2023年09月18日

『飯楽園―メシトピア― 崩食ソサイエティ』

「はたらく魔王さま!」「ドラキュラやきん!」の 和ヶ原聡司 先生が贈る新作は第三次
大戦後に瓦解した日本において義務付けられた過剰な健康志向を巡る階級闘争を描きます。
食と自由を巡るメシ×ディストピア・ストーリーです。
(イラスト:とうち 先生)

https://dengekibunko.jp/product/meshitopia/322303000999.html


アディクター(反健康主義者)を取締まる食料国防隊の係長“弥登”は反撃に遭って傷を
負い、捕虜となった彼女は敵の施しにも手を出さず、瀕死の状態に陥る。“ニッシン”が
差し出すカップラーメンをやむなく食した彼女は心に消せない味と爪痕を残すのだが──。

行き過ぎた管理社会が生み出す軋轢と人間ドラマ。和ヶ原 先生の実体験をもとに描かれる
物語にグイグイ惹き込まれていきます。“ニッシン”との出会い、そして再会をきっかけ
として「食糧安全維持法」について自問していく“弥登”の葛藤、その機微が実に印象的。

“ニッシン”もアディクターとしては毛色の違う言動、思考の持ち主であることが窺えて
“弥登”からアレされちゃうのも納得。というか名前が色々と狙いすぎていて面白すぎる。
アニメ化は当然として、ドラマ化すら狙えそうな熱量を持つシリーズの続きに期待大です。

posted by 秋野ソラ at 00:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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