「異世界サ活」の 持崎湯葉 先生が贈る新作は、大学時代に交際と別れを経験した男女が
社会人になって再会し、息苦しい世の中で名状しがたい関係を築いていく顛末を描きます。
(イラスト:どうしま 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094530964 】
ゲーム会社の激務に耐える“冬”が出社するビルで偶然再会した大学時代の元カノ“糸”。
昔話に花が咲き、お酒も進んだ二人は、気付けばあの頃のように褥を共にして朝を迎える。
ちゃんとしたいと構える彼に彼女は「だた心地良いから一緒にいようよ」と吐露する──。
子供の頃に描いていた社会人としての自分。社会に出て数年くらいに味わう理想と現実の
ギャップ。理不尽なことへの怒りを飲み込まなくてはならない虚しさ。業種は異なっても
似た経験を想起させられて心に刺さるものが。二人のような恋愛はありませんでしたけど。
恋とか結婚とかもううんざりな“糸”に対し、恋心を引きずっているのは否めない“冬”。
気が置けない関係で体も許す仲なのに、好き嫌いではなく一緒にいる楽しさを求める二人。
これは確かに不思議で、実に興味深い人間関係。2人の思い描く未来が気になる作品です。
2022年11月28日
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