2020年09月17日

『神話の密室 -天久鷹央の事件カルテ-』

知念実希人 先生が贈る新感覚メディカル・ミステリー。長編シリーズ6冊目は人気作家の
アルコール中毒とキックボクサーを襲う突然死の謎を“鷹央”と“小鳥遊”が診断します。
(イラスト/いとうのいぢ 先生)

https://www.shinchobunko-nex.jp/books/180197.html


「バッカスの病室」ではアルコール依存症の人気作家“宇治川”が密室の病室で中毒症状
を引き起こす謎に迫る“鷹央”。アルコール中毒に対する誤解を解く展開に得心しながら
“宇治川”が精神的に追い詰められる過程が今どきなだけに何とも身につまされるものが。

「神のハンマー」では“小鳥遊”と旧知の仲である“早坂”がキックボクシングで頂点を
目指すリング上で悲願達成の直後に命を落とす顛末に、ある可能性を見い出した“鷹央”。
まさか診断の行方を“小鳥遊”に任せるとは何事かと思いましたが、なるほど納得の一言。

“鷹央”が残したヒントを頼りに、そして何より“早坂”の意図を汲んで死の真相を掴み
“小鳥遊”なりの解決を導いた彼の姿に成長を感じると共に、自分に出来ないことを彼に
任せようと思った彼女の心境の変化には称賛すら覚えます。2人の絆の行方も楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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