2013年10月07日

『クレイとフィンと夢見た手紙』

友野詳 先生がライトノベル作品を「MF文庫J」にて上梓。本来であれば届かなかったはずの
メッセージを時も場所も超えて届ける〈郵便屋〉たちの物語、読ませていただきました。
(イラスト:スオウ 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1067


5話からなる短編集のような構成をとりつつも“フィン”と“クレイ”、頭脳労働担当と
肉体労働担当とそれぞれの立ち位置を決める2人のコンビが〈郵便屋〉としての仕事ぶり
を綴る中でその仕事の意味と彼らが在る世界の事情について触れていく話仕立てです。

その中でも「魔女の手紙」が一番のお気に入り。魔女の弟子として、そして半端な異貌種
として誰からも忌避される少女が亡き魔女から届いた手紙を最後まで読んだとき、思わず
もらい泣きしそうになりました。・・・こういう話に弱いんだなと自己分析させられました。

これまでの配達を踏まえて“クレイ”が為すべきことを見つめなおした「鳥の巫女」も
流れが良かったですし、「ゴキブリたちのカジノ」でゲームの話が出てくるあたりは流石
友野 先生と感じた次第です。レーベルとしては毛並みの違う作品で注目したい所です。

posted by 秋野ソラ at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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