2010年03月13日

『魔王城四限目』

イラストの 鉄雄 先生を迎えて再出発を果たした 田口仙年堂 先生の 『魔王城』 も
気が付けば4巻目、ということで今巻も楽しく拝読させてもらいました。

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_04


そそのかされたとは言いながらも、“アプリール” という少女が犯した過ちを、背負って
しまった罪をどう受け止めるか、どう対応していくかが焦点となる今巻。大人たちの中で、
そして子供たちの中で見えてくるそれらの違いが上手く描かれていたと思います。


    “ ── 見 つ け て し ま っ た 。 な ん と か す る 方 法 を 。 ”


どんな時代でも、どんな場所でもつきまとう 「正義とは何か?」 という疑問。そんな心が
芽生えゆく世界でも魔人と呼ばれ、忌避され、畏怖され、憎悪の念を向けられつつも生きて
いこうとする子供たちを守るべく “エイゴ” がとった方法は信義に溢れつつも物悲しくて。

周囲の環境に散々振り回されてきた “エイゴ” たちが 「ビエント王国」 の一員として在る
ために向けたくもない牙をむく、という何とも偽悪的な展開にますます目が離せなくなった
と言わざるを得ません。田口 先生が紡ぎだすその先に益々期待がかかるというものです。

posted by 秋野ソラ at 00:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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