2013年03月04日

『ビブリア古書堂の事件手帖4 〜栞子さんと二つの顔〜』

月9ドラマ化されたことで何かと話題となった 三上延 の本作、満を持して登場の第4巻は
江戸川乱歩の膨大なコレクションを巡る人間模様と古書堂の親娘関係に焦点が当たります。
(イラスト:越島はぐ 先生)

http://mwbunko.com/product/2013/02_01_isbn.html


『大輔さんのほうがいいです』── 謎解きに際して知恵を求めた“栞子”のセリフがとても
印象的でした。“大輔”への恩返しをボーナスで済まそうとしていた彼女の姿勢からしたら
大きな進展と言えましょう。“智恵子”とのラストシーンも含めて彼の粘り勝ちですね。

“栞子”の母“智恵子”の古書に関する知識量の豊富さと情け容赦ない言動には読み手と
しても恐れ慄くほかありませんでしたが、彼女が10年の時を経て鎌倉の地に帰ってきた契機
にも一枚裏があったところにはやられた、と言うしかありません。そうですよね、みたいな。

依頼主である“来城”さんへの仮説、例え推論の域を出ないものであったとしてもその魅力
あふれるそれに手を伸ばさなかったのも、彼女なりに古書以外に大切なものを見つけたと
思っていいのか、それとも・・・ということで後半戦に入ったという今後の展開に期待します。

posted by 秋野ソラ at 00:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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