2019年02月19日

『魔王を倒した俺に待っていたのは、世話好きなヨメとのイチャイチャ錬金生活だった。 3』

かじいたかし 先生が贈るスイート錬金生活ストーリー。第3巻は錬金術アカデミーにて
“ヨメ”と一緒に先生を務めることになった“イザヤ”がある優等生に目を付けられます。
(イラスト/ふーみ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/824.html

マリー、ロゼ、エリカそれぞれに「悪い男」と和やかに断言される“イザヤ”との距離感。
その親密さに嫉妬する“ヨメ”が示す独占欲の高まり具合、そこから生まれる謎フレーズ。
可愛らしいし、微笑ましいし。それにしても彼女の言う通り脇が甘い彼には思わず苦笑い。

そんな“イザヤ”たちに食って掛かる“ノエル”の孤高ぶりが気になる彼が偶然目にした
彼女の素顔。彼女と結んだ密約を境に少しずつ距離感が変わっていく2人を前に危機感を
あらわにする“ヨメ”の予感が最悪な形で顕在化します。いやぁ、実に強かなものですな。

選択を迫られる“イザヤ”の心がどこを向いているかは推して知るべしですがその回答を
受けた“ノエル”に救いの道はあるのか。その行方にご注目いただきたいです。友情って
本当にいいものですね。賢者の石が示す意味そのものを見せつけた先が気になる所です。

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2019年02月18日

『フラレた後のファンタジー 1』

マルチューン 先生の「カクヨム」投稿作が書籍化。恋敵に幼馴染の彼女を奪われ、故郷に
に帰ると決めた青年冒険者が信じるものを見つめ直す邂逅を得て再起するまでを描きます。
(イラスト:ox 先生)

https://www.kadokawa.co.jp/product/321811000087/
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885391346


「村に帰ろう」ずっと守ると決めた“ユーリ”に別れを告げられた“ロジオン”が失意を
胸に村へ帰る道すがら、最期を看取った老人から託されたお嬢様が全てを失い自暴自棄と
なっている姿を見て「生きる目的を見つけてほしい」とあれこれ世話をすることに──。

やんごとなき立場の“シェストリア”を襲う窮地に単身立ち向かう“ロジオン”の真摯で
紳士な好青年ぶりに、彼を振った“ユーリ”を問い詰めたくなる今日この頃。次第に心を
許していく“シェストリア”のいじらしさたるや。思わず成長を見守りたくなる存在です。

今は傍にいない恋人との思い出が後を引くこともあるけど友人の“ガエウス”“ナシト”
に助けられ、“シェストリア”のために訪れた魔導都市を襲う脅威に対して力を発揮する
“ロジオン”が魅せる気概にご注目。“ルシャ”の意味深な発言も含め続刊が楽しみです。

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2019年02月15日

『竜魔神姫ヴァルアリスの敗北 〜魔界最強の姫が人類のグルメに負けるはずがない〜』

仁木克人 先生の「カクヨム」投稿作が書籍化。魔界の王族と姿が似ているだけで人類を
滅ぼそうとする姫が、彼らが築き上げてきたグルメという文化に負け続ける様を描きます。
(イラスト:茨乃 先生)

https://dengekibunko.jp/product/valalice/321809000031.html
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885049300


滅亡させる世界が存在した証としてその文化の成果を1つ残すこと。人類を滅ぼすための
儀式に定められたルールに則り人の世に降り立つ“ヴァルアリス”があてどなく彷徨うと
ある精肉店から鼻腔をくすぐるメンチカツの匂いに誘われ、足を向けたのが運の尽き──。

竜魔神姫に「トンデモナイゼ」とルビをふる、という可読性への追求の一手と言える英断。
固有名詞を覚えずても言わんとする所が伝わる煩わしさの無さは話に集中できる感じです。
口にする料理の数々に屈服していく“ヴァルアリス”の可愛らしさを存分に堪能できます。

“ヴァルアリス”に何かと突っかかる姿もどこか憎めない“インフェリス”とのやりとり
ですとか、姫の意識変革に繋がるきっかけとなる“サチュラ”の並々ならぬ愛の深さとか
脇を固める人物も気になる点です。面白かった。ぜひ腹を空かせてからお読みください。

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2019年02月14日

-インフィニット・デンドログラム- 9.双姫乱舞』

満を持してTVアニメ化が決定した、海道左近 先生が贈る激熱VRMMOファンタジー。第9巻は
古の決戦兵器の起動で騒乱の場となるカルチェラタンで“レイ”たちが奮戦を繰り広げます。
(イラスト/タイキ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/821.html


魔将軍たる“ローガン”の当て馬ぶりが半端ない。今巻の表紙が指し示す意味にも繋がる
ある意味キーパーソンと言えます。“フランクリン”もまたえげつないですけど、今回は
許せる感じがします。“レイ”もどんどん強くなっていって、もうどこまでいくのやら。

そんな“レイ”たちの前に現れた「アクラ・ヴァスター」の凶悪な設定には、流石の彼も
立ち向かうには力が足りないか・・・という場面で“アズライト”が遂に決意を固めてきて
神々しいほどの強さを魅せつけてくれます。あの姿を見ても変わらないのが実に彼らしい。

敵として現れた「アクラ・ヴァスター」も、その生まれた経緯を説明してくれたことで
ラストの描写が映えるというもので。“フラグマン”の存在が気になる引き具合を示して
きたのも踏まえつつ、王国が変わりゆくきっかけをどう活かせるか。次巻以降も注目です。

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2019年02月13日

『ダーウィン先生、ケモノ娘たちが学園でお待ちです!』

「第3回集英社ライトノベル新人賞・特別賞」受賞者、野々上大三郎 先生が贈る新作は
ケモノの身体的特徴を持つ少女たちをケアしていく、ちょっと変わった先生の物語です。
(イラスト:きしべ 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631292-9


獣的特徴発現者、通称「ケモノ落ち」と世間から卑下される子たちが集まるビーグル学園。
その学園長から推薦された動物学者“ダーウィン”のスカウトに向かう犬娘“テリア”は
尻尾を調べようとする彼にパンツを脱がされかけてしまう。任せていいのか不安だが──。

とある事情により「人間音痴」と揶揄される“ダーウィン”だからこそ、ケモノ娘な少女
を前にしても平等に接することができる。周囲に理解されず悩みを抱えてきた“テリア”
たちが彼を前にして次第に心ほだされていく顛末が微笑ましく、癒されるものがあります。

羊娘の“メリィ”や烏娘“クロオ”といった少女たちも含め、動物固有の特徴を踏まえた
悩みや機微に繋げている設定の絶妙さも評価に値するところがあります。きしべ 先生が
描くケモ娘たちも作風に合致していて文句なし。ケモナーでなくとも安心して読めます。

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2019年02月12日

『ようこそ実力至上主義の教室へ10』

衣笠彰梧 先生が贈る新たな学園黙示録。第10巻は1年生最後の特別授業が行われる前に
設けられた、クラスから1名が必ず退学となる「クラス内投票」に皆が頭を悩ませます。
(イラスト:トモセシュンサク 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/youzitsu/321810000370.html


クラス内から誰一人も退学させたくない。その想いをアレからポイントを借りてでも実現
させようとする“一之瀬”とは異なり、“鈴音”から発せられるそれは夢物語でしかない。
分かっていて静観する“綾小路”にも“坂柳”からの揺さぶりが襲いかかるという難局面。

それでも何もしない“綾小路”が“坂柳”以上に暗躍するその思惑がかつてないほど高度。
さらに“鈴音”をもう一段階成長させるために一手打つあたり打算の目線が幅広くて驚き。
なぜ退学者が出なければならないのか、そこに込められた悪意の仕込みも注目すべき点で。

“平田”が独白した意図、“龍園”の退学待ったなしな状況など様々な想いが込められた
投票の行方がこれまたどんでん返しの連続で心が痺れるのなんの。続々と目を付けられる
“綾小路”がいよいよ鉈を振るうことになるのか。「彼女」との決戦から目が離せません。

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2019年02月11日

『子守り男子の日向くんは帰宅が早い。』

双葉三葉 先生の「小説家になろう」投稿作が書籍化。忙しい両親に代わり妹(5歳)の世話
専念する男子高校生を放ってはおかない級友たちが織り成すハートフルラブコメディです。
(イラスト:なたーしゃ 先生)

https://sneakerbunko.jp/product/komoridanshi/321810000383.html
https://ncode.syosetu.com/n0637ew/


日中は学業に専念し、放課後は残ることなく妹“蕾”を迎えに行き共に過ごす。それが兄
である“日向”の日常。ある日、級友の“悠里”は2人仲良く買い物をする場面に遭遇し
彼が普段見せない楽しそうな表情を見て学校生活を楽しめていないのでは、と感じて──。

こんな可愛い妹がいたら、という夢を叶えるかのような“蕾”に気に入られた“悠里”が
3人で居る幸せなひと時と別れる寂寥感にかられて逢瀬を重ねることになり仄かな想いを
抱いていく過程が実にこそばゆい。人見知りしない“蕾”の一挙手一投足は確かに可愛い。

妹のことに注力しようとする“日向”の姿勢、それにもしっかりと裏付けがあって、その
心の牙城を“悠里”を始めとする女性陣が崩していけるか、という展開も見所があります。
家族ものとしてもラブコメとしても秀逸な作品だと感じました。続きが非常に楽しみです。

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2019年02月08日

『ヒトよ、最弱なる牙を以て世界を灯す剣となれ2 グラファリア叙事詩』

上総朋大 先生が贈る戦記ファンタジー。第2巻は“ライバー”の犠牲を乗り越え躍進を
続ける“ヘネシー”たちを前に“ワーテイス”が要塞兵器を持ち出して蹂躙を図ります。
(イラスト:細居美恵子 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321803001765


「浮遊城」という反則技を持ち出されても慌てずに“ジノ”が提示した秘策「秋風の陣」。
その鼻を明かす“カルウラ”の猛威に彼らがどう対応するかは見所の一つと言えましょう。
“ワーテイス”との決戦を経て成長を見せる“ターシャ”の変化にもご注目いただきたい。

また、戦乱の鍵を握る“グレン”伯爵との展開の読み合い、そして彼が掴んでいた“ジノ”
ですら知らない情報の数々。それらから彼の姉かもしれないという漆黒の魔女“イーラ”の
立ち位置がますます意味深長な色合いを見せてきます。彼を上回るスペックが気になる所。

軍師としての役割を十二分に果たしてきた“ジノ”を「人間だから」と軽んじる者もなく
まとまっていく“ヘネシー”たち。彼女も軍師に驚かされるだけの存在ではない食わせ者
として見せ場を示してきましたし、魔女とどう対抗していくのか期待したい話の流れです。

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2019年02月07日

『理想の娘なら世界最強でも可愛がってくれますか?2』

マッハダイ 先生によるマンガ連載が始まる、三河ごーすと 先生の終末学園ファンタジー。
第2巻は若くして戦争を体験する“雪奈”が自立する心を仕組まれていく顛末を描きます。
(イラスト:茨乃 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/risounomusume/321810000371.html


“グラン・マリア”が率いる騎士団「ヘブンリー・ロウズ」への入隊を決意する“雪奈”。
父たる“冬真”との絆、その隙間をも突いて娘の心をも魅了していく「人たらし」ぶりに
危機感を覚える彼の危惧がついぞ間に合わない、そのもどかしさが読み手をも捕らえます。

“雪奈”や“冬真”を敵視する“ソーニャ”が“グラン・マリア”を心酔する様子からも
彼女の怪しさ炸裂で、さらに偶像として祭り上げていく“雪奈”を目にして叫び、涙する
“アレイナ”の気持ちが痛いほど分かります。周囲の鬱屈とした気持ちは募るばかりです。

「EOC」という言葉の意味が分かった時点でもう手遅れ。「第13区画動乱」すら利用する
“グラン・マリア”に誑かされた“雪奈”との望まぬ親子喧嘩に臨む“冬真”の心情は
察するに余りあるものが。次巻でスッキリさせてくれないと何ともつらい引き具合です。

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2019年02月06日

『ハニトラは効かない。英雄だからね、俺』

夏目坂一家 先生の「第31回ファンタジア大賞・金賞」受賞作。世界を魔物たちの脅威から
救った勇者の少年がその力を取り込もうとする各国の思惑と少女たちに抗うラブコメです。
(イラスト:のりパチ 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321809000765


「貴官に恋人はできません」上官たる“マキナ”が英雄“雄介”に告げるのも無理はなく。
戦争が終わり魔法学園へ入学し日常を謳歌せんとする彼が異性と恋仲にでもなればそれを
盾に取られるのは必至。ハニートラップから彼を警護するべく日本政府は手を打つが──。

アメリカからは“エリーナ”、イギリスからは“キャス”、中国からは“レン”と属性も
個性も豊かな女性陣が“雄介”をあの手この手で誘惑するもあっさり躱されていく顛末が
コミカルで、そこに警護するはずの“木葉”が輪をかけて怪しい言動で魅せるから面白い。

英雄として“雄介”が抱く悩み、葛藤。そういう負の想いを英雄譚としてはねのけていく
姿は格好良いです。必殺技の名前はなかなかにアレで思わず苦笑いしてしまいましたけど。
総理の強かな狙いは功を奏するか否か。彼の安息とは何かを問いながら注目したい所です。

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2019年02月05日

『スコップ無双 「スコップ波動砲!」( `・ω・´)♂〓〓〓〓★(゜Д ゜ ;;;).:∴ドゴォォ』

つちせ八十八 先生が贈る新作は、地上最強の鉱夫が世界中で困った女性をスコップ一本で
快刀乱麻を断つかのように救っていく荒唐無稽で、縦横無尽な痛快冒険ファンタジーです。
(イラスト:憂姫はぐれ 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/scoop/321807000811.html


宰相に化けた悪魔“ゼルベルグ”に国を奪われ、逃亡した“リティシア”姫。7つ揃えば
願いが叶うオーブを求めて旅する彼女の危機を救うのがスコップを自在に操る“アラン”。
彼とスコップの出会いに人生を狂わされる彼女は幸せか否か、それは神のみぞ知る話──。

スコップ片手に色々しでかしてくれる“アラン”を温かく見守れるか。それが本作を無事
最後まで読める鍵となるでしょう。「これ言いたいだけでしょ」とか馬鹿馬鹿しく思える
中に言葉遊びの妙も感じ取ることができて楽しかったです。出オチと油断することなかれ。

“リティシア”以外にも“アラン”が助けていく女性陣の心情を、「スコップする」とか
謎の動詞まで生み出す彼女が汚染させていくのがヤバくて面白い。全ては“カチュア”が
止められるかに懸かってます。頭を空にして読める作品の存在は大切だと再認識しました。

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2019年02月04日

『撃ち抜かれた戦場は、そこで消えていろ ─弾丸魔法とゴースト・プログラム─』

上川景 先生の「第31回ファンタジア大賞・大賞」受賞作。偶然手にした弾丸を使う少年が
引き起こす世界改変と、その弾丸を作った少女が示す世界の秘密について触れていきます。
(イラスト:TEDDY 先生 メカデザイン:鷲尾直広 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321809000755


弾丸魔法。東西の国が争う世界で殺戮の手段として効率化させた魔法を弾丸に込める技術。
士官候補生の“レイン”が直面した仲間の死。仇を討つため握るライフルに使うは銀の弾。
難しい距離から敵を仕留めたと思った瞬間、仲間が生きている日常に突如戻っていて──。

再編成(リプログラム)。撃った相手の全てを世界から消す、という悪魔の弾丸について
語る少女“エア”。彼女の思惑に従って敵国の要人らを抹消しようと決めた“レイン”の
内に秘める激情がまず印象に残ります。貧乏くじを引かされる“アスリー”が少々可哀想。

“エア”たちが世界を夢想していくのか、と思えばそうは問屋が卸さない。悪魔の弾丸と
同じく特別な弾丸を用意できる“エア”のような存在が他にもいて、長い歴史の中で暗躍
し続けているというのだからさあ大変。“レイン”と2人、戦い続けられるのか注目です。

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2019年02月01日

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア11』

劇場映画の2/15公開が迫る、大森藤ノ 先生の大人気シリーズ「ダンまち」スピンオフ作品。
第11巻は武装したモンスター「異端児」の真実を前に揺れる“アイズ”の葛藤を描きます。
(イラスト:はいむらきよたか 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4815600266.html


異端児たちとの結託を決断した“フィン”を前に動揺が走る「ロキ・ファミリア」の面々。
その発端となる“ベル”のあの勇姿を目にした“アイズ”もモンスターと今も変わらずに
戦えるのか不安に陥るのも納得。それを払拭する「あの人」の忌憚ない指摘が印象深い所。

何度もしてやられた人造迷宮での反省点を活かして“タナトス”の予想をはるかに超えて
攻略していく“フィン”たちの快進撃が熱い。中でも“アミッド”がその実力を如何なく
発揮する場面は必見です。“タナトス”と対峙する“ロキ”の言動にも注目が集まります。

追い詰められた“タナトス”が口にする意外な発言。最悪の見逃しに“ロキ”が気付くも
時すでに遅し。読み手という部外者でも胸が痛むほどの甚大な被害、至らしめた未だ謎の
神“エニュオ”を巡る壮大なミステリーと陰謀劇の幕開けに、期待と不安が駆け巡ります。

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2019年01月31日

『聖女様を甘やかしたい!ただし勇者、お前はダメだ』

戸津秋太 先生の「小説家になろう」投稿作が書籍化。心を失った聖女候補の少女たちを
見届け続けたある神官が出会った同年代の「聖女様」に人生を左右される顛末を描きます。
(イラスト:fame 先生)

https://tobooks.shop-pro.jp/?pid=136275473
https://ncode.syosetu.com/n6597em/


高難易度の任務を日々淡々とこなす教皇国の特級神官“ベイル”に課せられた新たな任務。
それは超常の力を使う“ルナ”を見守り、彼女の心の拠り所になってほしい、というもの。
訝しみながら彼女が幽閉された部屋に向かうと彼はその笑顔に思わず見惚れてしまい──。

ということで思う所ある“ベイル”が“ルナ”を連れて教皇国を離れ、辺境の村で生活を
営みながらこそばゆい関係を見せつけてきます。村人同士の結婚話を聞いて、将来を意識
し合ったりなんかして。これだけ一緒にいながらなんでくっつかないの、と言わんばかり。

そんな折に村周辺に現れた魔獣の討伐に現れた勇者“ギリアン”が“ルナ”を愛人にする
と言い出したから一大事。傲慢な勇者から“ベイル”が彼女を護るという構図で済まない
意外な顛末が見所で中々面白い。目を付けられた2人の逃避行、その行方が気になります。

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2019年01月30日

『我が驍勇にふるえよ天地9 〜アレクシス帝国興隆記〜』

あわむら赤光 先生が贈るファンタジー戦記。第9巻はクロード帝国にて躍進を遂げていく
“レオナート”に対し彼を疎ましく思う三国が、そしてその糸を引く悪意が牙を剥きます。
(イラスト:卵の黄身 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797399189.html


出る杭を打ちましょうと“レオナート”に仕向ける三国同盟を実現させる手腕や先見の明。
中央帝国パリディーダで昏く野心を滾らせる“シェヘラザード”の言動が実に空恐ろしい。
“シェーラ”や“ティキ”が恋敵となる相手に手を焼くのが何とも微笑ましく映るほどに。

加えてツァーラント軍を率いる“アルフレッド”の異常なまでの騎士道精神を紐解く逸話。
あれを持ち出されたら流石の“レオナート”たちも苦戦必至、と予感させるにも難くない。
混沌大帝が古に抱いた悩みに共感する彼の姿も納得でそれを励ます“アラン”が格好良い。

火蓋を切った決戦、その初戦としてツァーラント軍の脅威を知る“レイヴァーン”がかの
騎士道精神に対してどんな策を巡らせるか、それぞれの勝利を見据えた戦いの顛末は熱く
そして一筋縄ではいかない厳しさを物語ります。更なる激戦の兆しと行く末に注目です。

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2019年01月29日

『Unnamed Memory I 青き月の魔女と呪われし王』

電撃の新文芸、その第一陣に選ばれたのは 古宮九時 先生が公開していた大人気Web小説。
呪いを受けた王太子と世界最強の魔女、世界の命運を握る2人の合縁奇縁ぶりを描きます。
(イラスト:chibi 先生)

https://dengekibunko.jp/product/unnamed/321809000028.html
http://unnamed.main.jp/words/


世界に5人の魔女。その1人、沈黙の魔女が掛けた「子孫が残せない呪い」を解呪すべく
王太子“オスカー”は青き月の魔女“ティナーシャ”を頼るが、解析の結果は芳しくない。
母体が呪いに堪えられない為、と聞いて彼は彼女に結婚しようと驚愕の提案をするが──。

最強の魔女を前にしても肝が据わっていて破天荒な言動を示す“オスカー”に翻弄される
“ティナーシャ”の姿に思わずニヨニヨ。何かと面倒な彼女が国内で起こる様々な騒動を
前に面倒を見てくれる様にも好感が持てます。随所に「古宮節」のようなものを感じます。

魔女ではなく1人の女性として“ティナーシャ”との結婚を望む、その理由を突き詰める
“オスカー”の真摯さも魅力的。彼女の動向を見届け続ける勢力の暗躍も気になる要素で、
次巻予告を見ただけでもう続きが待ち遠しい。長月達平 先生が推すのも納得の作品です。

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2019年01月28日

『天才王子の赤字国家再生術3〜そうだ、売国しよう〜』

鳥羽徹 先生が贈る弱小国家運営譚。第3巻は隣国となった「カバリヌ王国」にて行われる
聖霊祭に招待された“ウェイン”が、ある人物の想いに応えるべく陰謀に立ち向かいます。
(イラスト:ファルまろ 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4815601157.html


将軍“ハガル”との不仲説を流して反乱分子の摘発を図る“ウェイン”に声がかけられた
聖霊祭と時を同じくして開催される、レベティア教の有力者が集まる選聖会議。道すがら
かの国にマーデンの地を追われた解放軍より同道を提案された“ゼノ”が鍵を握ります。

選聖会議にて“オルドラッセ”王からありがた迷惑な話を持ち掛けられた“ウェイン”が
東奔西走していざ結果を出してみればあの始末。今回は自分で自分の予想を裏切ったので
文句は言えないか、と思えば王国の陰謀によって窮地に立たされる辺りは同情の余地あり。

“ゼノ”の正体が明らかになったと共に、解放軍と共闘してマーデン王国の再興に向けて
カバリヌ王国と戦う破目になる“ウェイン”。彼の策が今回も見事に嵌まる展開は爽快で
エピローグのまとめ方もまた絶妙。あの人物の暗躍に打ち勝てるか、彼の躍進に注目です。

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2019年01月25日

『錆喰いビスコ3 都市生命体「東京」』

高橋佑輔 先生によるコミック連載が始まる、瘤久保慎司 先生が贈るファンタジー冒険譚。
第3巻はあらゆる場所を都市化していくテロ集団と“ビスコ”らの意外な因縁に触れます。
(イラスト:赤岸K 先生 世界観イラスト:mocha 先生)

https://dengekibunko.jp/product/bisco/321807000010.html


突如現れては“ビスコ”らを退化した猿と侮蔑する“アポロ”。荒廃した今を過去の姿に
戻そうとする彼が起こす「全日本同時多発都市化テロ」、そして2028年なるキーワードと
錆やキノコといった要素が思いがけず繋がっていく話運びには何度も驚かされるばかりで。

騒動の発端から様子がおかしい“チロル”から色々と察したり、“パウー”のわがままに
応えてあげたりと“ミロ”の気遣いぶりに惚れます。真言も更にパワーアップしてますし
彼の成長ぶりが著しくて嬉しいです。もちろん大事な所は“ビスコ”がしっかりキメます。

“アポロ”が足をすくわれる契機となった「マナー」を大事にする心構え、その源にある
逸話から未来を受け継いでいく“ビスコ”らの姿が重なっていく描写は胸が熱くなります。
的場重工での一幕がまさかとんでもない引きを招くとは想定外。第二部も目が離せません。

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2019年01月24日

『幼馴染の山吹さん2 文学少女は文の上をゆっくり歩く』

道草よもぎ 先生が贈る青春ラブコメ。第2巻は再び現れた“小春”と青春ミッションを
目にする“灯里”と“喜一郎”が今度はとある文学少女を巡る物語に関与していきます。
(イラスト:かにビーム 先生)

https://dengekibunko.jp/product/yamabukisan/321810000110.html


「文学少女が望む理想の出会いを果たし、彼女の物語を完結させろ」ボードに書かれた
一文で“喜一郎”が思い出すのは、文芸部の文集に寄稿されていた“成実一木”の物語。
今回標的となる先輩の“瀬尾”に聞くと「“成実一木”は卒業した」と言うのだが──。

“瀬尾”しかいない文芸部。その部室を狙う創作研究部の“立河”と「少年少女の青春」
を描いた互いの作品を賭けて勝負することになる“瀬尾”は実体験がないと話が書けない。
よってあれこれと交際の真似事をする“喜一郎”とやっかむ“灯里”の様子が微笑ましい。

“瀬尾”と“立河”が対立する構図、その裏側にある真意。“瀬尾”がひた隠しにする
真実と青春ミッションが重なったとき、こそばゆい気持ちと切ない気持ちがこみ上げる
何とも小憎い“小春”の演出が深い余韻を残します。続きが出てほしいと切に願います。

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2019年01月23日

『エロマンガ先生(11) 妹たちのパジャマパーティ』

伏見つかさ 先生が贈る新たなる兄妹ラブコメディ。第11巻は恋人同士となったからこそ
互いの距離感に悩む“紗霧”と“マサムネ”。彼女の発案で色々な恋バナが見えてきます。
(イラスト:かんざきひろ 先生)

https://dengekibunko.jp/product/eromanga/321808000002.html


のっけから“エルフ”の体を使ったアピールに焦りながら負けじと対応する“マサムネ”
には驚かされるものの“紗霧”から浮気の嫌疑を掛けられるのも致し方ない状況。怒りを
隠せない彼女を恋バナで機転を利かせて鎮めた「彼女」の策士ぶりが実にお見事でした。

修学旅行でするような恋バナがしたい。そんな想いを抱いていた“京香”に相乗りする
形で実現したパジャマパーティ。“京香”のちょっとダメな女の子っぷりに微笑ましさ
すら抱きながら様々な恋模様が窺える一夜の描写は必見。“ムラマサ”の前向きさとか。

思いがけない形で“紗霧”の“マサムネ”に対する愛情の深さを知った彼の迷走っぷり。
“紗霧”すら惑わせてあやしい人生相談に縋らせる彼の戸惑いを拭うことはできるのか。
2人の愛が試される結末と、そうは問屋が卸さない局面。続きが気になって仕方がない。

posted by 秋野ソラ at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル