2022年09月30日

『古き掟の魔法騎士V』

羊太郎 先生が贈る、教官騎士に導かれし王子の英雄譚。第5巻は“エンデア”によって
絶望の淵に立たされた世界で王として覚悟を見せる“アルヴィン”に“シド”が応えます。
(イラスト:遠坂あさぎ 先生)

https://fantasiabunko.jp/product/202012fairyknight/322204000986.html


“アルヴィン”に対して抱く“エンデア”の憎悪。それに困惑する“アルヴィン”の言動。
すれ違いの根源には先人たちが残した禍根がある、と分かってからのやるせない気持ちは
“シド”にどんな感情を抱かせたのか。一人を除いて悲痛なまでに残酷な展開が続きます。

「野蛮人」と呼ばれることを甘んじて受けた“シド”。“アルスル”の騎士として、その
志を全うするために選んだ結果であることが分かる過去の経緯も、今ここに在る訳も含め
“シド”の生き様が際立ちます。羊太郎 先生は男性キャラを格好良く描くのも秀逸です。

“テンコ”たちが新たな騎士道精神を魅せてくれる中で、残された時間の限りを尽くして
“シド”が戦い抜いた末に辿り着く結末。ぜひ見届けてほしいと思える作品です。完結を
祝うと共に『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』の続刊、そして新作にも期待したい所です。

posted by 秋野ソラ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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