和ヶ原聡司 先生が贈る魔王と勇者の庶民派ファンタジー。第21巻は神討ちに挑む“真奥”
を襲う突然の体調不良が思いがけない結末に、そして覚悟へと繋がる最終巻となります。
(イラスト:029 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/maousama/321904000064.html 】
神討ち前に“真奥”たちがケジメをつけるべきこと。応じる“千穂”の両親との温度差に
苦笑いしながらも、すでに覚悟を決めていた親としての強さに圧倒されます。029 先生が
言及する「一回限りのゲストヒロイン」だった“千穂”の重要度は最後まで高止まりです。
“イグノラ”の壮大な目的、その背景にある想像を超えた歴史、意外に鍵を握る“漆原”。
明かされる情報量の多さにも圧倒されます。緊迫する局面を迎えたにも関わらずバトルも
なしに事態を収めてしまうあたりは実に本作らしい。神討ち後の、あのケリの付け方も。
神討ち後の動向を並行して描写する構成の中で描かれる各々の近況を楽しみつつ、ついに
“真奥”に対して“千穂”がワガママを言い切ったことに、それに応えた彼に惜しみない
賞賛を。エンドロールっぽい演出も実に格好良い。完結を祝いつつ、次回作にも期待です。
2020年08月27日
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