竹町 先生が贈る痛快スパイファンタジー。第12巻はライラット王国に革命をもたらすべく
動いてきた「灯」が“ニケ”の思惑を乗り越えられるか、スパイとしての真価を問います。
(イラスト:トマリ 先生)
【 https://www.kadokawa.co.jp/product/322310001328/ 】
「後に歴史家は記述する」という一文から始まる、状況を客観視する内容から今まで王国
で成し得なかった改革実現に期待が膨らむ一方で、それでも余裕綽々な“ニケ”の言動が
不安感を煽るのもまた事実で。一体どっちなんだ、と読み進めてはハラハラさせられます。
「灯」の手数が上か「創世軍」の手練手管が上か。様々な肩書が交錯し、裏切りの兆しが
あらわとなり、その先に待つ絶望すら“クラウス”は見定めていたのかと思うと驚くしか
なくて。しかも“ニケ”が思い描く盤面を引っくり返す鍵が「あの人」というのは脱帽で。
「蛇」の仕掛けた心の隙を突くあの罠は流石に回避不能だろう、と思っていた雰囲気すら
吹き飛ばしていく演出の妙にもやられました。これまでに乗り越えてきた壁を踏まえると
今回示してきた「灯」の力量には感慨深いものがあります。次はどうなるか興味津々です。
2024年11月13日
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