2010年08月14日

『星図詠のリーナ(3)』

『桐野くんには彼女がいない!?』 の刊行を挟みつつ 川口士 先生が送るマッピング・
ファンタジー。惜しまれるところではありますが最終巻という位置付けとなります。
(絵 : 南野彼方 先生)

http://www.shop.ichijinsha.co.jp/book/booksearch/booksearch_detail.php?i=75804164


海図の知識を習得すべく 「ビクラード王国」 へと向かった “リーナ” たちの行動を
妨げる要因、祖国 「イーデン王国」 との確執からくる妨害を深慮遠謀ではねのける
“パルヴィ” の頼もしさが目を見張ります。

そんなゴタゴタの中で、“ダール” も “リーナ” へと向く意識を内心誤魔化しきれなく
なったり、“サラ” の思わぬ過去と資質が明らかになったり、“パルヴィ” の “リーナ” に
対するわだかまりの本質とそれの解けていく様子が垣間見えたり、と見所も多いです。

ニヴルと呼ばれる海の妖精 “ティファーネ” に導かれて出会った古き時代の白き竜
“ロヒカール” から語られた 「星図詠」 という存在、彼の願いである虚空での死が
意味するもの。それらがいかにも幻想的で素敵な情景を生み出してくれていました。


ラストもまぁ、前向きな終わり方をしてくれているのですが・・・・やっぱりここで終幕
というのが勿体無い気がしてなりません。とは言え、ひとまずここは 川口士 先生に
お疲れ様でした、のお声掛けと次作品への出会いを心待ちにすることと致します。

posted by 秋野ソラ at 03:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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