2020年07月21日

『むすぶと本。 『さいごの本やさん』の長い長い終わり』

『むすぶと本。 『外科室』の一途』と同時刊行となる 野村美月 先生の新作は本の声を
聞ける少年が、ある書店の閉店にまつわる本と人の縁を結び直すビブリオミステリーです。
(イラスト:竹岡美穂 先生)

https://famitsubunko.jp/product/322004000139.html


“水海”のバイト先「幸本書店」の店長“笑門”が不自然な死を遂げる。閉店が決まった
店にある日、見知らぬ少年が「誰が笑門さんを殺したの?」と話す姿を目撃する。店長の
遺言で書店にある本を任された、といういかにも怪しい彼と共に閉店フェアが始まる──。

「ぼくは本の味方です!」そう嘯く“むすぶ”は本の声を聞くことができる。実に眉唾な
話を“水海”が信じざるを得ない逸話が書店を、“笑門”を偲ぶ客と共に舞い込んでくる。
本に救われて、本ですれ違って、本に惑わされて、と切ない余韻が残る小編が続きます。

話の焦点が“笑門”と浅からぬ縁のある作家“田母神”へと移るとき、この書店が舞台と
なった意味が痛烈に胸を打ちます。すれ違ったきっかけも、それを解きほぐすチャンスも
本がもたらすというのが皮肉なようで有難くもあって。深く印象に残る一作でありました。

posted by 秋野ソラ at 00:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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