乙一 先生の推薦文に後押しされつつ登場してから1年と3ヶ月。能力者の集う街
「咲良田」 を舞台とする 河野裕 先生の物語も3巻目の刊行を迎えております。
(イラスト:椎名優 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_search.php?pcd=200911000545 】
【 http://www.kadokawa.co.jp/fair/200908-01/ 】
「──アンドロイドは、誰?」
“浅井ケイ”、そして “春埼美空” と浅からぬ縁を持つ “相麻菫” が彼と彼女に
投げかけた意図。抗いようのない現実に対する想い、その表れの一つであったのかと
今にして思います。“ケイ” の回答内容も興味深いところでした。
「──僕は、未来の記憶を持っている。」
“ケイ” が 「咲良田」 に留まるきっかけ、そして “美空” という少女が特別な
存在になった瞬間。「記憶保持」と「リセット」が共に在る理由が現実へのあきらめ、
悲しみ、そして涙に抗うためというのが利己的なのにも関わらずとても綺麗でした。
「──浅井ケイは、間違えない。」
“マリ” という少女を救うために選んだ選択肢、そしてその結果。“美空” 自身が
定めたルールを打ち破ってまで彼を信頼することに決めた要因がこの事件の顛末に
隠されていることを知った時、“美空” の笑顔がより一層印象的に映りました。
“菫” との邂逅がもたらした新たなる展開の予感に胸躍るのは致し方の無いこと。
「月刊少年エース」 でのコミック化も決定し、ますます勢いに乗る本作の行方に
引き続き期待しております。
2010年09月11日
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