2023年01月17日

『わたし、二番目の彼女でいいから。5』

西条陽 先生が描く少年少女の不健全な恋愛模様。第5巻は“早坂”と“橘”の傍を離れ
京都に移り住んだ“桐島”が鬱屈しながらも新たな人間関係を築く大学生編に突入です。
(イラスト:Re岳 先生)

https://dengekibunko.jp/product/nibanmenokanojo/322207000044.html


エーリッヒ・フロムの著書『愛するということ』によると、その本質は「与えること」に
あるという。自罰的に大学一回生を過ごす“桐島”が、アパートの隣室に住む“福田”の
優しさに救われてから「これからは自分も与えるものになろう」と心を入れ替えるが──。

やはり“浜波”の常識的なツッコミがないと話が始まらないですな、と再認識する読了感。
“遠野”に思いを寄せる“福田”を後押しする“桐島”の言動に騙されそうになる展開を
後出しジャンケンで“桐島”が色々やらかしているのがわかる話の構成にはお見事の一言。

“宮前”に対する布石もいつの間にか済んでいて、京都でもトラブルが絶えない“桐島”。
東京に残された“早坂”と“橘”が不憫でならない、という感情もないまぜにするような
怒涛の引きに、早くも波乱万丈すぎて怖いもの見たさな続刊が待ち遠しくてたまりません。

posted by 秋野ソラ at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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