「朝日ソノラマ」無き今、「朝日ノベルズ」よりお送りする 笹本祐一 先生、松本規之 先生
によるスペース・オペラの真骨頂。アニメ化の報せを引っ提げつつ第2巻のお目見えです。
【 http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=10352 】
今は昔、大航海時代に「私掠船免状」に纏わるシステムが存在していたことは
初耳でしたが、それを 笹本 先生が料理するとこんなに味のあるスペオペに仕上がるのか
と感心しきりでございます。
巻き込まれ型でなし崩し的に船長に収まるのかと思いきや、乗り気で就任した “茉莉香”、
何かと損な役回りが多い “チアキ”、練習帆船で偽装船にケンカを売りにいくヨット部の面々
蛇の道は蛇、の如く真っ当じゃないエキスパート揃いの「宇宙海賊船 弁天丸」の面々──。
個性豊かなキャラクターが数多く出てくるので把握するのが大変かな、と思いきや
それぞれの言動や立場といった設定がしっかり区分けされているのでその点、
さほど苦にはなりませんでした。『ARIEL』 の読後と似た感覚なのかな、と。
艦隊戦で派手にドンパチするよりも電子戦などのからめ手に描写の比重があるのも
いかにも 笹本 先生の作品らしいなぁ、と再認識。対偽装船の決着のつけ方は特に。
「弁天丸」の船長が世襲制、ということはこの先 “茉莉香” も後継者を作る必要が出てくる、
つまりはロマンスのお相手が不可欠になるワケで。その辺、次巻あたりで何か匂わせて
くれるのではないかと予想してみたり。何はともあれ、新刊を楽しみにしておきます。
#何度も買い直した文庫版とは別の新書版『ARIEL』も読み直したいところで。(^^ヾ
2009年06月06日
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