『王様のプロポーズ５ 真赭の賢者』

橘公司 先生が贈る新世代最強の初恋を描くファンタジー。第５巻は自身の不注意で落第の
危機に陥る“無色”がその救済措置として用意された補習授業で貞操の危機に直面します。
（イラスト：つなこ 先生）

【 https://fantasiabunko.jp/product/202109propose/322304001304.html 】
【 https://www.ganganonline.com/title/1629 】


“エルルカ”の計らいで“無色”が異界化した丹礼島での素材集めに駆り出されるまでの
顛末をはじめとして、“瑠璃”と“黒衣”とのやり取りが終始おもしろい。同行できない
彼女らの不安を拭ってくれるはずの“エルルカ”がアレな行動に出るのも拍車を掛けます。

“無色”とは異なる理由で補習授業に参加する“浅葱”たちが内々に秘める思惑、加えて
“喰良”が仕掛ける一手が話の緊迫感を上げていく･･･と見せかけて彼の操を窮地に陥れる
展開に持っていくあたりが 橘 先生らしいというか。今巻は艶っぽい場面が多いのも見所。

騒動の一端を担う“エルルカ”の因縁、そして彼女と“採禍”の思いがけない繋がりなど
“無色”にとっても無視できない事実が明らかになっていく中でとどめとなる最後の一言。
“喰良”と会話していた「あの人」の動向も気になりますし、続きも要注目なようです。