2023年11月03日

『Unnamed Memory -after the end-III』

古宮九時 先生が贈る大ヒットファンタジー。世界の理から外れた王と魔女のその後を描く
第3巻は東の大陸へ渡った“オスカー”たちが呪具に翻弄される人々の運命に介入します。
(イラスト:chibi 先生)

https://dengekibunko.jp/product/unnamed/322305000954.html
https://unnamedmemory.com/



「幸福な街」。“オスカー”の気紛れで成長を見守られる“ロツィ”と“ファラース”が
直面する遺跡に眠る神具に生きる道を違えられた姉との価値観の違い。葛藤を続ける先に
彼らが気持ちの落とし所をつけるか、相容れない幸せの終焉を見届ける2人の姿が切ない。

「Void」。「幸福な街」があった荒野に建つ王国を舞台に、救国の王となる夢を託された
王子の命運を綴るこの逸話に見られる行き違いが、青い議場にて“ティナーシャ”が示唆
された「孤独」を例示するかのよう。この先を思うと怖いもの見たさな感情が去来します。

章外の話で心に巣食った虚無を払ってから臨む電子特別版・書き下ろし短編「愛の指輪」。
猫好きな姿を晒す“オスカー”、精神魔法対決に熱が入る“ティナーシャ”、呪具を追い
最終的には力技でねじ伏せていく展開にどこか安心感を覚えつつ、続きを待ちたい所です。

posted by 秋野ソラ at 00:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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