2023年01月06日

『異世界薬局 9』

高山理図 先生が贈る薬局ファンタジー。第9巻は新大陸で出会った“メレネー”との交流
を契機として異世界、そして元いた世界のことについて“ファルマ”が再考していきます。
(イラスト:keepout 先生)

https://mfbooks.jp/product/pharmacy/322209000015.html


呪術が使える“メレネー”から託された呪術師“ハリース”の手記。ここからも異世界と
“ファルマ”がいた世界との接点が見えてきたこと、彼女を理解者と認めたことを受けて
遂に誰でも扱える技術を軸とする価値観へ皆を移行させる彼の構想が加速したのが印象的。

「狂犬病」の顛末で有識者が示したやりとりは“ファルマ”の蒔いた種が実を結んだとも
言えるでしょうし、だからこそ安心して彼があの強硬策に打って出た、とも見て取れます。
それに異を唱えるのも有識者たち、特に“エレン”が実践して見せた場面が興味深い所で。

元いた世界の“薬谷完治”。“ファルマ”がその経緯を調べられるという謎、その意味も
理解した上で覚悟を決めた道の先に何があるのか。彼のことを“パッレ”が為すべきこと
は間に合うのか。運命の瞬間が迫る兆しと緊張感の高まりを感じつつ次巻刊行を待ちます。

posted by 秋野ソラ at 00:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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