2020年07月20日

『むすぶと本。 『外科室』の一途』

"文学少女"シリーズの 野村美月 先生と 竹岡美穂 先生が再びコンビを組んで贈る新作は
本の声を聞ける少年が、本にまつわる問題を解決していく学園ビブリオミステリーです。
(イラスト:竹岡美穂 先生)

https://famitsubunko.jp/product/322003000348.html


聖条学園に通う“むすぶ”には恋人がいる。美しく嫉妬深い“夜長姫”という本の恋人が。
物心つく頃から本の声を聞き、話すことができる彼はある日、駅の貸本コーナーにある本
から「“ハナちゃん”の所に連れて行ってほしい」と声を聞き手を差し伸べるのだが──。

“むすぶ”を気に掛けてくれる先輩“悠人”の助力もあって“ハナちゃん”を突き止める。
それだけでは話が済まない彼女の本に対する葛藤、想いの深さが伝わってくる、切なくも
心温まる小編から始まる本作。野村 先生の作品をまた読めているのだと実感が沸きます。

“まゆまゆ先生”の話には昨今の出版事情が透けて見えて心苦しいものを感じたりしつつ、
何かに、誰かに対する一途な想いが伝わる実に興味深い小編の数々でした。“夜長姫”と
“むすぶ”の愛もどこまで貫き通せるのか注目したい点ではあります。次が楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 00:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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