「明日の世界で星は煌めく」の ツカサ 先生が贈る新作は、事件を解明することで怪異を
鎮める能力を持つ兄と、その助手を務めるワケありな妹が織り成す新感覚ミステリです。
(イラスト:千種みのり 先生)
【 https://www.shogakukan.co.jp/books/09453116 】
突如、地方都市の住民が息絶える謎の事件で生き残った“葉介”。怪異に惹きつけられ、
怪物へと変貌した幼馴染を救うため、その謎を解く伝手を頼って混河家の人間となった
彼は、妹の“夕緋”を連れて探偵まがいの「お役目」に務め、手がかりを求めるが──。
「謎を解いて怪異を封じる」という意味。「ワケあり」とは何か。カマイタチの事件を
例に“葉介”と“夕緋”の関係や「六課」の存在、混河家のお家事情を理解させてから
謎の焼死事件「焔狐」の話へ導入する滑らかさ、ミステリの雰囲気づくりがまず好感触。
古くから伝わる儀式「火祭り」と村長選を巡る派閥争いは「焔狐」の幻想に繋がるのか。
“葉介”が謎を解き明かす、成否判定ギリギリの局面まで追究し続ける姿勢から伝わる
覚悟の決まり具合が印象的。悲願成就は果たせるか、兄妹の行く末を見届けたい所です。
2023年03月29日
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