予感させる引きも見せてきましたが。

https://twitter.com/zaza_xcan01/status/814473120618717184


通称「お嬢様予備校」で軍隊教育をやり直しさせられた“ヒルダ”。後指をさされる彼女
ですが友達も出来て何とか平穏な学校生活を送れるか・・・と思いきや見逃せない陰謀に対応
せざるを得なくなったり、更にはファーストキスも奪われて、と苦労が絶えないようです。

そして幕間などで細切れに見えてくる場面が最後になって結びついていく「魔導師の追憶」。
“ソフィア”も振り回される役回りが増えてきたと思いつつ天才にもそれなりの理由と背景
があると分かります。口絵の絶妙な仕掛けは読了後に確認を。こちらの引きも気になります。

posted by 秋野ソラ at 00:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月10日

「好きなライトノベルを投票しよう!! 2016年下期」エントリー


いでおろーぐ!(5)
 【16下期ラノベ投票/9784048921855】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/177390103.html

ゲーマーズ!(6) ぼっちゲーマーと告白チェインコンボ
 【16下期ラノベ投票/9784040709703】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/177942424.html

サークルクラッシャーのあの娘、ぼくが既読スルー決めたらどんな顔するだろう
 【16下期ラノベ投票/9784041050033】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/177654628.html

いつかの空、君との魔法
 【16下期ラノベ投票/9784041046609】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/176879715.html

りゅうおうのおしごと!(4)
 【16下期ラノベ投票/9784797388183】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/177029016.html

29とJK(2) 〜大人はモテてもヒマがない〜
 【16下期ラノベ投票/9784797388336】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/177855580.html

この恋と、その未来。 ―三年目 そして―
 【16下期ラノベ投票/9784047343528】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/178009233.html

パパのいうことを聞きなさい! after 1
 【16下期ラノベ投票/9784086308083】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/176346341.html

弱キャラ友崎くん Lv.2
 【16下期ラノベ投票/9784094516319】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/177126666.html

―インフィニット・デンドログラム― 1.可能性の始まり
 【16下期ラノベ投票/9784798613253】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/177668096.html
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/178329278.html



◆ 好きなライトノベルを投票しよう!! - 2016年下期
 http://lightnovel.jp/best/2016_07-12/

posted by 秋野ソラ at 01:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル