2013年08月28日

『フルスケール・サマー』

永島裕士 先生の「第19回電撃大賞」四次選考作品が度重なる改稿を経て日の目を見る。
廃部寸前の部が原寸模型部として起死回生を狙う夏を描く青春エンタメ小説を拝読です。
(イラスト/紅緒 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891818-3/


確かに、場所をとる模型を数多く校内に置かれたとあっては他の部活動に支障をきたすのも
当たり前。その処分を押しつけられた模型部の“鮎美”と関わっていく中でかつての自分を
重ねた“慶介”が厭々ながらも権謀術数を巡らして彼女を擁護する側に回るまでが序盤。

未完の原寸模型「ボナパルト」を思わぬ助力を得て完成にこぎつけ、部を存続させるための
実績作りとして競技会へ参加するまでが中盤。いつしか原寸模型部での活動に熱の入った
“慶介”が皆と力をあわせて一つの結果を残すまでが終盤、という流れでございました。

若い時分にしか出来ない部活動という中に垣間見える、えも言われぬ熱量ですとか原寸模型
「ボナパルト」の活躍、まつわるエピソードといったところが琴線に触れる展開であったと
思います。生徒会長が存外、話の分かる人物であるところも興味深いと感じました。

posted by 秋野ソラ at 01:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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