青海野灰 先生の「第25回電撃小説大賞・選考委員奨励賞」受賞作。心臓移植手術を受けた
少年が見始めるようになったドナーの少女の夢と淡い想いの行方を描く青春恋愛小説です。
(イラスト/ふすい 先生)
【 https://mwbunko.com/product/321901000084.html 】
記憶転移。臓器を移植された患者がドナーの記憶や知識、嗜好等を受け継ぐとされる現象。
知らない少女の夢を見る“八月朔日”は科学的根拠のないこの現象を身をもって体験する。
後に自ら命を絶った彼女、“葵花”の夢に彼も良く知る「ある人物」が登場してきて──。
“葵花”の記憶を追体験する“八月朔日”と同様に、実は“葵花”も彼のことを何となく
認識できている、そして互いに淡い恋心を抱いている、という興味深い設定。両者の視点
を織り交ぜながら“葵花”の事の真相に迫っていく彼と彼女の心のふれあいに惹かれます。
移植された臓器をきっかけとして“葵花”の人生に“八月朔日”はどこまで干渉できるか。
好きな人のためにできることを為した彼の生き様は思いがけない奇跡を呼ぶ展開は思わず
胸を熱くさせるものがあります。万葉の一首がもたらす希望をぜひ感じ取ってみて下さい。
2019年07月25日
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