犬村小六 先生が贈る王道ファンタジー群像劇。第5巻は白き国を目指し白猫軍を率いる
“ガガ”と葡萄海の皇帝として黒薔薇騎士団を率いる“イリアス”が対決の時を迎えます。
(イラスト:こたろう 先生)
【 https://www.shogakukan.co.jp/books/09453256 】
“ガガ”が決戦を前に覚悟を決める中、心残りを打ち明ける姿は実に男らしい。有事の際
には“ラギー”がいる、とは言え彼の眼前にいるのは常に“シュシュ”。寄せ集めの軍を
どうにか繋ぎ止める彼女の歌が聴ければそれでいい、と呟くその様子はもどかしくもあり。
“イリアス”は権力の頂に上り詰めた後、心に淀む虚無を払拭できない姿が何とも切ない。
最愛の人を失った自分の弱さを、“ガガ”をねじ伏せることで克服しようとするその影に
無数の悪逆を重ねてきた彼を諫める者は傍らにいない、そんな事実もまた悲しくもあって。
“ガトランド”の奥の手は“イリアス”の「火の鳥」に対抗できる。その体現を目にした
“ラギー”にもまた覚悟を決めさせてしまう現実が何とも残酷で、運命的で。第三極とも
言える“ジャンジャック”たちの動向も気がかりな結末から物語がどう続くか見ものです。
2025年09月02日
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