『終末世界のプレアデス 星屑少女と星斬少年』

「電撃文庫」初登場となる 谷山走太 先生が贈る新作は、空から降ってくる異形の生物に
地上を追われ空に住む人々の中で、地上奪還を夢見て足掻く力無き少年の成長を描きます。
（イラスト：刀彼方 先生）

【 https://dengekibunko.jp/product/322209000246.html 】


硬い甲殻に覆われた星屑獣を破壊できるのは、使用者と同調して力を発揮する星輝剣だけ。
空に浮かぶ星浮島の訓練施設で、数少ないその剣を授かる候補者“レイン”とは対称的に
“リュート”は剣と同調できない。けれど彼は空から来る敵を倒す、と息巻くのだが──。

若くして星輝剣を振るい、戦果をあげてきた姉“ヒナ”の命と引き換えに救われたという
負い目を抜きにしても、夢に向かって勇気というよりは無謀の限りを尽くす“リュート”
に振り回される“クーマン”や“ギニアス”といった周囲の大人たちに同情を禁じ得ない。

不思議がいっぱいの少女“カリナ”との出会いから、思いがけず力を手にすることになる
“リュート”が変わらず見せる蛮勇ぶりをなんだかんだ言いながらも評価し、背中を押す
“レイン”の大人な対応に惚れそうです。彼に出来ることを見極めるのも一興な物語です。