2023年04月21日

『月の白さを知りてまどろむ2』

古宮九時 先生が贈る、人の意志と覚悟を問う異類婚姻譚。第2巻はアイリーデを訪れる
新任の化生斬り、娼妓候補を契機に“サァリ”と“シシュ”の絆、抱く想いが変遷します。
(イラスト:新井テル子 先生)

https://drecom-media.jp/drenovels/product/18


行方不明だったのにいつの間にか“サァリ”も含めた娼妓たちの心も掌握する“ネレイ”。
“シシュ”もヤキモチを焼くか、なんて揶揄する間もなく悪化する街の状況に驚くばかり。
人ならざるものを相手にするからこその綱渡りに“シシュ”に対する予言の数々も納得で。

口利きでアイリーデにやって来た“ミフィル”がまさか“シシュ”の関係者で、“サァリ”
にヤキモチを焼かせるどころか彼との絆に決定的な楔を打つことになるのが想定外すぎて。
心根を映す硝子の小鳥へ“サァリ”の手を伸ばさせる契機に救われて、なのに物悲しくて。

特別短編「紅き唇の語りし夜は」では、怪しげな薬屋が売る紅を通して“シシュ”の心に
ある矛盾を描きつつ、人の欲望と怨恨がもたらす後味の悪い殺人事件の顛末が楽しめます。
絶妙な距離感にある“サァリ”とのやり取りを見届けたいものですが、どうなることやら。

posted by 秋野ソラ at 01:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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