2018年08月21日

『魔王の娘だと疑われてタイヘンです! LV.1 剣士の娘にニラまれてます!』

姫ノ木あく 先生が贈る新作はファンタジー作品。世界を救った勇者が倒した魔王の城から
連れ帰った赤子を巡り、守りたい者たちと首謀者として疑う者たち、双方の思惑を描きます。
(イラスト:よう太 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797398144.html


魔王討伐から10年余り。冒険者育成の一面を担う学院で学ぶ“エリナ”は少々落ちこぼれ
でも元気いっぱいの女の子。その彼女を「監視してほしい」と依頼された大剣使いの少女
“カナーン”は学院へと赴く。魔王の娘な可能性が高い、という話を見定めるため──。

クラスメイトの“ペトラ”からちょっかいを受けたりする日々の中でもまっすぐに育った
“エリナ”の姿を見て、育ての親たる“リクドウ”の愛の深さと親バカぶりを感じます。
友だちになりたい、と近づく彼女を冷たくあしらう“カナーン”の不信感が際立ちます。

“エリナ”自身も知らない「何か」が色々あって、本当に魔王の娘なのか、という展開が
話を揺さぶってきます。また、女の子同士の友情がどう生まれ、育んでいくのか、それを
ぜひ確かめていただきたい。そしてニヨニヨしてほしい。そんな期待があふれる作品です。

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2018年08月20日

『りゅうおうのおしごと!9』

ドラマCD付き限定特装版が同時発売の、白鳥士郎 先生が贈る熱血将棋コメディ。第9巻は
“銀子”とのタイトル挑戦に臨む“天衣”の将棋に対する想いをいま一度掘り起こします。
(イラスト:しらび 先生)

https://ga.sbcr.jp/novel/contents/index.html#b05


まさに“天衣”のための物語。そして姉弟子へ繋がると期待される物語。「人魚姫」と
「エピローグ」を読み返すとその想いが強く心に残ります。茨姫の助言に失望した彼女が
挑戦者として、女流棋士として、そしてシンデレラとして成長を遂げた姿に圧倒されます。

幼い身に過大なプレッシャーを受ける“天衣”を師匠としてどう後押しするか悩みぬいた
“八一”の振舞いにも注目。あの墓前でも見せたその葛藤を“生石”との「捌き」の中で
見事に彼女への声援として昇華させた親心。棋風に乗せたその想いには泣かされるものが。

先日、第三期叡王戦第一局の観戦記を担当された先生のように、今回観戦記を初めて書く
こととなった“あい”。異なる視点で将棋を観ることにより将棋への気持ちを新たにした
彼女の成長にも期待したい所。あとコメディ部分も担ってくれてありがとうの気持ちです。

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2018年08月17日

『5分後に息をのむ 世にも不思議なストーリー』

木野誠太郎 先生、なみあと 先生、仁木英之 先生、針谷卓史 先生、美月りん 先生による
短編集シリーズ。ブラックユーモア、ファンタジー、感動、恐怖など様々な情景を描きます。
(イラスト:456 先生、水溜鳥 先生)

http://www.seitosha.co.jp/book/isbn-9784791627509.html


各先生方が5冊、その内 なみあと 先生だけ6冊、で計26の小編を収録した本作。分類は
児童書にあたります。文字が大きく、1つあたり10ページ程度でサクッと読める気軽さは
本を読むのに慣れるきっかけにも繋がりそうでまさに小・中学生向けなのもうなずけます。

息をのむ、ということで『トイレの近い花子さん』『棒打ち』のようにオカルティックな
恐さもあれば、事件性のある『家庭訪問』、救いのある『消えたハムスター』やその逆の
『白ゆき姫』、『青のサッカーボール』のように突拍子の無いものまで本当に色とりどり。

普段は長編の作品を拝読する作家さん方の「こんな作品も書けるんだ」と、意外な一面の
ようなものを感じられるのがアンソロジーの醍醐味。それを再認識させてくれた感じです。
特に なみあと 先生の作品に思い入れがあるので次につながる契機になればと願うばかり。

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2018年08月16日

『妹が泣いてるんで帰ります。 〜兄がデスマーチに巻き込まれた時、妹が取るべき10の対策〜』

三上ミカ 先生がTwitterで掲載していたイラストシリーズを 田尾典丈 先生がノベライズ。
ゲーム開発を巡り社畜生活を送る社会人たちとその妹さんによる愛と感動のラブコメです。
(イラスト・企画:三上ミカ 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/deathmarch/321804000083.html


ゲーム開発を請け負う会社でディレクターを務める“大輝”。プロデューサーの無理難題に
対応すべく残業を重ねることもしばしば。そんな彼に大切な妹の“優花”から電話が入り
今日も遅くなると告げると、隠し切れない涙声が。そう、今日は彼女の誕生日だった──。

十人十色な兄妹の関係を小編でそれぞれ描きつつ、それを繋げてゲーム開発の行方に触れる
構成で夢物語を堪能できます。・・・いや、実際に帰られたらと思うと虚しさが去来するので。
話の中で彼らが妹のために帰れるのも周囲の理解と協力があってこそなのは認識頂きたい。

三上ミカ 先生の描く仲睦まじい兄妹の微笑ましい様子を堪能してもらうと共に、ゲームを
開発するのにはプログラマーだけじゃない色々な人たちが関係していることを知ることが
できる導入本のような役割をも果たす本作。悶絶しながら楽しめることうけあいでしょう。

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2018年08月15日

『美少女作家と目指すミリオンセラアアアアアアアアッ!!4』

春日部タケル 先生が贈るクリエイターたちの熱血ラブコメ。第4巻は新人賞候補作として
最後まで残った問題作、その作者を巡り“清純”が編集者として更に翻弄されていきます。
(イラスト:Mika Pikazo 先生)


https://sneakerbunko.jp/product/million-seller/321803000502.html


新人賞選考に残った、殺人シーンを生々しく描写する問題作『くたばれ』。作者がまさか
小学生で、更に冷笑的に振舞われるとなると直面した“清純”でなくとも驚くしかなく。
そんな彼女“美門”が“天花”に可能性を感じていた、となると裏も探りたくなるもので。

先生になってほしい、と願う“ひよこ”に付き合っていくことで、思いがけず“美門”の
心境に変化をもたらす過程。そして彼女がなぜ『くたばれ』を書いたのか、という背景に
迫っていく展開は印象深いものが。そして編集長の慧眼が凄すぎてこれまた空恐ろしい。

今回も大物相手にクサいセリフをバンバン注ぎ込んでいく“清純”の熱量も見所の一つ。
そんな騒動を知る由もない、出番が少なめな“天花”についても編集長の目が冴え渡る
と思えば、これまた斜め上な所から渦中の人となってしまう流れからは目が離せません。

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2018年08月14日

『魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 6』

手島史詞 先生が贈る、不愛想魔王と箱入りエルフによるラブコメファンタジー。第6巻は
とある手違いで少年の姿になった“ザガン”が元の姿に戻る策を求めて極東に足を運びます。
(イラスト/COMTA 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/795.html


“ザガン”から強さを教示されない対応策として「大きくなること」を望む“フォル”の
考え方が独特で興味深いと感じる中で彼の身にかかる呪いのようなまさかの災難。奇しくも
COMTA 先生の望んだ展開が訪れた、ということでまずはお祝いの言葉を申し上げる次第で。

“オリアス”からも薦められた島国で“セルフィ”に意外な繋がりが見えてくる展開とか、
賢竜“オロバス”そして魔王“マルコシアス”の昔話とか、過去の布石が色々絡んでくる
場面の一つ一つに要注目。そして“ネフィ”の深く静かな怒気の示し方も目を惹く所で。

歪な状態にある“フォル”を襲う窮地を前にして、小さい“ザガン”も本領を発揮できず
どうするの? という場面で、デートを楽しみそこねた彼もようやく報われたかなぁ、と。
結末も“ネフィ”が良い娘すぎて頭を撫でたくなる勢い。のろけがぜひ聞きたいものです。

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2018年08月13日

『あんたなんかと付き合えるわけないじゃん!ムリ!ムリ!大好き! 3』

内堀優一 先生が贈る青春ラブコメ。第3巻は“小春”との関係について周囲を困惑させた
“悟郎”が彼女からの別れの提案に対し、その瞬間を迎えるまで共に在る決意を示します。
(イラスト/希望つばめ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/798.html


“悟郎”のために出来ること。2年生の新学期を別れの日と定めた“小春”の様子からは
窺えない彼女の強がりにいつ気づけるか。彼女のわがままに付き合い振り回される彼には
なかなか難題だったかも知れません。2人を気遣う“明菜”が本当に良い娘すぎてもうね。

ギクシャクしていた“久礼人”との関係修復に乗り出したり、まるで贖罪のような“真冬”
からの対応に物申したり、と“悟郎”が壁を乗り越えていく。その一方で、両親に対する
想いを伝えることのできない“小春”の取り残された様子が対称的で、切なさに溢れます。

あとがきにかえて 内堀 先生が巻末に添えた文章からこの結末に至った心境が垣間見える
ような気がして、だからこそラストの挿絵が前向きな気持ちに繋がってくれることをただ
祈るばかり。そして願わくば「彼女」と約束を果たしてほしいと思わずにはいられません。

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2018年08月10日

『高崎グラフィティ。』

「第1回未完成映画予告編大賞」グランプリを受賞した 川島直人 監督の長編デビュー作。
高崎で卒業式を迎えた男女5人を描く今夏公開の映画を 古宮九時 先生がノベライズです。
(イラスト/とろっち 先生)

http://mwbunko.com/978-4-04-893935-5/
http://takasaki-graffiti.com/


彼氏と結婚する“寛子”。東大に進学する“康太”とFランク大学に進学する“直樹”。
父の整備工場を継ぐ“優斗”。東京の専門学校で服飾の勉強をする“美紀”。卒業後の
道を語る5人の中で“美紀”に「入学金が未納」と連絡が入る所から話は動き出す──。

学校生活で感じていた息苦しさと、高崎という地で募らせた閉塞感が胸中に重なる感覚。
怒りも悲しみも、後悔も決意も、卒業と共に解放されるクラスメイトたちの様々な感情。
戸惑って、ぶつかって、修復不可能になりそうな関係を紙一重で繋ぐのが未納騒動です。

入学金を払うはずの父はなぜ見つからない? お金が払えないなら夢をあきらめるか?
“美紀”の葛藤が4人に伝わり、自分に出来ることを、漠然とした将来を見つめ直す。
迷走した5人が揃って叫んだあの宣言は空色のあの服みたいな清々しさを覚えました。

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2018年08月09日

『おいしいベランダ。 マンション5階のお引っ越しディナー』

コミックス第1巻が今秋発売予定の、竹岡葉月 先生が贈る園芸ライフラブストーリー。
第5巻はマンション修繕でベランダが使えなくなった“まもり”たちの危機を描きます。
(イラスト:おかざきおか 先生)

https://www.kadokawa.co.jp/product/321803001467/
http://www.fujimishobo.co.jp/sp/201607veranda/


ベランダに一切の私物を置くべからず、ということで“北斗”の母“瑠璃子”の家の庭を
借りる“葉二”と“まもり”。その縁で“北斗”の複雑な家族事情を垣間見ることになる
“まもり”が反省できるあの姿勢は見習いたい。にしても「葉二さん」呼びが微笑ましい。

修繕工事の騒音を煩わしく感じる日が続く中、今度は“まもり”の従姉妹“涼子”が夢を
追い海外赴任した先から帰ってきます。借主が突然の帰国、となると“まもり”は実家に
戻ることになるため“葉二”と築いてきた距離感もあって戸惑いが隠せないのは胸中複雑。

“葉二”が苦手とする“涼子”にも深い事情があって、これまた世知辛さを滲ませます。
お隣さんとしての関係が終わりを告げる、その先に“まもり”たちがどう心を決めるか。
二十歳を迎え、大学生活の終わりまでに彼女が手に入れる場所とは何か、気になります。

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2018年08月08日

『おっさん、不労所得で帝国を導く』

藍藤唯 先生が贈る新作は、政争に敗れて小麦農園に左遷された若手魔導士が悠々自適な
生活を送っているはずなのに、政治を裏から操っているなどと噂される顛末を描きます。
(イラスト:タジマ粒子 先生)

http://novel-zero.com/issued/2018/07/01.html


「お前には今が見えていない」そう言い放つ“クルーエル”からの通達を素直に受け取り
新天地で小麦を買い付け出店を営む“リュウ”。彼の弟子で宮廷魔導士“イルミーナ”、
空戦准将“ラピス”、騎士団長“パテル”が気を揉む中、国を揺るがす事態が起こる──。

出世した弟子たちの将来を見守る・・・だけでは安心できない“クルーエル”の施策に対し
直接的に手は出せなくなったけど、間接的に口を出して何とかしていく“リュウ”の知見。
次々に施策を覆される“クルーエル”の言動と対称的で、各章の顛末が見ていて楽しい。

情報屋“ベルリ”や商会若頭“アリコ”たちとの騒がしくも楽しい日々を送る“リュウ”。
彼を左遷させた“クルーエル”の思いにも一理あって、どちらが正しいかは歴史しか証明
できない話なのですが“リュウ”の帝国指導がどこまで通用するか見届けてみたい所です。

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2018年08月07日

『女神の勇者を倒すゲスな方法5 「そして日常へ……」』

笹木さくま 先生が贈る異世界勇者攻略譚。第5巻は女神“エレゾニア”の襲撃から逃れた
“真一”たちが彼女の秘密を探るべく、“アリアン”の父である赤き竜に助力を乞います。
(イラスト:遠坂あさぎ 先生)

http://ebten.jp/eb-store/p/9784047352056/


“希美”を物のように扱われた“真一”の“エレゾニア”に対する怒りが深く伝わります。
そのことがこの世界における勇者の謎が女神が女神たる所以に辿り着く契機にもなるのは
皮肉なもので。赤き竜から情報を聞き出す際の、彼の弄り具合がまた容赦なくて好きです。

恋する乙女ぶりを発揮する“アリアン”に負けじと“リノ”や“セレス”も“真一”への
アピールがレベルアップしていて、これまた見ていて楽しい。明け透けな“レギーナ”に
言い争いで負ける“セレス”の様子とか新鮮で、遠坂 先生の絵と共にぜひ見てほしい一面。

何物にも、何者にも容赦の無い“エレゾニア”の強さを前に“アリアン”らが何を思うか。
受けた怒りを過去最大規模のゲスな作戦で女神に返していく“真一”の対応とともにぜひ
見届けていただきたい結末です・・・と思ったらもう1冊出るのですね。楽しみに待ちます。

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2018年08月06日

『ラストラウンド・アーサーズ クズアーサーと外道マーリン』

『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』の 羊太郎 先生が贈る新シリーズはアーサー王伝説を
もとにした世界の危機を救う次代の王を決めるための継承戦に挑む人々の戦いを描きます。
(イラスト:はいむらきよたか 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321803001779


アーサー王の血を引く11人の継承者候補《王》の一人である“瑠奈”はエクスカリバーを
売り、仕える《騎士》“ケイ”にいかがわしい仕事で金稼ぎをさせるロクでなし女子高生。
最弱候補の彼女らが継承戦脱落の危機を迎える瞬間、とんでもない男が割り込んで──。

何やらいわくつきの“凜太朗”が見せる様々な強さに圧倒されたと思えば、それを超える
“瑠奈”の傲岸不遜ぶりに思わず唖然とする導入部。巻き込まれる“ケイ”も可哀想、と
思っていると彼女がロクでなしな理由にもちゃんと意味があると分かって好感が持てます。

バトルはパワーインフレの応酬が見ていて楽しい流れで「あの強い“凜太朗”がまさか!」
みたいな敵の出し方、能力の設定など見どころ満載です。“瑠奈”と“凜太朗”、意外に
良さげな相性を醸し出す2人が継承戦をどう立ち回るのか注目していきたいシリーズです。

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2018年08月03日

『ミリオタJK妹!2 異世界の戦争に巻き込まれた兄妹は軍事知識チートで無双します』

内田弘樹 先生が贈る異世界軍事ファンタジー。第2巻はすでに帝国によって滅ぼされた
カッツェラント王国のレジスタンスからの要請に“宗也”たちがどう応えるか注目です。
(イラスト:野崎つばた 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797395938.html


猫耳族の国を救ってほしい、と身を挺して請願する“リリス”は猫耳族。射殺も辞さない
ほどに猫が嫌い、という“みぐ”の様子には同情しつつも笑いがこみ上げます。けれども
その感情にも彼女の隠された暗い過去がにじみ出てくるのが今巻のポイントにもなるかと。

“宗也”が向かう王国で待ち受けているのが聖猫耳騎士団。しかし寒冷地で引きこもりと
そもそも抗う姿勢すらない代表格の“ターマ”をどうその気にさせるか。ミリオタ知識が
想像以上に活きてくる展開には驚くばかり。今巻は“宗也”の出番が多めな感じでしたね。

“みぐ”の暴れ回る出番は控えめに、どちらかというと恋のライバル登場に嫉妬の情念が
吹き荒れる様子に不遇ぶりを感じつつ、“ラズ”に対してしっかり一矢報いる“宗也”の
実績がこの世界にどんな影響をもたらし続けるか。“みぐ”の活躍も祈念したい所です。

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2018年08月02日

『GENESISシリーズ 境界線上のホライゾンXI〈上〉』

川上稔 先生が贈る戦国学園ファンタジー。11話上巻は「関ケ原の戦い」の歴史再現に向け
武蔵勢と羽柴勢、あるいは親と子としてヴェストファーレンに道をつけるまでを描きます。
(イラスト/さとやす 先生(TENKY))

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893874-7/


武蔵は羽柴をどう受け入れるのか。親子という関係が見えてからの距離感、何より彼らの
未来という可能性を踏まえて両陣営で頭を悩ませる描写が今昔の違いを印象づけてきます。
“人狼女王”の介入など、シリアスな中にも笑いの要素が満載なのは安心、安定の話運び。

親子のやり取りを微笑ましく眺める中「関ケ原の戦い」に向けて穏便に済ませようとする
“正純”たちの思惑に水を差す“輝元”の発言。歴史再現の大舞台を前に改めて試される
武蔵勢らが東軍・西軍を振り分けて「さあ!」という所でスポーツ大会になだれ込むとは。

今巻の戦いにおいても“マルガ”と“ナルゼ”の愛が特に深く感じられて実に印象深い。
“大久保”の配慮などを踏まえ和気藹々とした雰囲気の中、“輝元”の思惑に“正純”は
気づけるのか。“トーリ”に告げた台詞がとても格好良くて、ぜひ見届けてほしい所です。

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2018年08月01日

『妹さえいればいい。10』

平坂読 先生が贈る大人気青春ラブコメ。第10巻は遂に秘密を明かした“千尋”の胸の内に
迫ると共に、受け止める周囲の反応、そして何より“伊月”の心境の変化に触れていきます。
(イラスト:カントク 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094517422


“伊月”と“千尋”、改めて二人が家族となった契機となる両親のドラマのような出会い。
けれど“伊月”の創作への意欲が“千尋”の夢を妨げると知ったのがすべての始まりとは。
極限まで妹を求めた“伊月”の産物『黙示録ノ妹』によってここまで拗れたのには苦笑い。

ついに邂逅した“刹那”の反応、更に“アシュリー”からの証言。疑う余地のない現実を
前にあっさりと認めた“伊月”のように受け止める者も居れば“那由多”のように不安を
抱かずにはいられない人も居る。人それぞれのリアクションが納得できるだけに面白い。

妹、というか女の子らしい振舞いが顕著に現れてくる“千尋”を前に戸惑う場面も見せる
“伊月”はアニメを足掛かりに台湾のイベントへ呼ばれたりと人気者ぶりを窺わせます。
“那由多”との関係も含め順風満帆な彼が陥った意外な落とし穴。這い上がれるかご注目。

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2018年07月31日

『出会ってひと突きで絶頂除霊!3』

赤城大空 先生が贈るアツくて淫らな退魔活劇。第3巻はHなゲームをプレイする友人らが
次々と不在となる現象が広範囲で発生していると知った“晴久”たちが解決に乗り出します。
(イラスト:魔太郎 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094517446


冒頭から18禁作品みたいな展開と挿絵で一瞬「ガガガ文庫、だよね?」と見返したくなる
ご褒美感。そんな淫夢の後に囁かれるあの女の声とその内容には“晴久”同様、戸惑いが
隠せません。早速“美咲”に夢の内容を握られる、という不遇さには同情を禁じ得ません。

絶頂除霊の使用を促す女の声について調べる間もなく女装させられる“晴久”が可哀想・・・
と安易に思ってしまうと後々のラッキースケベに繋がる布石だと気づかされた時に、思わず
羨まけしからんと裏切られるので要注意。今巻はえちぃ情景も挿絵も殊更に力が入ってます。

異常なまでに男性を忌避する学園の謎、クリアできないエッチなゲームに取り込まれる人々、
“晴久”と繋がりたい女の子の存在、すべてをひっくるめて遂に姿を現した「彼女」がまた
厄介そうで。女性関係を含めて更なる難題を突き付けられた彼の命運が気になる展開です。

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2018年07月30日

『やがて恋するヴィヴィ・レイン6』

犬村小六 先生が贈る、恋と会戦の物語。第6巻はジュデッカに落ちた“ルカ”が世界の
秘密に触れると共に、“ファニア”が出会ったあの人物が物語を動かす展開を描きます。
(イラスト:岩崎美奈子 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094517453


ジュデッカ、グレイスランド、そしてエデン。3,000メートルの壁に隔てられた世界の謎。
“ルカ”が最下層に落とされたことでそれらが次々に明らかとなっていく話運び、そして
文字通り世界を股に掛ける運命の巡り具合には、彼らと同じく驚きの連続を禁じ得ません。

そして“ファニア”が先に出会った運命の人“ヴィヴィ・レイン”。“アナスタシア”が
彼女に仕掛けた迂遠な計画、“アステル”が生きてきた約7年間が無駄ではなかった、と
感じさせてくれる互いに手を差し伸べるあの場面、そして挿絵が強く強く印象に残ります。

少しずつステージを上げて辿り着いたオーバー・テクノロジー「ワールド・トリガー」。
その扱いに激論を交わす“ルカ”たちの様子がまたブレなくて、その裏側にある想いと
共に愛おしさがあふれます。引金の扱いを担った彼らの出した結論、その先を見届けます。

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2018年07月27日

『蜘蛛ですが、なにか? 9』

馬場翁 先生が「小説家になろう」で公開していた迷宮サバイバル・ストーリーの書籍版。
アニメ化企画進行中の報を受けて刊行される第8巻は“姫色”が遂に“D”と対面します。
(イラスト:輝竜司 先生)

https://kadokawabooks.jp/product/s12/321803001542.html


“姫色”が意外にあっさり力を使うきっかけを得たと思えば、あんなことをやらかすとは。
そしてまさかの“D”の正体と立ち位置。ラスト40ページほどで次々に繰り出される真実。
彼女が“D”の誘惑から完全に逃れられる日は来るのか、興味深く見守っていきたい所で。

そんな“姫色”の二度に及ぶ無断外出を咎める“ソフィア”が未だ力及ばずという不遇さ。
魔王様ご一行、という肩書を前にしてもチンピラぶりを示す“ブロウ”と肩を並べる勢い。
彼女の切り札があればこそ、あの鬼と対峙できたと言えますが大丈夫なのか気になる話で。

今巻で一番の勝負となる“ラース”との直接対決。“京也”として生きてきたはずの彼が
鬼として猛威をふるうまでの記憶を伴っていた点は哀愁を滲ませます。思いがけず自由を
得た彼がこの異世界で何を為せるのか。“姫色”の今後も含めて注目したいと思います。

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2018年07月26日

『リア充にもオタクにもなれない俺の青春2』

弘前龍 先生が贈る青春小説。第2巻は合唱コンクールを前に“蒔菜”と“叶夢”の対立が
浮き彫りとなるクラス内で面倒くささを感じる“亮太”が“恵久”との彼女関係に臨みます。
(イラスト/冬馬来彩 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893923-2/


前巻で“奈々子”の嘘がもたらす人間関係と距離感に悩んだ“亮太”。今度は“恵久”を
少なからず想っている“木ノ本”に深入りしてほしくない彼女から3ヶ月恋人関係になる
お願いを引き受けたことで、これまた知られざるリア充の人間関係に晒されるワケです。

“恵久”と“木ノ本”の内緒話を偶然耳にした“亮太”が恋愛感情について苦悩する姿は
リア充にもなりきれない彼らしさを晒してきます。“恵久”とドライな関係を貫くはずの
彼が思いがけないヒントを得ることで彼女の「嘘」と向き合うことになる展開は興味深い。

“奈々子”が駆使したスキルについては空恐ろしさを感じずにはいられなくてつい苦笑い。
好きでも嫌いでもない“亮太”なりに“恵久”の気持ちを慮って、歩み寄っていく様子は
まさに彼らしい。これからも嘘をついて生きていく、その言葉に全てがある気がします。

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2018年07月25日

『エロマンガ先生(10) 千寿ムラマサと恋の文化祭』

伏見つかさ 先生が贈る新たなる兄妹ラブコメディ。第10巻は“ムラマサ”からの衝撃的な
新作小説から熱い想いを感じた“マサムネ”たちが、文化祭を舞台にそれを受け止めます。
(イラスト/かんざきひろ 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893914-0/


普段の“ムラマサ”からは及びもつかないアプローチに“麟太郎”が“マサムネ”を思わず
呼びだしたくのも分かるというもの。宣戦布告と受け取った“紗霧”のヤキモチぶりがまた
可愛らしい・・・というか、出歯亀のような変態的おっさんぶりに磨きが掛かっていて苦笑い。

今の自分が経験できる恋愛を元に「世界で一番面白い小説」たる物語を“マサムネ”へと
届けるために、彼女が迎え入れる文化祭という青春の一幕。女子高という物珍しさに加え
「先生」ではなく“花”という一個人として皆から愛されている様子は微笑ましいものが。

“エルフ”もしっかりアピールを仕掛けてくる中、“ムラマサ”の親友“鈴音”が彼女を
公平な勝負に持ち込もうと後押しする様子が目を惹きます。紡がれた恋物語を読み終えて
“マサムネ”がどう反応を返すのか。真摯な彼の姿勢をぜひ見届けてほしいと思います。

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