2022年06月06日

『僕たち、私たちは、『本気の勉強』がしたい。』

「15歳でも俺の嫁!」の 庵田定夏 先生が贈る新作は、真面目に分相応に生きる少年が
学年首席の少女と関わり、真剣に勉強と向き合う顛末を描く新世代受験ストーリーです。
(イラスト:ニリツ 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/honben/322202001159.html


夢を追い、道を誤る父をもつ“正太”は凡人として恙なく生きる日々を送る真面目な少年。
ある夜、彼は教室で勉強する“灯”と遭遇し「本気でやろうと思えば東大に合格できる」
と豪語される。訝しむ彼は彼女の理論を否定するべく夜の教室で共に勉強を始めるが──。

頭が良いとはどういうことか。本気の勉強とは何か。試験の本質をコミュニケーションの
ツール、ミステリー小説のように例えながら展開する“灯”の持論に、成人したからこそ
得心のいく点が幾つも感じられました。端々に子供っぽさを残す言動も印象に残る要素で。

もう一人、夜に出会う“美空”の背負う過去が兎角「脱落者」に厳しい日本の縮図を示す
かのようで心苦しく思いつつ、彼女もまた東大を目指す動機を得る顛末に幾らか救われる
気がしました。決して甘くはない道のりを行く3人に思わず声援を送りたくなる作品です。

posted by 秋野ソラ at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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