「夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―」に名を連ねた 午鳥志季 先生が贈る新作は
倒産寸前の開業医が意に反する医療コンサルと手を組んで一発逆転を狙う顛末を描きます。
(イラスト:456 先生)
【 https://www.shinchosha.co.jp/book/180302/ 】
開業医の条件に「医療を金儲けと割り切ること」と挙げる医療コンサルタントの“高柴”。
曾祖父から続くクリニックを無くしたくない、そんな一心で継いだ“岩崎”には癪に障る
言い方ではあるが赤字は増え続け、借金の督促も溜まる一方の彼は彼女を頼る他なく──。
医学的な目で見るか、経営の観点で見るか。医師、特に開業医という仕事を判断する材料
としてこうも違うのかと“岩崎”と“高柴”のやり取りから突きつけられ、驚かされます。
指摘や対応も的確で、医師免許も持つ彼女がなぜコンサル? という理由付けも実に見事。
“高柴”が指摘するよりも先に“岩崎”のクリニックを「つぶしたい」という意志が蠢く
嫌悪感いっぱいの背景にある因縁。その真意を知ると何とも複雑な想いが心をよぎります。
彼の妹の変化にも気付く彼女の辣腕を糧に、彼が更なる飛躍を遂げると信じて止みません。
2025年04月15日
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