十文字青 先生が贈る、ちょっぴりダークなラブコメ。第3巻は“想星”と“くちな”が
学校生活という日常の交錯から支障をきたし始める仕事の状況に葛藤する様子を描きます。
(イラスト:BUNBUN 先生)
【 https://mfbunkoj.jp/product/koikuro/322212001144.html 】
“想星”がグループラインで見せる堅苦しいやり取り。その裏で独り「普通」とは何かを
自問自答する姿が、見ている分には面白い。“くちな”との関係に幾ばくかの脈を感じる
彼の浮ついた気持ちに釘を刺す姉の指摘がいちいち容赦ないことには同情を禁じ得ません。
“くちな”の目線では同級生に対してある意味では嫉妬、時によって疑心暗鬼すら覚える
何とも窮屈な心情が垣間見えて切ない。そんな彼女が友人たちの交流を通じて心の垣根を
下げていく様子が微笑ましく、けれどあの男とのしがらみに影を落とす姿は見ていて辛い。
“想星”という一個人として、“くちな”という一人の少女として「自由でありたい」と
願う気持ちを強める2人が、あの木曜日の夜に願った一つの希望。「忘れない」と誓った
輝かしくて神秘的な景色。それすらも水を差す運命の悪戯にどう抗うか、次巻も注目です。
2023年06月01日
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