2009年02月08日

『アリアンロッド・サガ(1) ルーズ・ソードマスター』

イラストに 佐々木あかね 先生を迎え、矢野俊策 先生/F.E.A.R. の小説処女作。
「アリアンロッド・サガ」の一角を担うものとして楽しく読ませてもらいました。

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=200809000113


実際にデータを作ってシミュレーションしてからノベライズする、という手法は
他の作家さんにも見受けられるのですが、そこは数々の面白いリプレイ作品を
生み出してきた 矢野俊策 先生らしさが窺えるワケで。

特にラスト・バトルの緊迫感。紙幅もそれほど多くない中で “アル” が握る剣に
つたわる汗や、迫り来る敵が放つ咆哮の猛々しさと炎の熱さ、そして一刀必殺の
賭けに出るまでの心の機微までもが感じられるような感覚への誘いに感服しました。


もちろん “ナーシア” や “サイラス”、そして “セルマ” との関わりを通じて
彼が 「約束に縛られる」 行動をとること、その意味についても丁寧に描写されていて
流石だな、と思いました。

・・・リプレイとは設定において若干差異が出る、と感じるかも知れませんがそこは
リプレイではなく小説という体裁をとったことで見えることのできた新たな一面として
捉えるのが妥当でしょう。


今回登場した “ファラフナーズ” も含めて 「バルムンク」 という組織の謎が
まだほんの一面を見せただけでとても気になりますし、これは次巻以降の刊行が
楽しみで仕方がない、という状況です。楽しみにしてます、矢野 先生。

posted by 秋野ソラ at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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