2013年04月22日

『氷の国のアマリリス』

『雨の日のアイリス』『雪の翼のフリージア』と秀作を上梓する 松山剛 先生の最新作。
冷凍睡眠中の人類を守る機械たちの生き方を描く感動の物語、読ませていただきました。
(イラスト/パセリ 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891578-6/


見た目も言動も人間のそれと何ら遜色の無い機械の村人たち。慎ましくも楽しく、懸命に
過ごす彼らの温かな日常を、氷河期が原因の「金属凍傷」と呼ばれる機能停止症状と村を
襲う群発地震が少しずつ、そして確実に蝕んでいきます。

「ご主人様」と呼び敬う人類が冷凍睡眠という選択肢を選ぶ羽目に陥った氷河期の到来。
さらにその要因を辿れば人類の愚かな歴史が浮き彫りとなり、機械の身を犠牲にしてまで
守るべき存在なのか、と村人たちに問う村の長“カモミール”の言葉が胸に響きます。

未来を“アマリリス”たちに託すと決めた彼にも実は機微の紆余曲折があったという事実。
それに応えようとする彼女たちが迎える容赦の無い現実。絶望の淵を経て辿り着くラスト
との対比が実に印象的で、今回も期待以上の単巻作品でした。オススメです。

posted by 秋野ソラ at 00:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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