2010年12月25日

『クトゥルフ神話TRPGリプレイ るるいえあんてぃーく』

何の因果か這いよるイラストレーターとタッグを組んで送る 内山靖二郎 先生の
リプレイ集。骨董店 「るるいえ堂」 に訪れる奇妙な客が怪事件の幕を開けます。
(イラスト:狐印 先生)

http://ebten.jp/eb-store/p/9784047262393/


「クトゥルフ神話TRPG」のリプレイを読むのはこれが初めてですが、能力値や技能、
成長のさせ方とか、何よりも 「正気度」 ロールの仕組みというか意味というか、
そのあたりが世界観を再現するために独特な雰囲気を持っているのが興味深い。

また、シナリオ自体も戦闘したりするよりは、遭遇した宇宙的恐怖をどうやったら
回避できるか、逃れられるかを考えていくシティ・アドベンチャー的な要素が強い
印象を感じさせてくれているのが特徴的かな、と思います。


探索者として挑むこととなった “さやか” “辰巳” “京” “佐々原” の4人が
いい感じにキャラが立っていたので、様々なやりとりの中に見えるロールプレイの妙
が端々に見えていたと思います。

キャラクター的、プレイヤー的にも一番苦労していたのは “辰巳” 先生でしたね。
前者だけで見るなら “京” も、ですが。「正気度」 ロールを全て失敗するのは
余程のこと・・・・というかそもそも能力値に問題があったとも言えますけど。

じっくり読ませてもらったこともあって読了するまでには結構な時間を要しましたが
それに見合う面白さはあったと感じています。お値段がやや高めなので気軽に薦める
のも何なのですが、導入としては申し分ない作品として挙げておきたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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