「ポルタ文庫」から 斜線堂有紀 先生が贈る新作は、襲われた暴漢を殺めてしまった大学の
新入生が人知れず死体を埋める仕事をする先輩に助けられ手伝わされるその顛末を描きます。
(イラスト:とろっち 先生)
【 http://www.shinkigensha.co.jp/book/978-4-7753-1752-5/ 】
「助けてやろうか?」挙動不審な“祝部”に声をかける“織賀”。聞けば同じ大学の先輩で
死体埋め部なるビジネス死体遺棄の仕事を担っていると言う。死体を運ぶ車中にはもう一つ
別の死体があり移動中にその死体の謎を解く推理合戦をしようと先輩は持ち掛けてきて──。
謎の答えを“織賀”が知っている訳ではなく、“祝部”が答えを整えても死体は埋められる。
成り行きで部員となった“祝部”だが依頼を受ければ時には大学の知り合いすらその死体を
山へ遺棄しに行く先輩の異常性を強く認識しつつ、どこか救われていくのを感じる“祝部”。
死体埋め部の活動を続ける中で、ある推理結果を導き出してしまう“祝部”。回答を確認し
あるがままを受け止める彼がラストで直面した事態。思わず「そうあってほしい」と結末を
願ってしまう読了感に、自分自身が驚かされます。得も言われぬ感情が深く胸に残りました。
2019年08月27日
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