野村美月 先生が贈るビブリオミステリー。シリーズ3冊目は“むすぶ”が本にまつわる
騒動に関わっては“夜長姫”に怨嗟の声を浴びる様子を描きつつ2人の奇縁に迫ります。
(イラスト:竹岡美穂 先生)
【 https://famitsubunko.jp/product/musubutohon/322008000125.html 】
「小僧の神様」に纏わる逸話は書店を運営する上で忌避できない大事な問題を扱っており
“悠人”の存在に救われる思いがしました。老いも若きも、男も女も、本好きの心を掴む
“むすぶ”に気が気でない“夜長姫”と、中々報われない“妻科”には同情するばかりで。
「『嵐が丘』を継ぐ者」では“悠人”から妹“蛍”が本に罹患しているのでは、と相談を
持ち掛けられた“むすぶ”が鍵を握る本の声を聞こうとして、まさか言葉が通じないとは。
そこから想いを汲み取り、“蛍”の悩みと真摯に向き合いながら答えを導く展開がお見事。
“蛍”の心に芽生えた感情を察して早々に“むすぶ”へ苦言を呈する“悠人”の本気度は
いかほどか。それを察しきる間もなく『夜長姫と耳男』、“むすぶ”と“夜長姫”を結ぶ
縁は一筋縄ではなさそうな雰囲気を匂わせる引きが気になるので続きをお願いいたします。
2020年12月10日
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