2014年02月27日

『水木しげ子さんと結ばれました』

真坂マサル 先生の「第20回電撃小説大賞・20回記念特別賞」受賞作。ある事件を契機に
人と人とを結ぶ赤い糸が見えるようになった少年がその意味を辿っていく物語を拝読です。
(イラスト/生煮え 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866313-7/
http://asciimw.jp/award/taisyo/20th/works/shigeko/index.html


恋が生まれる赤い糸であればどんなに良かったか。〈見知らぬ人〉に注がれた血によって
“朝生”少年が見えるようになったそれはいずれ殺し合う運命を示す呪いが如きもの。
しかも自分の小指が繋がる先に居たのは美しくも「死」に囚われた感のある“しげ子”。

家の事情により人の悪意に幾度と無く晒されたことがある“朝生”でも、赤い糸が招く
残酷なまでの殺意には寒気を覚えることは避けられず。しかも“しげ子”が付いてくる。
更には姉“冬羽”が彼女のことをいぶかしむ言動を見せ、不安が募っていきます。

赤い糸とは何なのか、“しげ子”を殺すことになるのか、あるいはその逆か。謎と狂気に
向き合った“朝生”が数々の人の悪意に触れ、どんな結末を選び、あるいは選ばされて
いくのかを怖いもの見たさで読ませていく展開が見どころです。オススメしておきます。

posted by 秋野ソラ at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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