2022年12月28日

『榮国物語 春華とりかえ抄 七』

一石月下 先生が贈る男女逆転中華譚。第7巻は“莉珠”の母懐妊を機に噴き出した陰謀に
宮廷中が巻き込まれ、入れ替わりの件が暴露された“春蘭”と“春雷”が覚悟を決めます。
(イラスト:ノクシ 先生)

https://lbunko.kadokawa.co.jp/product/shunkatorikae/322003000819.html


「とりかえばや」モノで最大の山場となるバレたタイミングが悪すぎて“春蘭”と“春雷”
には耐え忍んでほしいと願う一方、そこからの流れ読んで動く“秋明”の穏やかならざる
雰囲気から最悪の結末を受け止める覚悟を決めなければならないかと諦観すら感じる展開。

代用がきく関係性か否か。“秋明”の示した答えを“春蘭”なりに受け止め、導いた解を
“海宝”と、そして“春雷”と共有し、道を切り開いていこうとする覚悟に圧倒されます。
糾弾する者たちに対して、これまでに築いてきた「実績」が盾になる攻め手には惚れ惚れ。

“白水”が示す最大の悪意に打ち勝つ鍵となる人物が、“秋明”にとっても意外な結末を
もたらしてくれる話運びは爽快。“海宝”もよくぞここまで待ったものです。“春雷”も
含めて希望ある未来の兆しも窺えて大満足です。無事の完結を心よりお祝い申し上げます。

posted by 秋野ソラ at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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