水品知弦 先生の「第31回電撃小説大賞・電撃の新文芸賞」受賞作。浮遊洞窟内で暮らす
少女が獣人も住むという地上生活に憧れて空の旅に出るジュブナイルアドベンチャーです。
(イラスト:森沢晴行 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/kafkasjourney/322410001329.html 】
老人たちの村に一人で店を営む少女“カフカ”。大人になるまで外に出るなと厳命された
彼女の元に“ハヤテ”と名乗る犬の獣人が祖父に宛てた手紙を携えてくる。彼から外界の
話を聞き、興味が湧いた彼女は祖父の冒険譚を記した本を読んで想いを馳せるのだが──。
獣人のことを悪く言う老人たち。そもそもなぜ浮遊洞窟に移り住んだのか。色々あったと
ごまかされて腹を立てた“カフカ”が勢いで外に飛び出す若さ、無謀さにヒヤヒヤしつつ
読む新たな冒険譚にはワクワクが止まらなくなります。森沢 先生の挿絵も雰囲気ばっちり。
祖父への手紙の差出人と“カフカ”が出会って知る冒険譚のもう一つの側面。獣人たちと
過ごした楽しい日々と、彼らが犯した罪深い過去を照らし合わせて村に戻った彼女がある
答えを導き出す顛末は成長の証、期待の象徴とも言える名場面。オススメに足る一作です。
2025年08月01日
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