2021年07月08日

『魔女と猟犬2』

カミツキレイニー 先生が贈るダークファンタジー。第2巻はキャンパスフェローを離れ
落ち延びた北の国、そして氷の城に住むという雪の魔女に“ロロ”たちが活路を求めます。
(イラスト:LAM 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094530094


残された“ブラッセリー”たちに告げられる北の国の雪王“ホーリオ”からの厳しい言葉。
「雪の魔女」討伐隊の面々に抱かれる不信感。九使徒の一人“ココルコ”の容赦ない猛攻。
“ロロ”たちが描く思惑の甘さ、置かれた劣勢の厳しさが伝わり、もどかしさが募ります。

“テレサリサ”から教わった魔術師への対処法をもってしても苦戦を強いられる“ロロ”。
彼が共闘を狙う雪の魔女との交渉の中で示した気付きが、序章「灼熱の踊り子」の逸話を
フラッシュバックさせる構成。積もり積もった感情、積年の悲願がより印象深く映ります。

それにしても交渉事の一環としてまさか「サウナでととのう」話をされるとは驚きの一言。
逃走劇のそこかしこで先代の「黒犬」との対比を演出されたり、今回の顛末で思いがけず
依存関係に組み敷かれる“ロロ”の未来はどこへやら。次なる舞台の幕開けを待ちます。

posted by 秋野ソラ at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/188824034
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック