2013年09月01日

『流星小説。』

「ラノベ作家休憩所」が頒布する日日日、十文字青、田尾典丈、森田季節、藍上陸、各先生
による小説同人誌第四弾。あまり流星というコンセプトに寄らない短編集を拝読しました。
(イラスト:refeia 先生)

http://seijoshosetsu.com/


抑圧された少女と少年の機微を切替えながら描写する「きゅうくつティラノ」。“寺野”が
前向きに生きてくれたのが救いです。記憶と存在意義の狭間で揺れ動く者たちの葛藤を描く
「星屑一号」。“陸雄”の悲しみは終わり無く続いてしまうのか、気になるところです。

様々な属性に人格を持たせ、人気の度合いに合わせて契約更改して一喜一憂する様子を
描く「ヒロイン戦力外通告」。流行り廃りのある属性が何を思うのか代弁させる流れは確かに
シュールと言えばシュールですが、ワリと一番印象に残った感があります。

神様の気まぐれで甦った自殺少女の苦悩を描く「リメンバーズ」。残された側の気持ちも
含めて揺れる機微の描写が切なさを醸成します。終末に至る前の不思議な情景を描き出す
「1999年、7の月のバス停。」。フラッシュバックするかのような描写が印象的でした。

posted by 秋野ソラ at 00:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 同人誌
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