2023年02月22日

『占い師オリハシの嘘2 偽りの罪状』

なみあと 先生が贈るミステリー作品。第2巻は「オリハシは詐欺師」と糾弾する記事を
書いて冤罪をかぶせようとする謎の人物と、その思惑を調べるべく“奏”が奔走します。
(イラスト:美和野らぐ 先生)

http://taiga.kodansha.co.jp/author/namiato.html#link9784065311059


「オリハシ業」を営む“紗枝”にとって糾弾記事は痛くも痒くもないが、今日も代役を
務めてくれる“奏”のことを考えるとそうも言ってはいられない。妹を気にかけるよう
申しつけられた“修二”へ、ここぞとばかりに攻め続ける“奏”の強かさが微笑ましい。

吸血鬼の眷族になった友人を調べる依頼。恋人がなくしたペアネックレスの失せ物探し。
どこか切ない余韻の残る仕事を肩代わりする“奏”に接触を図る同業者“リン”の思惑。
疑惑追及の手をゆるめない「カンジョウ」の正体を予想しながら読み進めるのが楽しい。

前巻から続くシリーズものと意識づけるような犯人設定は読んで確かめてもらうとして、
今巻で明らかになる「ある人物」の強い想いこそ本作を語る上でなくてはならない要素。
歪な人間関係の行く末を興味深く見届けていきたいので、ぜひ続刊を希望する次第です。

posted by 秋野ソラ at 00:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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