2020年02月21日

『怪盗の後継者』

久住四季 先生が贈る新作は、生き別れの父が大怪盗だと告げられた平凡な大学生の青年が
父を陥れた政界の大物を標的にほぼ不可能な盗みを仕掛けようと急造のチームに加わります。
(イラスト/中森 先生)

https://mwbunko.com/product/321910000125.html


“因幡”が通う大学の講師を務める“嵐崎”は女性に人気の優男。そんな彼を手助けした
お礼にと誘われた店で「私と一緒に泥棒をやってみないかい?」と想定外の誘いを受ける。
しかも“嵐崎”は伝説の泥棒たる父を手伝っていた、と言って“因幡”は驚愕するが──。

“嵐崎”が宿泊するホテルに滞在する大物議員が厳重な警備の中でひた隠すスキャンダル
確定の証拠品。運び屋の“祢津”、ハッカーの“平家”を巻き込んで進む泥棒の計画とは
裏腹に試される“因幡”の「泥棒の才能」が一向に花開かない描写に妙な焦りを覚えます。

議員側との海千山千な駆け引きの妙、“平家”や“祢津”が魅せる芸術的な技能の数々。
二転三転する展開に惹き込まれ、“因幡”がその軸を担っていく意外性に度々驚かされ。
爽快感があふれる結末、そして未来を感じさせるチームの行方を見てみたくなる作品です。

posted by 秋野ソラ at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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