2020年11月04日

『魔女と猟犬』

カミツキレイニー 先生が贈る新作はダークファンタジー。小国の領主が大国による侵略に
抗うため、虐げてきた魔女たちに希望を見い出していく顛末をとある暗殺者が見届けます。
(イラスト:LAM 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094518641


とある屋敷で魔女の疑いをかけられ私的制裁をうけた奴隷少女に纏わる証言に耳を傾ける
小国の領主“バド”。誰もが恐れる魔女を話せばわかる人種だと判断した彼は隣国で捕縛
されている「鏡の魔女」に目をつけ、配下の“ロロ”に連れてくるよう任命するが──。

隣国「レーヴェ」に隠された思惑、二転三転する魔女への疑惑、暗殺者“ロロ”の当惑。
序章として「ギリー婦人の証言」を持ってきたことが後々で効いてくる話の動かし方に
惹き込まれていきます。読了後に見返すと表紙のイラストが持つ意味に気付かされます。

魔女に活路を見い出したはずの“バド”たちを襲う陰謀と惨劇。“ロロ”が「黒犬」と
呼ばれる所以も相まって「許されざる者」たちへの怒りが募ります。猟犬として牙を剥く
決意を固めた“ロロ”は命じられた任務をどこまで完遂できるか。注目したい作品です。

posted by 秋野ソラ at 00:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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