2019年08月15日

『あなたのことを、嫌いになるから。』

氷高悠 先生が贈る新作は、感情が昂ぶると死に至る病を患い無味乾燥な日々を送る少年が
感情豊かな表情を見せる少女に興味を持たれるところから始まる青春ラブストーリーです。
(イラスト:サコ 先生)

http://lanove.kodansha.co.jp/series/?c=1000020154#bk9784065169704


「感情性自己免疫疾患」罹患者の感情に反応して免疫が感情を排除すべく自己を攻撃する。
医師“燈香”の研究も及ばず、患者である“愛都”は感情など無くていいと思うほど己を
律した生活を送る。そんな彼に同じ図書委員である“恵実”は積極的に話かけてきて──。

そして突然の告白。“愛都”からすれば「好きになったら死ぬ」ワケで、“恵実”が示す
想いが理解できない。そのはずなのにいつしか自分の中にも色々な感情があることを彼女
の言動から思い出す彼は惹かれていく。正に諸刃の剣を予感させる展開で気が許せません。

幼なじみ“春乃”が心配する想いも知らず、疾患のことを知った“恵実”の覚悟も知らず、
ただ感情の赴くままに行動した“愛都”が自分の好きという想いと命にどう結論づけるか。
2人の姿を見て、愛しさの中に切なさがこみ上げてくる。印象深さを胸に残す作品でした。

posted by 秋野ソラ at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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